夏に読んだ本です。一気に読んだ本もあれば、月をまたいで読んだ本もあります。
あっという間に読める本が結構多いな~。
昨年のお盆頃から入退院を繰り返している間、子どもの頃大好きだった本の楽しさに再び目覚めました。
仕事をしていると、なかなかじっくり読書できなくて、雑誌やマンガばかりに手が伸びるのですが、久々にいろんなジャンルの本を読むようになりました。
仕事に復帰して、読書量は落ちましたが、通院の日などは読書のチャンス。電車のなか、病院での待ち時間などを利用して、読書しています。
今月前半は、年休を取って旅行にいったり、お盆休みを取ったりしたので、いろんな本を読みだめできました。
☆澤戸夏代ブラント「デンマークの子育て・人育ち」~日本の政策や今の社会状況と比べると、その違いにうなってしまいます。今の日本の政治には、理念が必要と思います。アメリカ追従も一つの選択ですが、デンマークや北欧の国の政策もいい参考になるのではないかと思います。私はとても理想的に思えましたが・・・。
☆米原万里「嘘つきアーニャのまっ赤な真実」~米原さんのエッセイは入院中よく読みました。今年に入り、がんで亡くなられましたが、本当に惜しい人が亡くなってしまったと思います。米原さんの子ども時代とそのときの友人のその後を書いたお話ですが、人生や歴史、民族、いろんなことを考えさせられるすばらしい1冊です。
☆群ようこ「ぢぞうはみんな知っている」~群ようこさんのエッセイも入院中たくさん読みました。せっぱつまったときに、元気になれるのです。このエッセイもそんな本です。
☆ほしよりこ「きょうの猫村さん2」~ゆるゆるかげんがいいんです。家政婦の猫村さんが時折見せる猫っぽいところも「そうそう!」と思わせるものがあったりして、笑いあり、涙ありで楽しい本です。
☆ターシャ・テューダー、リチャード・W・ブラウン写真、食野雅子訳「ターシャの家」~ターシャの生き方にあこがれます。実際にはなかなかできないでしょうけれど、やっぱりあこがれです。見ていて、まったくあきない1冊です。
☆マイケル・ローゼン、クエンティン・ブレイク絵、谷川俊太郎訳「悲しい本」~愛する人をなくす悲しみは想像を超える悲しみと思います。悲しみを超えるためには、やっぱり人のあたたかさや待つ時間が必要なのではないでしょうか。最後のローソクの光は希望に見えます。RFLのルミナリエも亡くなった人へ追悼とともに、希望の光となりますように。
☆武田康夫「楽しい気象観察図鑑」~実はまだ熟読していないのですが、いろんな空や雲の写真を見ているだけで、楽しい気持ちになったり、驚いたり、自然の凄さを実感する1冊。
☆絵門ゆう子「がんと一緒にゆっくりと~あらゆる治療をさまよって」~「あらゆる治療をさまよって」とあるように、率直にこれまでの経緯や思いを綴っている1冊。気持ちがとてもわかり、亡くなられたあとに読んだこともあり、切ない気持ちになるのだけど、すばらしい医師との出会いにより、心も体も生き生きとなっていったゆう子さんの姿に私も元気をもらいました。
☆絵門ゆう子「がんとゆっくり日記」~亡くなられた後、HPで一部読むことができ、その文章のすばらしさに手元に置きたくなった1冊。私もゆう子さんのように、いろんな葛藤をしながらも、人に優しく、勇気を持って生きていきたいと思いました。
☆キューブラー・ロス、鈴木晶訳「死ぬ瞬間~死とその過程について」~バリで読みきった1冊。死やホスピス関連の本でよくキューブラー・ロスの「死の5段階」は取り上げられており、いつか読んでみたいと思っていたのです。心の動きがわかるとともに、アメリカとの医療の違い(病院牧師がいたり・・・など)も垣間見え、興味深かったです。今度はデーケン(悲嘆のプロセスやデス・エデュケーションで有名)の本も読んでみたいです。
☆寄藤文平「死にカタログ」~題名を見ると、おどろおどろしいものを想像してしまいますが、そういう内容ではありません。寄藤さんが「死ぬってなに?」の疑問について真剣に考え、調べたことを絵と文で表しています。特に、絵がよいです。あとがきでキューブラー・ロスの「死ぬ瞬間」に大きな影響を受けたということを書いていて、ああなるほどなあと思いました。それから、私も寄藤さん同様、パプアニューギニアの「死んだら近所の島に行く」っていうのいいなあと思いました。それから、アイヌの「パラレルワールドへ行く」もいいかも。実際には「栄養になる」っていうのでもいいなと思っています。