知財判決 徒然日誌

論理構成がわかりやすく踏み込んだ判決が続く知財高裁の判決を中心に、感想などをつづった備忘録。

阻害要因を認めなかった事例

2012-09-02 21:29:34 | 特許法29条2項
事件番号 平成23(行ケ)10352
事件名 審決取消請求事件
裁判年月日 平成24年08月28日
裁判所名 知的財産高等裁判所  
権利種別 特許権
訴訟類型 行政訴訟
裁判長裁判官 芝田俊文,裁判官 岡本岳、竹宮英子
特許法29条2項 阻害要因

 そうすると,本願の優先日当時において,生後間もない動物において,母親由来の抗体によりワクチンの働きが阻害されることが一般論としてあるとしても,他方で,母親由来抗体の影響を予測することが困難であるとの技術常識もあったということができる。したがって,原告主張の技術常識が,3~10日齢の動物に単回投与するという本願補正発明の構成を選択することを阻害するとまではいえない。

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