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知財判決 徒然日誌

論理構成がわかりやすく踏み込んだ判決が続く知財高裁の判決を中心に、感想などをつづった備忘録。

技術常識を考慮した特許請求の範囲の用語の解釈

2012-02-19 10:11:19 | 特許法70条
事件番号 平成23(行ケ)10065
事件名 審決取消請求事件
裁判年月日 平成24年01月31日
裁判所名 知的財産高等裁判所  
権利種別 特許権
訴訟類型 行政訴訟
裁判長裁判官 飯村敏明

(イ) 原告は,本件補正発明においては,審決が引用発明1のデータ端末とコンピュータにそれぞれ対応させた「ウエブ・ブラウザ12」と「コンピュータ・ネットワーク装置22」とは「遠隔アクセス」する関係にある。「ウエブ」とは,インターネットまたはワールドワイド・ウエブと呼ばれる国際的なネットワークのようなコンピュータ・ネットワークを意味しているのに対し,引用発明1におけるデータ端末はコンピュータに収容されており,あるいはせいぜいLAN(構内通信網)6を介して接続されていることから,引用発明1は,「遠隔アクセス」を想定していないと主張する。

 しかし,原告のこの点の主張も,以下のとおり採用できない。すなわち,本件補正後の請求項1には,「遠隔アクセス」について,「ウエブ・ブラウザを用いて遠隔アクセスできるコンピュータ・ネットワーク装置によってアクセスするために,」との記載及び「前記電話番号情報の表示のためにウエブ・ブラウザを用いてコンピュータ・ネットワーク装置を遠隔アクセスし;」との記載はあるが,「遠隔アクセス」の内容は特定されていない。LAN上のサーバに情報を記憶しておき,ウエブ・ブラウザからサーバの該情報にアクセスして,ウエブ・ブラウザ上で該情報を表示することは,企業内ネットワークにみられるように,本願の優先日前において,当該技術分野では常套手段であるから,ウェブ・ブラウザを用いて「遠隔アクセス」することが記載されていても,その「遠隔アクセス」が,インターネットを介して接続される遠隔なアクセスに限定されるものではない

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