大震災以来、足が遠のいていた映画館へ行った。2月の初めに行ったのが最後だったから5ヶ月ぶりだ。藤沢周平原作の映画もこれで8本目となった。いきおいこちらの観る眼も自然と厳しくなる。この作品がもし「たそがれ清兵衛(2002)」の前に作られていたら、と思うとちょっと残念な気もする。篠原哲雄監督は「山桜(2008)」以来2本目の藤沢作品で自信が感じられ、藤沢文学らしい抒情性に溢れているし、映像も音楽も美しい。キャスティングもそれぞれの演技も申し分ないと思う。特に、原作ではわからない朔之助(東山紀之)の父・忠左衛門(藤竜也)や妻・幾久(尾野真千子)の描き方は素晴らしい。だからこそ、この作品が10年前に作られていたら傑作として語られたであろうと思うと残念な気がするのである。
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