徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

寺川綾と田中聡子に見る選手寿命

2012-07-26 14:10:19 | スポーツ一般
 今回のロンドン五輪で僕が最も注目している選手の一人が競泳女子100m背泳の寺川綾選手だ。彼女は19歳の時、前々回のアテネ五輪に出場したが、前回の北京五輪では代表になれず、僕はもう終わった選手だと勝手に思い込んでいた。ところが27歳となった今回、不死鳥のように甦り、見事に代表の座を射止めた。これはひと昔前の女子水泳にはあり得ない話。年齢そのものもさることながら、一度トップから滑り落ちた選手が再びトップにカムバックするというのはライフサイクルの短い競泳では極めて稀なケース。それだけに彼女が今回の大会でどんな泳ぎを見せてくれるか非常に楽しみだ。
 それにつけても想い出すのは、僕が敬愛してやまない田中聡子さん。先日、テレビ熊本で、70歳となった今もなお、世界マスターズ水泳で活躍し続ける田中聡子さんをとりあげたドキュメンタリー番組をやっていた。田中さんは僕の4級先輩で、たまたま彼女が嘉島中時代の先生と同じ先生に教わった縁でコーチングを受けたこともある。その時、彼女は筑紫女学園で既に日本のトップスイマーとなっていた。ローマ五輪の100m背泳で銅メダルを獲ったのは18歳、高校3年の時だ。その4年後の東京五輪では金メダルを期待されたが、アメリカのファーガソンやフランスのキャロンなど若手の台頭の前に惜しくも4位に終った。その後、彼女は結婚し第一線を引退したが、よくよく考えてみれば東京五輪の時まだ22歳。当時と今とでは日本人の基礎的体力も大きく向上し、スポーツ科学も飛躍的に発達するなど事情は大きく異なるのかもしれないが、次のメキシコ五輪まで続けてもまだ26歳、しかも彼女が得意だった200M背泳が種目として採用されたことも考えると、もし現役を続けていれば・・・。この世界にタラレバは通用しないか。


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