徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

山鹿と忠臣蔵

2020-12-05 17:56:29 | 歴史
 今年も12月14日が近づきましたが、昨年放送された「新日本風土記 忠臣蔵」(NHK)が再放送されました。日本各地に残る忠臣蔵にまつわる伝承や史跡などを紹介する内容ですが、この中には熊本県山鹿市のエピソードも含まれていました。

 熊本県の北部、山鹿市の日輪寺には赤穂浪士の遺髪塔があります。切腹するまでの間、浪士を預かった熊本藩。接待役だった藩士の堀内伝右衛門が故郷に遺髪を持ち帰りました。寺の石碑に刻まれた堀内組と呼ばれる12人。山鹿に領地をもっていた伝右衛門の田圃を組を作って守ってきた農家たちです。一反の田圃を輪番で耕作してきました。田圃の実りは遺髪の供養に使われたといいます。今年も実りの季節を迎えましたが、300年続いた堀内組の田圃はもうありません。後継者不足で人が抜け、6年ほど前に解散しました。しかし、伝右衛門の思いを伝えようと新しい堀内組が生まれています。葬儀屋として幅広い人脈を持つ宮川政士さん(70)を中心とする平成堀内組です。遺髪塔の傍らに伝右衛門の墓があります。罪人にかまうなという上役に逆らい、赤穂浪士をもてなした伝右衛門は今日も遺髪塔を見守っています。


日輪寺の遺髪塔


国道3号線(旧豊前街道)山鹿大橋で菊池川を渡る。山鹿灯籠娘がお出迎え。


旧豊前街道


昔ながらの街並みが続く街道筋