徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

演劇鑑賞 「わが町」

2018-03-21 17:08:29 | 音楽芸能
 東島のぞみ・めぐみ姉妹が出演する劇団ひまわり熊本エクステンションスタジオ公演を観に行った。会場は熊本市男女共同参画センター「はあもにい」の、200名収容の多目的ホール。全く予備知識なく見始めたのだが、物語が進むうちどこかで聞いたことがあるような、かすかな記憶がよみがえってきた。帰ってからさっそくネットで調べたら、やっぱり1940年のアメリカ映画「我等の町」と同じ原作だとわかった。「誰が為に鐘は鳴る」や「打撃王」などのゲイリー・クーパー主演の映画で知られるサム・ウッド監督の作品だ。若い頃のウィリアム・ホールデンが主演している。
 それはさておき、アメリカで最も古い歴史を持つニューハンプシャー州のグローバーズ・コーナーズという架空の町での物語。この劇は1幕から3幕まであり、1幕は町の成り立ちや歴史、そこに住む登場人物たちの紹介が行なわれる。2幕は、主役である新聞編集者の娘エミリーと隣りの医師の息子ジョージとのにぎにぎしく喜びに満ちた結婚式の日を描く。そして、3幕に入ると雰囲気がガラッと変わり、産褥で命を落としたエミリーの埋葬の場面となる。エミリーの霊が現れ、先立った義母や町の人々と会話を交わす場面になると、僕は「アレ!これは夢幻能なのか!」と思ってしまった。現世に未練が残るエミリーは無理を言って、自分の16歳の誕生日一日だけ戻ることを許されるのだが・・・

 主役のエミリーを演じたのぞみさんの感性豊かな演技は素晴らしかった。またエミリーの義妹を演じためぐみさんの安定感のある芝居には感心した。


のぞみ・めぐみ姉妹

【P.S.】
 のぞみさんのセリフの中に「ルイジアナ・パーチェス」が出てきて、小学生のころ見た映画「遥かなる地平線(1955)」を思い出して懐かしかった。西部開拓史上有名な、メリウェザー・ルイスとウィリアム・クラークによる「ルイジアナ・パーチェス」探検を描いた冒険活劇的な西部劇である。