徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

友枝昭世の至芸 ~枕慈童~

2015-01-23 23:24:22 | 音楽芸能
 昨夜の放送と今朝(1/24)は録画と、既に2回見る。能について浅薄な知識しか持たない僕にはどう表現していいかわからないが、あの気品ある美しい舞に引き込まれてしまう。これが人間国宝の芸なのだろう。

■1月21日記事「友枝昭世と喜多流のことども」参照





枕慈童あらすじ
 古代中国、魏の文帝の時代、テッケン山の麓から薬水が流れ出るというので、勅使がその源を訪ねる。勅使は、菊の花の咲き乱れる山中の庵で異様な童子に出逢う。勅使が問うと「私は周の穆王に仕えていた侍童だ」と答える。周は七百年も前の世。童子は、穆王に召し使われていたが、誤って王の枕をまたぎ、その罰でこの山に流罪になったという。しかし、童子を愛していた穆王は、四句の偈(げ:法華経の経文)を書いた枕を与えた。その偈の経文を菊の葉に書いておくと、その葉より滴る露は不老不死の薬となり、七百年もの間生き伸びたのだという。そして童子は楽を奏し、舞を舞ったあと、寿命を帝に捧げ、そのまま山中の仙家へと帰ってゆく。