数年前から見たかったのだが、いつも最も寒い時期で二の足を踏んでいたみやま市の国指定重要無形民俗文化財「大江幸若舞」を初めて見に行った。室町時代初期に始まり、中世から近世にかけて、能と並んで武家に愛好された芸能といわれるが、今ではここ大江でしか見ることができない。数人の見学者と言葉を交わしたが、僕も含め、みやま市外から見に来た人が多いようだ。舞というものの、この古典芸能の面白味は朗吟を聞くことにあるようだ。舞は独特の前傾姿勢で両手を広げ、反閇と禹歩を繰り返す。宗教色の強さを感じる。
見物客のお目当てはやはり「敦盛」のようだ。映画やドラマでおなじみ、桶狭間の戦い前夜、織田信長は清洲城で「敦盛」を謡い舞い、出陣していくシーン。脚色されて能仕立てになったり、舞踊まがいになったりすることがあるが、実際に信長が舞ったのはこの「幸若舞」がホンモノ。これからも幾度となくこのシーンが演じられるだろうが、こちらの見る目が厳しくなるだろう。
▼敦盛
見物客のお目当てはやはり「敦盛」のようだ。映画やドラマでおなじみ、桶狭間の戦い前夜、織田信長は清洲城で「敦盛」を謡い舞い、出陣していくシーン。脚色されて能仕立てになったり、舞踊まがいになったりすることがあるが、実際に信長が舞ったのはこの「幸若舞」がホンモノ。これからも幾度となくこのシーンが演じられるだろうが、こちらの見る目が厳しくなるだろう。
▼敦盛