徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

乃木将軍のトラウマ

2012-01-14 23:32:39 | テレビ
 先日用事があって植木町へ行った。昨年末、3年にわたって放送されたドラマ「坂の上の雲」が完結したが、このドラマで、柄本明演じる乃木将軍が生涯のトラウマになったという向坂を久しぶりに回ってみることにした。200名の熊本鎮台歩兵第14連隊を率いて薩軍と戦った乃木少佐は、向坂における戦闘で連隊旗を持っていた河原林雄太少尉が戦死したため連隊旗を奪われるという屈辱を味わう。乃木は何度も自殺を図ったが、児玉源太郎に諌められた時の話はドラマの中でも語られていた。明治10年(1877)2月22日、官軍と薩軍が最初の戦闘を行った地点が植木天満宮周辺で、標識のみが西南戦争の名残をとどめる。旧豊前街道を少し南へ下ると河原林少尉が戦死した地点の標識と記念碑がある。おそらくほとんどの人が気付かずに通り過ぎてしまうだろう。135年前の出来事である。
※写真は西南戦争当時の乃木少佐(冨重写真所所蔵)