のすたる爺や

文明の果てなる地からのメッセージ

牛筋

2024年05月02日 | 日記・エッセイ・コラム

 ピアニストのフジコヘミングさんが亡くなったんですね。90年代中ごろにブームになった、聴力に難病を持つピアニストでした。

 父親がスウェーデン人でベルリン生まれ、家族を置いて単身スウェーデンに帰ってしまったため母親の母国5歳の時に日本に帰国。無国籍になる経験をなさっておられました。菅野美穂が演じたドラマを見たことがあります。

 ちょっと変わったピアニストがいるよと紹介され、ブームになるちょっと前にコンサートを見に行きました。ラ・カンパネラばかりが注目されがちですが個人的に張りストのあいの夢の演奏が好きでした。演奏に使うピアノがベルリンのベヒシュタインのフルコンで、コンサート会場に持ち込んでいたみたいですが、ハンブルグ製スタインウェイ全盛のこの時代、ベヒシュタインの音色が美しいと感じたものです。金属音がしないのがいい。

 見てくれは・・・妖怪みたいなばあさんでしたが、演奏は良かった。

 先日新装開店したスーパーに行ったときに買ってきた牛筋を和風の煮込み料理にしてみました。圧力鍋で下処理したので柔らかなスジ肉になりました。そして、スジ肉茹でた煮汁をベースにして砂糖に醤油とみりんと日本酒だけで味付けして一晩寝かせてショウガを少々。歯ごたえを出すために下茹でしたニンジンとジャガイモを後入れしました。これでもう一日寝かせておけばまた味がしみ込む。本当はタケノコやシイタケも入れたかったのですが、ぜいたくは言わずに小料理屋の付けだしに出す程度の味の濃さで。きぬさやも欲しいよなぁ。

 料理ができない嫁が生前大好きだった料理で、コラーゲンが肌に良いと私も分まで牛筋食べて「お返しよ!」と人参とジャガイモもらってもんです。

 おかげで鍛えられました。はい!

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