のすたる爺や

文明の果てなる地からのメッセージ

アパカレー

2020年06月23日 | 日記・エッセイ・コラム

 暑くもなく寒くもないほど良い曇り空でした。

 観光用の養蚕で蚕の面倒見ているおばさんが腰の改造手術のためにしばらく病院に面倒見てもらうことになり、私が蚕の世話をすることになりました。

 早朝、桑畑で桑を切ってきて朝飯を食わせ、昼時は私の食事の前に解雇に桑を食わせ、夕方はまた桑畑で桑を切ってきて蚕に食わせる。その合間に山仕事ですが、山村の仕事なんてそんなもんで、働き方改革など遠い街の話。

 まだ蚕が小さいので、桑の葉をむしって包丁で刻んで食べさせるのですが、そのうち大きくなれば枝ごと突っ込んでおけば蚕が食べてくれます。

 春子、夏子、秋子、晩秋と4回蚕を飼うのですが、桑の柔らかい新芽を食べさせられるように桑畑の枝切も手順があります。

 私が小学生の頃は今頃の時期になると「農繁休暇」と言うのがあり、育った春子と言われる蚕が糸を吹いて繭を作る時期の蚕上げに合わせて学校が休みになりました。夏休みが短いのでこの農繁休暇と冬休みで帳尻合わせていたんですね。

 農繁休暇になると先生方は家庭訪問に回ります。当時はクルマを持っている先生などいなかったので、山の奥まで歩いて回るのですが、夕方になると家庭訪問でもらった米や野菜を背中に背負った先生が、終戦直後の買い出し列車のようにバスに乗り込んでいったものです。

 桑畑に向かう途中、畑の夏ソバが花を咲かせていました。

 以前、観光客のおねえさんがソバ畑の花を見て「これがお蕎麦になるの?この花から黒いお蕎麦がニョキニョキ伸びてくるのね。」と話しているのを聞いて、こういう人と結婚したら毎日が退屈しないだろうな。絶対嫁に欲しくないけど。と思いました。

 天然ってすごいと思う。

 お昼食べに家に戻る途中郵便局に立ち寄りました。登山の保険の入金のためですが、カウンターに並ぶアパ社長カレー。

 390円は高いよなぁ、と思いつつもついつい手に取ってしまうアパ社長カレー。さすがに「カレーください」と郵便局に行くのは気が引けるのですが、これがおいしいんですよ。

 なんで郵便局でカレーを売っているのかよくわからないけれど結構ファンがいるので、飯くらいは郵便局でも炊けるのだから、カウンターでカレーライスの立ち食いができてもよさそうなもんです。郵便局の多角経営化ですね。

 しかし、まぁ、森の中の一軒家に住む魔女のおばあさんのような写真まで載せて、このおばさん何者じゃ?身内やご近所にいたらとても困るけど、知り合いにいれば面白いだろうな。

 でも、食事の時にこの写真は勘弁してほしい気もする。

コメント (2)
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