虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

墨攻(2006/中国、日本、香港、韓国)

2007年09月27日 | 映画感想は行
A BATTLE OF WITS
監督: ジェィコブ・チャン
出演: アンディ・ラウ   革離
   アン・ソンギ    巷淹中
   ワン・チーウェン    梁王
   ファン・ビンビン    逸悦
   ウー・チーロン    子団
    チェ・シウォン    梁適

 紀元前370年頃の戦国時代、大国・趙が送り込んだ猛将・巷淹中率いる10万の大軍に、全住民わずか4千人の梁城は落城寸前の危機に瀕していた。梁王は攻撃をせずに守り抜く“非攻”を信念とする集団・墨家に援軍を求めるが、やって来たのは粗末な身なりの革離ただ1人だった。

 正直余り期待していなかったのですが、その分お得に感じた映画でした。
 アンディ・ラウかっこよかったし。ちゃんとアクションも見せるし、城と周囲の位置関係掴むのは難しかったけど人もいっぱいでダイナミックな戦闘シーンが続いたし。逸悦が強そうよりも綺麗が重点なのがちょっと残念かも。
 原作(酒見賢一)読みます。まあ、酒見賢一ですから映画ほどのスペクタクルがあるかはわからないが、この設定は面白い。
 権謀術数の戦国時代に、見返りを受けずにただ平和を希求するがゆえに、戦を「守り抜く」ことに力を貸す。そのために戦のスペシャリストになるという、一見不思議な墨家。ぶっちゃけてしまうと、手を貸した相手が敵よりも卑劣で品性下劣であったので、ムカッとするラストを迎えねばならないのだ。
 理想が現実に負け、死んで欲しくない人間がバタバタ死に、主人公は結果的に敗北したと思わざるを得ない。
 とはいえ、後味は悪くない。人間の救いがたい様相も、そうあれかしという姿も、結局人は様々なのである。

 アンディ・ラウはひさびさしみじみい~な~、と思ったが、この映画でもアン・ソンギ素敵でした。やっぱり主人公の意思や行動を受ける側に重みがあるとよろしいです。同じ意味でワン・チーウェンも。


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