虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

ルナ・パパ(1999/ドイツ・オーストリア・日)

2004年09月11日 | 映画感想ら行
LUNA PAPA
監督 バフティヤル・フドイナザーロフ
出演 チュルパン・ハマートヴァ モーリッツ・ブライブトロイ アト・ムハメドシャノフ

 カザフスタンの町で、頑固な父と戦争で少しおかしくなってしまった兄と暮らすマムラカットは、女優を目指す踊りの好きな少女。ある月の夜、彼女は声だけしかわからない俳優だという男に誘惑され妊娠してしまう。一家は国中その男を探し回るが、見つからない。狭い町の中で、父親のわからない子を妊娠したマムラカットはいじめられ、ののしられ、思いつめて・・・

 ストーリーを追っていけば悲惨な話で、女としては腹が立ちまくることこの上ないのであるが、主演のマムラカット役の女の子のびっくりしたような大きな瞳とちょっとだけ粗野で純粋そうな美しさ、「はい次っ」と言わんばかりのスピーディーな展開、「なんだコリャ」なエピソードの設定とシーンの連続に、眉を吊り上げるより先に「はあ~」という感じで引っ張っていかれてしまう。お医者さんとか結婚式なんて悲劇とファース(笑劇)をいっぺんに詰め込んでます。

 見終わって後に残るのは暖かさと悲しさ。家族の愛・初めての恋・愛し愛される幸せ。でもみんな死んだりばらばらになって、彼女は旅立たなくては生きていけない。ああ、寛容で穏やかな世界が欲しいよね!

movie diary ルナ・パパ

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