虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

大アマゾンの半魚人 (1954/アメリカ)

2005年06月25日 | 映画感想た行
CREATURE FROM THE BLACK LAGOON
監督: ジャック・アーノルド
出演: ジュリー・アダムス 
    リチャード・カールソン
    リチャード・デニング
    ウィット・ビセル 

 アマゾン川で水掻きのついた手の化石が発見された。残りの部分を求めて奥地へと赴く調査隊だったが、彼らの前に姿を現したのはなんと半魚人だった…!

 これは、半魚人の造形が素晴らしいですね。最初は手(シャコバサボテンに水かきがついたみたい!)だけから、体全体、そして顔のアップへ!あのくら~い穴のような光の無い目が、全身のトゲトゲした感じがなんとなく恐竜を思わせて、生きる化石風の雰囲気があります。
 呼吸するたびに、顔の下半分のえら状のものが動いて、魚っぽくて素敵。
 これは着ぐるみスーツのモンスターでしょうけれど、泳ぐ姿が滑らかで、本当に水中を住処とする生物のような感じがするほど。船上シーンは合成の明らかなところいっぱいだが、水中の、特に格闘シーンは素晴らしい。

 出てくる美女は人跡未踏の奥地でパニックになってもメイクと髪は完璧だし、科学者役なのに「気をつけて」「きゃ~!」と言う役割しか振られてない。船長は「アフリカの女王」のオーモット船長そのままのルックスでなんとなく笑える。
 それに半魚人は、男は容赦なく殺してまわるのに、美女にはなんだかおそるおそる近づいてるような風でもあり、丁寧に扱って怪我無く攫うのが「キングコング」以来のトラディショナルモンスターぽくて、これまた素敵。

 半魚人の犠牲者は多いんだけれど、なんとなく半魚人のほうに同情してしまった映画。