虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

深夜の告白 (1944/米)

2004年05月17日 | 映画感想さ行
監督: ビリー・ワイルダー
出演:フレッド・マクマレー バーバラ・スタンウィック エドワード・G・ロビンソン
保険会社の営業マン、ネフは契約更新に赴いた家で、美しい人妻フィリスに出会う。そして歳の離れた彼女の夫を標的とした保険金殺人に巻き込まれていく。

これも傑作。
フレッド・マクマレーの「人生を一人の美女のために棒に振る若い男ネフ」がちょっと下品、ちょっと野心家ではまってます。人間の底が仄見える感じがいい。
バーバラ・スタンウィックは髪型だけ古さを感じさせるけど、きれいでだんだん悪さと怖さが露呈されていく、あの動じない平然たる顔が素敵!結局非情になりきれずに、身を滅ぼしてしまうが「白いドレスの女」の時代ならためらわずマクマレーに次の弾を撃っていただろうに。
ネフの友人でもあり、彼を追い詰めていくことにもなるエドワード・G・ロビンソンがかっこいい。「実力のある男」の一つの型、って感じ。マクマレーとロビンソンのラストのタバコのシーンは本当にすごい。
この映画では、指のあいだから火が出てくるようなマッチの使い方をする。古い映画の男の人たちのマッチのつけ方、煙草の持ち方って妙にかっこいい。