虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

シネマほらセット

2004年05月09日 | 
satoshiさんのサイトで先日話題になった本。
「こんな映画があったら」…という妄想映画館みたいなの。
ともかく楽しい本。

アントニオ・バンデラス、決まってる!
丹下左膳ばかりでなく、魔界転生の由井正雪…うわあ、見たい!
「くの一忍法帖」のヒューゴー・ウィーヴィング
…はまりすぎだわ!

で、この本の最後を飾るのが
「七人の侍 episode2 野武士の復讐」
野武士の首領の弟、サミュエル・L・ジャクソンが
仲間を集めて復讐にやって来る。
今度の首領はアル・パチーノ。

ほかのキャストは
志乃 アンヌ・パリロー (「ニキータ」の)
利吉 ジョン・マルコヴィッチ

はともかく
勘兵衛 ケヴィン・コスナー(え~)
七郎次 ダン・エイクロイド(まあまあかな)
勝四郎 ベン・アフレック (え~~~~~~~~!?)

勝四郎はねえ、まだトビー・マグワイアのほうが~~ 駄目?


ningyo's book column シネマほらセット

マシュウ・ボーンの「ザ・カー・マン」(バレエ)

2004年05月09日 | エンタテインメント
「くるみ割り人形」に引き続いてマシュウ・ボーンのバレエ。
 コスチュームやセットからは、ミュージカル、それも「ウェスト・サイド・ストーリー」みたいなんだけど、確かにバレエ。
 オペラ「カルメン」を元に、これまた大胆に分解して再構成。テーマが暴力やセックス、濫堕、裏切り、もちろん愛もあるんですが、それなのにあのバレエ特有の動きで実に下品まで表現してしまうところがすごい!
 ハバネラとセギディーリアはほんとにエロティックでした。

 片田舎の自動車工場にふらりと現われた一人の男によって、それまでのいささか倦怠ではあったが、ありふれた日常が崩壊して、悲劇に終わる様を描いているのだけれど、本当に雄弁な体ですねえ。舞台ではないので、時々アップになるダンサーたちの表情も雄弁ですが。

 CARMANとCARMENにも「おお、そうだったのか!」なんですけど、オペラのキャラクターが分裂してるみたいで、そこも面白かった。悲劇の中心になるルカが、腕っ節は強くて自分の欲望に忠実で、周りを引きずり込んで、それぞれの抱え込んでいる欲望を暴き出してしまうところは同じだけど、原作カルメンみたいな対決する強さはない。
 ホセは、ラナとアンジェロに分裂してるみたいだし、ラナにはミカエラはいない。
 バレエのステージの印象は軽やかで中空で演じられたよう、みたいなのが多いんだけど、これは本当に地を這うようなダンスが強烈だった。ステージではなく、映画的に構成されたものなので、それなりにわかりやすいのだが、これステージ移植して、もう少し整理したら、もっとスリリングになるんじゃない?なんて期待したり。
 決して表現のバリエーションが多くはないのだけれど、目が離せなかった。

PAPPOPさんのレビュー

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