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マダムnihaoのフレッシュ搾りたてブログ。お気軽にお立ち寄りください。

洋館と日溜まりと油絵と

2010-12-13 11:50:00 | Weblog



      
         (旧石井県令邸)


 旧石井県令邸は、現在の岩手県知事にあたる第二代石井省一郎県令の私邸。
盛岡で最も古い本格的な煉瓦造の洋館で明治18~19年に建設された。
洋館の壁を這う蔦の葉は、夏は緑に秋は紅葉にと美しく装い楽しませてくれる。
現在は映画のロケに使われたりギャラリーとして利用されている。

 私のお気に入りブログ【アトリエにいます】の作者・大石早苗さんの個展が旧石井県令邸で開催されているので出かけた。
早苗さんのブログのタイトルは、宮沢賢治の自宅・羅須地人協会の壁の連絡板「下ノ畑ニ居リマス」をもじっている。
アーティストの洗練された感覚が、岩手の風と光と空気を捉える写真満載の素敵なブログだ。
見慣れた岩手の風景も、早苗さんのフィルターを通すと別の景色になるのが不思議。

 静謐でひんやりとした空気が漂う県令邸で早苗さんの絵と対面する。
やわらかく優しい色彩の絵で心が和む。
岩手山、季節の花々、岩手の馬などの身近な素材にあたたかな眼差しを降り注いでいる作品だ。
歴史を物語る重厚な洋館の窓から入り込む冬の日差しが居心地のよい空間を演出している。
石井県令邸の空気感に早苗さんの絵はよく似合う。





 いつもの如く写真センスの全く悪い私。
早苗さんの作品は、こちら→【アトリエにいます】を参照してね。


 その昔、うんと若い頃の話だが
「絵画と音楽と文学、一番自己表現の難しい芸術はどれか?」
などと、論争しても意味のない論争に意味を見いだしていた時代があった。
もちろん正しい答などはない。

 でも、もし私が絵が上手だったら...
誤字脱字を指摘されたり、文法や法則の面倒な文章による自己表現の方法などとらずに、日だまりの中で一日中絵筆を手にして絵を描いていたいものだと夢想する。
自分の思うところを絵で表現するって一体どんな感じなんだろう?
すごく気持ちのよいことだろうと思うのだが実感が湧いてこないのが残念だ。


  早苗さんに、何か気のきいた言葉で感動を伝えたいと思ったのだが...
絵は好きだけれど絵が下手という私は、絵の印象や感想を的確に表現することすらも難しくて出来ない。

 「絵の鑑賞は好きか嫌いかだけで充分だと思います。」
とは早苗さんの言葉。
だったら私...「全部好きです!!」