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マダムnihaoのフレッシュ搾りたてブログ。お気軽にお立ち寄りください。

ゴジラがいっぱい

2009-01-14 11:30:00 | 読書
           


グッド・イン・ベッド
ジェニファー・ウェイナー作  イシイシノブ訳
アーティストハウス発行 角川書店発売 2001年11月 1800円

 愛と体重の命題に悩む女性の物語。饒舌で才気煥発な文章が小気味よい。
世界15ヶ国に翻訳されたヒット作品。
作者の第二作目の【イン・ハー・シューズ】は、キャメロン・ディアス主演で映画化されている。

 この小説、出だしからショッキングな内容で大いに楽しませてくれた。
翻訳文も生き生きとしていて作品の良さを引き出している。
しかし読み終わるまである種の違和感がつきまとった。
その違和感というのが.......ゴジラ! いや誤字等である。

 一冊の本でこんなに多くの誤字・脱字が存在する小説に出会ったのは初めての経験だ。
全574頁の作品だが、夢中で読んでいた200頁までの内容の中で3・4個の誤字を見つけたような気がする。
その後は内容を楽しみながらも、あわせてゴジラを捕獲することに奮闘した。
次々出てくる出てくる.....残り374頁だけで10個のゴジラを発見した。
ゴジラ探しだけを本気にやったら、きっともっと見つけたかもしれない。

 例えば
ふらくはぎ』→ふくらはぎのことだろう
キャシディー』→キャンディーのことだろう
彼を憎しむ』→彼を憎むではなかろうか?こんな言い方をするだろうか?
彼と話しをなくっちゃ』→彼と話をしなくっちゃ?

 私のレーダーは、4・50頁ごとに出現するゴジラを確実に捉えた。
句読点の多さもとても気になった。
『ホテルのロビーにあるトイレは、大概の場合、広く、豪華で、ヘアースプレーや生理用品や、涙を拭ったり、手を拭いたり...........』
 
 この作品は、作者ジェニファー・ウェイナーのデビュー作だ。
まさかこのようにゴジラがいっぱいの形で、日本の読者たちにお目見えさせられたとは思ってもいないだろう。

 これらの多発ミスは、はたして誰の所業で誰の責任なのだろう?
どうして誰にも発見されず訂正もされずに出版されてしまったのだろう?
ふだんの読書では、滅多にゴジラで興奮することなどないので貴重な体験をさせてもらった。