チョ・グク元法相の娘、
釜山大医学専門大学院の入学取り消しの理由は
釜山大学が、チョ・グク元法務部長官の娘の医学専門大学院への入学を突然取り消した。チョ元長官の夫人の控訴審での有罪判決が決定的な影響を及ぼしたものとみられる。
釜山大学は24日、「入学選考公正管理委員会の独自の調査結果書と(チョ元長官の夫人である)チョン・ギョンシム東洋大学教授の控訴審判決、所管部署の意見を総合的に検討し、(チョ元長官の娘である)卒業生のC氏の2015年度の医学専門大学院への入学の取り消しを決定した」と明らかにした。
釜山大学は「当初、C氏の入学書類が刑事裁判の対象であったため、刑事裁判に関係する機関が尊重しなければならない無罪推定の原則にしたがい、最高裁の最終判決後に行政処分を下すのが妥当だという立場を明らかにしてきた。しかし、総合的に検討した結果、事実審の最終審にあたる控訴審の判決を根拠に行政処分を下しても、無罪推定の原則の尊重から大きくは逸脱しないと判断した」と説明した。控訴審裁判部は11日、東洋大学総長からの表彰状の偽造などを有罪と認め、チョン教授に一審と同じ懲役4年を宣告した。
釜山大学は4月、裁判所の判決とは別に適切な措置を取るようにという教育部の勧告にしたがい、入学選考公正管理委員会にC氏の不正入学疑惑の調査を行わせた。
入学選考公正管理委員会は、大学本部に提出した調査結果書(報告書)に「東洋大学総長からの表彰状の偽造の有無および公州大学でのインターン、韓国科学技術研究院(KIST)、東洋大学での補助研究員の経歴の虚偽の有無については、独自の判断を行わず、チョン教授の控訴審の判決をそのまま援用した。提出書類の影響力を分析した結果、東洋大学の表彰状と入学書類に記載した経歴は主な合格要因ではないと判断した。入学取り消しまたは入学維持という結論は導かないことを決めた」と書いた。
しかし、入学選考公正管理委員会の報告を受けた釜山大学は、入学取り消しという“強硬手段”をとった。「2015年度の医学専門大学院の新入生募集要綱の志願者注意事項には、提出書類の記載事項が事実と異なる場合、不合格処理を行うことになっている。大学本部が入学取り消しの可否を判断する際、志願者の提出書類が合格に及ぼした影響力の有無は、考慮事項にはなり得ない」という理由からだ。
ただし、実際の取り消しまでには期日がかかる見込みだ。釜山大学のパク・ホンウォン副学長は「本日下した行政処分は予定処分だ。聴聞手続きなどを経て最終確定を通じて確定する。通常、予定処分が出てから聴聞手続きを経て最終確定に至るまで、2~3カ月が必要となる」と述べた。
釜山大学医学専門学校院への入学が取り消される場合、C氏が取得した医師免許も無効となる可能性が高い。現行の医療法(第5条)では、医学部で学士学位を取得するか医学専門大学院で修士または博士学位を取得した場合のみ、医師免許の取得資格を付与すると規定されている。ただし、医師免許の取り消し処分の際にも、事前通知と当事者の意見聴取などの手続きを踏むことになる。
C氏が学士学位を取得した高麗大学もこの日立場文を出し、「本校の学士運営規定に基づき、入学取消処理審議委員会が構成された。今後の追加の進行状況を伝えていく」と明らかにした。C氏は2014年に高麗大学を卒業し、2014年に釜山大学医学専門大学院の随時募集(推薦入試)を受験し合格した。翌年3月に入学して今年2月卒業し、1月に医師免許を取得した。
釜山大学の入学取り消しの決定について、チョ元長官はSNSに掲載した投稿で「父親としてつらい。最終決定が下される前に予定されている聴聞手続きで忠実に釈明する」と明らかにした。