2023年7月24日(月)
独ベルリン プライド行進
全ての人が暮らしやすい社会へ
【ベルリン=吉本博美】ドイツの首都ベルリンで22日、欧州最大規模の「プライド行進」が行われました。ベルリンでは6月末からの「プライド月間」で、多様性やLGBTQなど性的少数者に関する啓発企画が連日行われ、22日の行進が締めくくりでした。主催者によると約50万人が参加しました。
行進の冒頭あいさつでは、ドイツ連邦議会のバス議長が「自由で多様性のある社会をつくるには、すべての人が立ち上がらなければいけない」と訴えました。
ベルリンのウェグナー市長は性的少数者への差別事件が近年増加していると懸念を表明。性別や性的指向、人種、出身、信仰、政治的見解などを理由にした差別を禁じたドイツ基本法第3条について、性自認も含める改正を求めると述べました。
多くの参加者が虹色の旗やグッズを身に着け、笑顔で市内を歩きました。宣伝カーが音楽とともに「誰もが平等に生きる権利がある」「自分を愛そう」とのメッセージを響き渡らせました。
市内在住の看護学生ソフィー・クレシュラーさん(23)は「全ての人が本当に暮らしやすい社会をつくるために市民と政治家にはもっとできることがある」と述べ、行進への参加は行動の一つだと話しました。