韓国の総選挙前に合意がなされる可能性はほとんどないとし、こうした状況が夏を通り越して米国の11月の大統領選近くまで続く可能性があると懸念を示した。

2020-04-13 11:58:04 | アメリカの対応

トランプ大統領、13%増額案も拒否…

韓米防衛費交渉の長期化への懸念高まる

登録:2020-04-13 06:17 修正:2020-04-13 07:24
 
韓国人労働者の無給休職続く中 
両国の会議の日程すら決められず難航 
海外メディア「交渉、米大統領選挙まで続く可能性も」
 
ドナルド・トランプ米大統領が今月8日(現地時間)、ホワイトハウスで開かれた新型コロナウイルス感染症タスクフォース(TF)のブリーフィングで話している/聯合ニュース

 韓国政府が韓米防衛費分担金交渉で、米国側に対前年比13%増額案を提示したが、ドナルド・トランプ米大統領がこれを拒否したという海外メディアの報道が出た。最近、暫定妥結の雰囲気だった韓米防衛費分担金交渉が、土壇場で登場した“天の声”で難航し、長期化するのではないかという見通しも示されている。

 ロイター通信は10日(現地時間)、韓国政府が4・15総選挙を控えて提示した「前年合意に比べ少なくとも13%引き上げ」の提案をトランプ大統領がすでに拒否したと、2人の高官の発言を引用して報じた。トランプ大統領の拒否は先月末、マーク・エスパー国防長官やマイク・ポンペオ国務長官との面会後に行われたと、同通信は報道した。これと関連し、米NBC放送は先月31日、ポンペオ長官とエスパー長官が在韓米軍韓国人労働者の無給休職事態を防ぐため、ホワイトハウスを訪問したと報じた。これは、韓米防衛費分担金交渉の妥結が遅れている背景に、トランプ大統領の強硬な大幅増額要求があるという見方を裏付ける内容であり、注目される。

 実際、韓米防衛費分担金交渉は、先月17日から3日間開かれた第7回会議でも合意点を見出せず、次回会議の日程も決められないなど難航している。6日には交渉を促進するため、韓米防衛相の電話会談が行われたが、この会談でも在韓米軍韓国人労働者の無給休職問題の優先解決を求めるチョン・ギョンドゥ長官に、エスパー長官は防衛費分担金の大幅増額の必要性を再度強調したという。

 米国のマスコミは、このような雰囲気のため、防衛費分担金交渉の妥結が長期間遅れる可能性もあると見ている。ロイターは米政府当局者の話として、韓国の総選挙前に合意がなされる可能性はほとんどないとし、こうした状況が夏を通り越して米国の11月の大統領選近くまで続く可能性があると懸念を示した。米大統領選挙が近づくほど、トランプ大統領が強硬な立場を和らげることはさらに困難な状況になるという予想だ。ロイターは、膠着状態の長期化で韓米同盟が打撃を受けかねないという専門家らの懸念も報じた。

パク・ビョンス記者、ワシントン/ファン・ジュンボム特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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 防疫当局は国外からの流入遮断の強度を高め、13日からは米国からの入国者にも、COVID-19症状の有無にかかわらず、全員に診断検査を受けさせることにした。

2020-04-13 08:21:06 | 韓国文化

「総選挙、復活祭」接触急増で拡散懸念…

当局「距離措置、予防心得の順守」を再度要請

登録:2020-04-13 01:29 修正:2020-04-13 07:26
 
新たな感染者32人…勢いは落ちているが 
明声教会など一部の大型教会で現場礼拝 
防対本「週末の接触増加に緊張」 
米国からの入国者も入国3日以内に全数検査へ
 
復活節の12日午前、ソウル瑞草区のある駐車場で、オンヌリ教会の信徒たちが乗車礼拝をしている。オンヌリ教会は新型コロナ伝染防止のため、信者が車の中で礼拝できるようにした=ペク・ソア記者//ハンギョレ新聞社

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の新たな感染者の増加が落ち着きを見せている中、復活祭(イースター)で一部の大型教会に人が殺到したことから、防疫当局は「高強度の社会的距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)」の弛みに対して懸念を示した。生活防疫体系に転換するには、感染者の増加の勢いが落ち着いていなければならないだけでなく、生活防疫が「もう人が集まってもいい」というメッセージではないという認識が広く共有される必要があるからだ。

 中央防疫対策本部(防対本)は、12日午前0時現在で、COVID-19の新規感染者が前日より32人増え、累積患者数は1万512人となったと明らかにした。8日(53人)を除けば、この1週間、1日の新規確定患者数は50人未満となっている。完治して隔離解除された後に再び陽性判定を受けた人は111人だった。

 新規感染者の増加傾向は落ち着いたが、現場礼拝を強行した一部の教会に、先週末の過去最大規模の事前投票まで加わったことから、防疫当局の緊張はさらに高まった。12日、韓国カトリック教会は、済州教区を除く全ての教区で復活祭ミサをオンラインで行った。多くのプロテスタント教会もオンラインで礼拝を行い、ソウルのオンヌリ教会などは駐車場に停めた車の中からラジオ礼拝に参加する乗車礼拝を行った。しかし、復活祭は宗教的意味の深い日であることから、現場礼拝を並行する教会も少なくなかった。ソウルの明声教会では、5回に分けて行われた礼拝に4千人あまりが参加した。同教会の関係者は「一般の信徒ではなく牧師や重職の者などが主に参加した。5回に分けて礼拝を行い、2メートルの距離を守った上、 発熱チェックやマスク着用など予防心得も守った」と説明した。金蘭教会は事前に参加許可を受けた800人が、汝矣島純福音教会はやはり5回の礼拝に牧師や執事などを中心として900人あまりが参加した。

 防対本のチョン・ウンギョン本部長は「今週末は人との接触が過去数週間より増加し、最も多かったという指摘があり、防疫当局は緊張している」と述べた。そして「次の1週間はCOVID-19予防の基本に立ち戻り、ソーシャル・ディスタンシング、国民行動心得を忠実に順守してほしい」と重ねて訴えた。

 防疫当局は国外からの流入遮断の強度を高め、13日からは米国からの入国者にも、COVID-19症状の有無にかかわらず、全員に診断検査を受けさせることにした。これまでは2週間の自宅隔離中に症状が現れた時にのみ検査を受けさせていたが、これからは米国からの入国者も欧州からの入国者と同様、入国後3日以内にCOVID-19診断検査を受けなければならない。米国からの入国者に感染者が増えていることによる措置で、現在までの国外からの流入組の確定患者912人のうち、米国からの入国者は37.6%(343人)を占める。この2週間に絞ってみると、その割合は半分近くの49.7%(459人中228人)に跳ね上がる。11日に新たに確認された国外からの流入患者24人のうち、米州からの入国者は18人だった。

クォン・ジダム、チェ・ハヤン、チェ・ユンテ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
 
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