大正~昭和初期に大阪で流行した箱軒長屋。
二階の軒が階段のような箱状態なっており、防火と装飾を兼ねて銅板で覆われています。
壁面の白いタイルもオシャレです。これも防火対策、一石二鳥。
箱軒長屋は大阪ではよく見かける形式ですが、他の地域には無いらしい。
少なくとも東京では見たことありません。
ちなみに、大阪の長屋は外装も内装も凝っていて、門や庭が付いたものや洋館風など
豪華なタイプが数多く存在しますが、これも大阪特有の文化であるように思います。
一般的に「長屋」というと、落語や時代劇に出てくる「裏長屋」のような
質素な住環境をイメージされることが多いのですが
大阪に限っていうと、それは当てはまりません。
現代の集合住宅に風呂なしアパートや億ションがあるように
大阪の長屋にはいろいろなバリエーションがあるのです。
もっとも、このことを他の地域の人に話してもまず分かってもらえません。
こちらの長屋は渋くて落ち着いた雰囲気。
明治末~大正時代の建物かな?
※「福島区の風景・街並み」