福島ズボラーヌ

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大阪市福島区(並びにその周辺)をうろうろ徘徊。

ダイビル本館(その3)

2013-06-04 | ・北区中之島:風景・建築・史跡
大阪を代表する近代建築、ダイビル本館が解体されて、はや数年。
跡地に建てられたビルがもうすぐ開業するそうです。



工事用の柵で囲まれていた頃は、
田蓑橋や玉江橋まで来ても、中之島方面を見るのがつらかった。
こうしてビルディングとして形を表してからは、
少し平静な気持ちで見れるようになったかな。

今回は近くまで行って見ました。
一目見た感想としては、
「ようでけたぁるなぁ。」です。
以前の外装材をきれいに洗浄・補修して使っています。



角の入り口の所、前は無かったような気がします。
その隣(道路から見て奥の方)の入り口は前からありましたよね。
開業当初の姿に戻しているという噂をきましたが
昔はここにも入り口があったのかもしれませんね。
以前はこの辺りにスペイン料理店「カボ・デルポニエンテ」の立て看板が置いてありました。
天井が高くてかっこいいお店やったなぁ。

ビルの西側には「四季の丘」なる緑地が設けられて、
前の雑多な雰囲気とずいぶん変わりました。

尚、オープンは今年(2014年)7月。
館内にはカフェやレストランなどが入居するそうです。
となると、さっさとお隣の美術館も出来てほしいですねぇ。

「梅田経済新聞:ダイビル本館に商業ゾーン-7月開業、「ダイビルサロン1923」も



企業の広告が入っていた、ちょっと不細工なショウウインドウは外され
綺麗な窓が取り付けられています。
前よりもかっこよくなったと思う。



正面玄関、ドア周りの意匠が変わり、1階部分の高さも変わりました。
こちらも開業当時のものに変えたようです。
ちなみに竣工は大正末期。
解体当時は日本最古の大規模オフィスビルディングでした。



復元技術の素晴らしさを感じる玄関部分。
人面のちょっと怖い彫刻も確かに前から付いてました。

昔のダイビル→「ダイビル本館(その1)」「ダイビル本館(その2)

オープン前だったので、中にはまだ入れません。
正面玄関のガラス扉から覗いて見た感じ、
エントランスの天井彫刻なども復元されていました。すごい!

お隣にあった白くてカッコいいダイビル新館については
残念ながら復元しなかったようです。
都会的で素敵なビルだったんですが…
本館ほどインパクト無かったから、忘れられたんかしら。



復元工事の巧みさには驚きました。ここまできれいに作れるもんなんですね。

でも、私はボロくて多少汚くても、前のダイビルが好きです。
大阪近代建築の至宝だったと今でも思っています。
復元技術は確かに素晴らしいのだけれど、
元の壮麗なダイビルとは全く別物になってしまった。
(幅が狭くなったのもあるんですが
えらい小さくなったように見えるんですよね…)

何ていうか、昔大好きだったドラマや映画のリメイクを見ているような気持ち。
CGやら3Dやら新技術を使って、リアルで迫力ある仕上がりになってても
昔懐かしい特撮の方が興奮したなぁ、というのと同じ、
年寄の郷愁みたいなもんかもしれません。
まぁキレイサッパリ壊されて、ピカピカの新ビルになるよりはマシなんですが…。

新しいビルには美味しそうなお店がたくさん入るらしいんで、
複雑な胸中ながらも、オープンを楽しみにはしてるんですよ。



「大大阪観光地図」昭和11年。

電停「田蓑橋」下にあるピンク色の近代建築がダイビル本館かな?
そのお隣の「新大阪ホテル」は昭和10年にオープン、
リーガロイヤルホテルの前身となる近代的な高級ホテル。
残念ながら、昭和48年に閉鎖されました。

Histrical architecture in Osaka Japan 消え行く大阪の近現代建築


3:55より、旧ダイビル本館。

※「北区の風景・街並み

ダイビル本館(その2)

2007-04-05 | ・北区中之島:風景・建築・史跡
中之島にある名建築。

前回(07年1月)は外観のみでしたが
本日は、こっそり館内を見学。


重厚なエントランス。


灯篭のような装飾。


ちょっと怖い人面石柱。
三つとも表情が違います。


正面入口から入ると、中央のホールは吹き抜けになっています。
2F部分の天井がゴージャス!


エレベーター扉上のレリーフ。
エレベーター自体もちょっと年代もの。


2階に上がって、天上をじっくりと見学。


ホールから通路につながる部分にも優雅な装飾が。


金ぴかなポスト。
見ての通り、時代がかった外観ですが
各フロアから直接投函できる優れもの。


非常口の上にはエンジェルさん?


1階の廊下の天は白く塗られていて、
やはり美しい装飾が施されています。


新旧ダイビル。
悲しいことに、古いほうのダイビルは
後五年ほどで解体されてしまいます。

私の下手くそな写真では、この建物の魅力の100分の1も
お伝えできませんが、
機会があれば是非、この美しいレトロビルをご覧ください。

※「北区の風景・街並み

ダイビル本館(その1)

2007-01-05 | ・北区中之島:風景・建築・史跡
大正14年(15年と書かれてることも。どっちや?)に
作られたクラシックなビル。
中之島の「顔」ですね。

ご存知の通り、北区中之島のものですが
田蓑橋をはさんだ対岸は「福島区」。
勿論、福島駅・新福島駅からも徒歩圏内です!

重厚でクラシカルな外観。
デコラティブな装飾。
とてもロマンチックな素晴らしいビルディングです。


壁面は煉瓦じゃなくて、タイル。
表面に細かい筋が入ったスクラッチタイルです。
渋い色合いですね。
角が丸くなっているのも素敵です!


華麗なレリーフに飾られたエントランス。
日本じゃないみたいです。
(看板はバリバリ日本語ですが)


悲しいことに、平成22年に解体が決定。
著名建築家の作品だし
歴史的な価値もある建物。
保存を希望する声も多かったけれど
もうどうにもならないのでしょうか?

新しいビルには商業施設が誘致されると聞きますが
そんなのより、今のこの建物を残して欲しいものです。

基本的にオフィスビルなので
部外者の立ち入りはよろしくないのですが
1Fの物販店やレストランは、勿論自由に出入りできます。
人気のスペイン料理レストランもあるので
機会があれば、のぞいてみてください。

住所:大阪市北区中之島3-6-32
参考:「ダイビル株式会社
   ダイビル本館についての記述はこちら→「ダイビル

追記:ダイビル本館(その2)

※「北区の風景・街並み

中之島遊歩道(中之島新線工事の仮歩道)

2007-01-04 | ・北区中之島:風景・建築・史跡
中之島の堂島川沿いに設けられた遊歩道。
中之島新線の工事現場に沿って
仮遊歩道が作られています。

堂島大橋から田蓑橋あたりまで
花壇がずーっと続いています。
季節柄、派手な花は咲いていないのですが
常緑樹が多いので、冬も美しいです。
秋から冬にかけては、
実を付ける樹木や草花もあるので
一年中楽しめます。
夜になると、木の幹や花壇に這わせた
電球がつくようになっており、
花や緑がはっきり見えない夜間も楽しめそうです。
(この付近の夜間の治安状況は?????)


これは、ハーブの一種「ローズマリー」。
一月の寒空でも元気に咲いています。
とても良い香り~


こちらも赤い実が可愛らしい。
茎が細いので、実が付いているのは
重そうに垂れています。
細かい葉が風にふさふさと揺れて
とてもきれいです。

「仮歩道」ということは、
工事が完了したら撤去されてしまうのでしょうか?
行き交う車のことを考えずに歩けるこの歩道、
散歩にも移動にもとても重宝してるのですが。
(この辺り、車の通行量が多いし)
これからも、この美しい花壇のついた遊歩道を
残して欲しいものです。

参考1:「中之島新線 「水・緑・光」をテーマに現場イメージアップ
参考2:「京阪中之島線(中之島新線)
     「中之島線」は2008年度末完成予定だそうです。
     終点「中之島駅」はリーガロイヤルホテル付近とのことなので
     福島区住民の方も利用しやすいですね♪
     
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残念ながら、この遊歩道は後日撤去されました。
今は整備され、中之島バンクスなどの建物が建っています。
花壇を残して欲しかったなぁ。