福島ズボラーヌ

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大阪市福島区(並びにその周辺)をうろうろ徘徊。

「ちかえもん」(NHK総合)

2016-02-21 | ■書籍・テレビ・映画等
今シーズン、私が熱心に見ているドラマは下記の三つ(順不同)。
 (1)連続テレビ小説「あさが来た」
 (2)「ダウントン・アビー 4(Downton Abbey)」
 (3)木曜時代劇「ちかえもん」
ものの見事に、NHKしかない!

「あさが来た」、世の中には五代友厚氏の死を惜しむ「五代さんロス」の人が多いそうですが
私は「雁助さんロス」を引きずっています。
雁助さん退場後、へえさんとかワカメの4番など新キャラクターが出て来ましたが
私にとっては少々物足りない。
雁助さんは顔も声も威厳たっぷりで怖いし、自分の家族や上司だったら絶対にしんどいですが
いかにも昔ながらの商家の番頭さんらしい演技で、格好良かったなぁ。
花登筺の船場物のドラマ(「あかんたれ」とか)に出て来そう。
スピンオフを作るなら、絶対に雁助さんを見たい!

上記に挙げたドラマは3つともとても面白いのですが、今一番はまっているのが
元禄時代の大阪を描いた時代劇「ちかえもん」。
スランプに苦しむ近松門左衛門が名作「曽根崎心中」を描くまでを描いています。
脚本は「ちりとてちん」「平清盛」などの藤本有紀。
主演は松尾スズキと青木崇高。
朝ドラで言うと「あまちゃん」の喫茶店のマスターと「ちりとてちん」の草々兄さん。
他にもNHKのドラマでよく見かける面々が登場します。
ちなみにドラマ初回の一番最初のシーンは
「あまちゃん」のストーブさんと「マッサン」の妹(すみれ)の道行シーンでした。

主演の松尾スズキさんは関東の人なので、はっきり言うと大阪弁は下手なのですが
そんなことどうでもいいと思うくらい、彼の近松門左衛門は魅力的です。
このドラマのは近松は日本のシェイクスピアなどと言われるいかめしい文豪ではなく
うつわのちっさい、さえないオッサンです。
近世文学の研究者の人が見たら怒るんじゃないかと心配になるくらい
しょーもないオッサンです。かわいいけど。
(文楽の人達は怒らないと思う。むしろ楽しんでいるフシがある)

「ちかえもん」はNHK制作の時代劇なので、セットも時代考証もしっかりしているはずですが
ナレーション(松尾スズキ。近松の心の声)ではちょいちょい現代風の言い回しや外来語が出るし
毎回のお楽しみ(?)として70年代のフォークや歌謡曲の替え歌が挿入されます。
歌うのは主演の松尾スズキ。
味のある良い声なのですが、歌唱力がちょっと微妙。
その微妙さが何とも言えないおかしみがあるのです。
(個人的には「赤穂浪士の場合」が一番好き。バックダンサーが狂言の茂山一家)

かといって、劇中ふざけてばかりいるのではなく、
様々な「仇討」や「親不孝」な物語が錯綜していて複雑な作りになっています。
緊張と緩和の連続で、家事をしながら見るということは絶対にできない。
テレビの前に座り込んで、45分間集中して見ています。

ドラマの主な舞台は、近松の自宅(場所不明)、人形浄瑠璃の小屋「竹本座」(道頓堀)、
そして堂島新地の「天満屋」。
竹本座は残っていませんが、道頓堀の跡地に石碑がひっそり立っています。
(ツタヤとスターバックスのあるビルとFOREVER21の間)
堂島新地はその名の通り、大阪の堂島に開かれた遊所。
天満屋の跡地ははっきりとは分かりませんが、かつての梅田橋の近く。
梅田橋のことは、以前にも記事にしたことがあります。

・参考:梅田橋跡 - 福島ズボラーヌ - Gooブログ

ドラマの中で堂島新地に細い川が流れているのがたびたび映りますが
あれがたぶん蜆川。
蜆がよく獲れたから蜆川とか、川を整備したたら川幅が狭くなったので
縮み川(ちぢみ川)→しじみ川になったとか、名前の由来は諸説あります。
なお、このドラマでもよく出てくる赤穂浪士のひとり、矢頭教兼(右衛門七)一家は、
この川で蜆を獲って生計を立てていたと言われております。

・参考:浄祐寺 - 福島ズボラーヌ - 大阪市 - Gooブログ

近松作品の舞台を訪ねるコース - 大阪市(Adobe PDF)
『曽根崎心中』の道行を辿って - 大阪あそ歩(Adobe PDF)

上記の地図によりますと、天満屋は梅田橋の南側にあったらしい。
梅田橋の辺りが当時の堂島新地の中心部だったそうです。

梅田橋は前述の記事でも紹介したとおり、明治時代に川の埋め立てと共に姿を消し
石碑も橋柱の痕跡も残っていません。
近隣のビルの名前(梅田橋ビル)に名前があるのが唯一の手がかりです。
徳兵衛とお初は天満屋を出て、この梅田橋を渡り、露天神社(お初天神)へと
向かいました。


↑堂島三丁目交差点付近にある「梅田橋ビル」

天満屋の場所を示す案内板は無いようです。
(「心中天網島」の河庄の石碑は新地本通にあるんですけどね)
旧梅田橋南詰にあるNTTテレパーク堂島入口に立派な案内板がありますが
それはかつてこの地にあった「阪大微研」のことを説明するものです。


↑「NTTテレパーク堂島」


↑「阪大微研」こと「大阪大学微生物病研究所創設之地」の案内板

あと、ビルの構内には五代さんの功績のひとつとして知られる
「西朝陽館(五代友厚精藍所)」の跡地であることを示す石碑も立っています。
曽根崎の天神の森(露天神社=お初天神)で心中があったのが1703年。
その170年後の1876年に五代さんがここに精藍工場を建てたのです。
自宅近くに自分の好きなドラマふたつに関わる場所があるのだと思うと、
何だか感慨深いものがあるなぁ。

ちかえもん | NHK 木曜時代劇 - NHKオンライン
ちかえもん - Wikipedia

まだ間に合う!木曜時代劇「ちかえもん」みどころ紹介(10分版)

OH!MY BEEF! 福島

2016-02-10 | 福島
福島二丁目にあるステーキ料理店。
JR新福島駅出口のすぐ近く、お隣は浄正診療所。



この場所は以前は「ベジデジや」というサムギョプサルのお店でした。
(運営母体は同じみたい)
サムギョプサルのブームが終わったので、
今の熟成肉・赤身肉のブームに乗ってお店を入れ替えたのでしょう。



ランチは1000~2300円。お手軽です。
私は熟成牛ランチ(150g)にしました。





メインディッシュ(ステーキとレタスサラダ)にご飯・お味噌汁が付きます。
お肉はあらかじめ切ってくれているので、食べるのが楽ちん。
テーブルにはナイフ・フォークの他にお箸も置いてあるので
不器用な私にはありがたかった。
150gは一番少ない量なのですが、結構ボリュームがあります。



テーブルの上には、いろいろな調味料が並んでいます。
小皿が置いてあるので、お皿の上で味が混ざってしまわなくて便利。
ちなみに「名物 OH!MY BEEF!ステーキランチ」には、わさびソースがかかっているので
調味料を試すのはちょっと難しいみたい。

最近は少しずつ増えては来ましたが、野田+福島は日曜日営業のお店は少ないです。
ランチ営業しているところとなると、さらに減ります。
ステーキ店と言っても価格はリーズナブルだし、ランチならファミレス感覚で入れそう。
なかなか貴重なお店です。
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 追記 2016.08
残念ながら閉店。現在は「京都 牛カツ専門店 勝牛 福島店」が営業中。

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「OH!MY BEEF! 福島(オーマイビーフ)」
住所:大阪市福島区福島2-10-22
電話:06-6345-8178
営業:(月~金)11:30~14:30、18:00~23:30 (土・日・祝)11:30~14:00、17:00~22:00
休日:不定休
備考:食べログぐるなびにクーポンが掲載されてます。