福島ズボラーヌ

https://blog.goo.ne.jp/nekozora-f

大阪市福島区(並びにその周辺)をうろうろ徘徊。

福島ズボラーヌ日記(11年3月)②

2011-03-20 | ■その他
地震当日、私は都内のバイト先にいました。

ほんの少し揺れた感じがし、地震かな?と周囲を見回したけど
皆さん、静かに業務に集中しておられる。
「気のせいかなー?」
と思っている間に、揺れは大きくなっていき、
スライド書棚が横滑りし、扉がバタンバタン暴れ出す事態に。
慌てて席から離れ、低い姿勢で比較的ものの少ない室内中央部に
みんなで集まりました。

阪神大震災の時は、ドシンと真下に家ごと突き落とされたような感じでした。
今回は、地盤の弱い地区にいたせいもありますが、
左右に揺さぶられるような感じ。
三半規管の弱い人たちは船酔いのような症状が出ていました。
私もその一人だったのですが、この日以降、ずっと地震酔いです。

この日の夜は、自宅近くのお店は全て閉店していたので
翌日お昼頃に買物に出かけましたが、
すでに何も売っていませんでした。
用意のいい(?)人は前日(地震当日)のうちに、
さっさと店頭やネットで大量購入していたそうですが。

私は阪神大震災の教訓から、
「3日分のミネラルウォーターとインスタント食品」は
常備していたものの、周囲の過剰反応を見ますと
「私の考えは甘かったんやろか??もしかして足りへんの?」
と焦りました。

ニュースを見た大阪の親から
「アンタ、今さら買い占めなんかしてへんやろね?
3日分はウチにあるのん?
せやったら当面大丈夫やろ。
大阪の女たるもの、みっともないマネだけはしなさんな!」
と叱責され、気持ちを改めました。

買い物客同士の会話や職場の人の世間話を聞いておりますと
「半年分は買った」
と言っている人がけっこう多く、非常に驚いています。
建物自体が大丈夫でも、集合住宅なら周辺フロアの火災や漏水で
退去を余儀なくされる可能性があるし、
室内にあふれかえったものが脱出の妨げになる可能性もあるのに。

そしてガソリンの買いだめ。
「原発が爆発したり、もう一回地震や津波が来たら
車に家族と避難物資と乗せてすぐに逃げる。
そのためにガソリンを常に満タンにしている。」
のだそうです。

ガソリンスタンドも驚くほどの混みようで、
入店待ちの車の列のせいで道路が渋滞。
多くのガソリンスタンドには
「在庫切れ」「入荷予定は未定」の貼紙が貼られ
それが余計に買い急がせている原因になっているかもしれません。

西日本からたくさんのトラックが東北へ首都圏へと走ってきますが
帰りの燃料のあてが無く、非常に困っているそうです。
東北は無理でも、帰る途中に補給できれば問題無いのですが
肝心の首都圏でガソリンが無いようでは、
今後、一層流通がうまくいかなくなる恐れがあります。
そうしたらまた物が東日本に回って来づらくなり
被災地域の皆さんに迷惑をかけ、
首都圏住民の生活もよりいっそう不便になるのに。

福島ズボラーヌ日記(11年3月)①

2011-03-19 | ■その他
このたびの震災で被災された皆様に、心よりのお見舞いを申し上げます。
一人でも多くの生命が助かり、
一日も早く復興されますよう、お祈り申し上げます。

ご心配をおかけしております。
私(ならびに家族も)は元気にしております。
余震が続くせいか、『地震酔い』には悩まされておりますが。
住居や近隣の地区にも大きな被害はありませんでした。

ニュースでご覧になった方もおられると思いますが、
首都圏の買占めはなかなかにすさまじいものがございます。

ワタクシ、豊かな首都圏暮らしをしていて、
大阪の親から、食べ物や日用品の心配をされるとは
思ってもみませんでした…



数日前のスーパーマーケットの様子。
日々こういう状態です。

この日は明るかったのですが、翌日より停電協力の為、
蛍光灯を間引きし、全体的に店の外・内側とも薄暗いです。
近寄らないと営業しているのかどうか分からないお店もあります。
かなり雰囲気が悪く、昔テレビで見たソ連の商店みたい。

毎日続く余震、放射能の恐怖(これは過剰反応)、
電車のダイヤの乱れによる通勤疲れと
計画停電が続く生活に疲れきり、
食糧や日用品を買い占めることで心を満たしているのだそうです。
自分自身、けっこう疲れてきたので同情すべき点もありますが
結果として被災地の皆さんに大きな迷惑をかけているので
ここはぐっと我慢すべきだと思います。

商品の供給量自体は私の個人的な印象ですが、
早くも火曜日あたりから回復傾向で、日々増加傾向にあります。
昨日は出勤時に近隣のスーパーに
大量のトイレットペーパーとお米が搬入されているのを見て
「あー、これでやっと補充できるわ。」と安心していたのですが
帰宅時に行って見ると、何もありませんでした。
お米が無い、食べ物が無いといっても
ファストフード店もファミレスも居酒屋も回転寿司も平常通り営業しています。
(いつもより薄暗くて早仕舞いやけど)
そんなに焦る状態じゃないと思うのですが。
職場でも「買占め自慢」する人が多く、悲しく虚しい気持ちになります。

お米や日用品、インスタント食品の買占めは
震災翌日(もしくは当日夜)からスタートしたのですが
福島原発の事故が報道されてからは、
とろろ昆布もそのリストに加わりました。
中にはキロ単位で買い占めた人も…

そもそも、何で『とろろ昆布』なのか?
というか、ほんまに効くんかいな??

お医者さんの意見のひとつとして:

かまたみのる公式ブログ 八ヶ岳山麓日記<原発事故25> ★注

現在の状況について
『現在の福島原発の周辺では、
安定ヨウ素剤を投与するような状況に当たらない。』


昆布など海藻類によるヨウ素摂取について
『むしろ、日本人はもともと足りている人が多いので、
摂りすぎると甲状腺機能低下症を起こす危険性がある。』


買い込みすぎてしまった皆さん、
これからは楽しく美味しく昆布を召し上がってくださいね。

私は、おうどんに入れるとろろ昆布が手に入らず、
とても寂しい思いをしています。
(私の大阪ソウルフードはお好み焼きではなく、おうどんです)

ただ今の我が家のトイレットペーパーの残数、6巻。
これが無くなる前に(できれば2巻は余剰を残しておきたいところ)
手に入りますように。

-----
2011.06
上記の鎌田實さんのブログ記事は、書籍化したため
現在はブログから削除されています。

「~チェルノブイリ・フクシマ~なさけないけどあきらめない」(仮題)
朝日新聞社より、7月に発売予定です。