姉との語らい

天気が続く。
空を見上げると秋の代表雲、うろこ雲が高いところに見える。

行楽日和、仲間たちがまた何かを計画しているらしい。
皆、出かけたくてうずうずしているのだ。
自宅と教室の往復、たまに買い物に出かけるくらいが日常なのだから。
若い人たちは遠出も厭わない。

ちょっと足を延ばせば、風光明媚な観光地がいくらでもある。
この時期天草まで行って伊勢海老を食べたいのだそうだ。
海を見るのもいいなあ・・・。
潮の香りを思い切り嗅いで広々と続く海を眺めるだけで命の洗濯ができる。



滞在中の姉とのおしゃべり。
昔は異常なくらい神経質で、真面目、繊細かつ頑固、正義感強く妥協しないと
言うような性格だったと思うが、会社経営で苦労の連続を経験してからというもの
そこに強靭で不屈な精神力が加わった。
今はすべて手放したが、残ったのは、大胆さ、おおらかさ、悟り、広い交友関係。

70歳にしてまだまだやりたいことがいっぱいあるとの夢・希望を持ち続ける意欲も
失ってはいない。
私があちこち体調不良を訴え、仕事を含め様々なストレスに頭を抱えていることも
一笑に付す。
体型は横綱級。それだけでも私には大きな悩みになるはずだけど、こちらに来て
すでに5キロ減ったと喜んでいる。
「どこも悪いところない！膝もいつの間にか治った」
あの体重を支えている膝が？自然に治る？

弁護士になりたかったらしく、まあ、理屈っぽいところは昔から。
まさにああいえばこういうという性格。

地位も財産もないけれど姉にとって今が一番幸せに見える。
後ろ向きの考えの私は毎日はっぱをかけられている。