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トラブルシューター

私の修理・製作体験記(茨城・県西おもちゃ病院・JA7FJP/1)

真空管式ガイガーカウンタ用DC/DC製作・問題無く動作

2013-11-08 17:39:06 | うんちく・小ネタ

Img_6130_r 5/5に、雑音が心配だった90V出力電源はバラックで実験して、使用出来そうだということは確認が出来たが、その後時間が無く、本体改造は延び延びになっていた。
ようやく時間が出来たので、個別のDC/DC-CONVの製作・実験とガイガーカウンタ本体への組込を行った。
DC/DC-CONVユニットには全てaitendo製(全てImg_6124_r電源には秋月より入手したタブ付ニッケル水素充電池1.2V4500mAh GP450LAHを6個直列にし7.2Vで動作させる様にした。
接続には一般的なDCプラグを使用する。ジャック側はシャーシに接着。
  
【電源改造】
1.DC+90V用

オリジナルでは出力電圧が126~382V(12V入力時)だが、7.2Vで使用出来るか実験してみた。実際には120Vから最大467V(12V入力無負荷時)まで出た。
入力6.3Vで出力200V以下、入力6.7V以上だと300V以下で安定。
最低電圧を90V以下にする必要が有るのでR4(1MΩ)に並列に1MΩを入れる。
その結果、入力電圧6.5Vで76~263Vまで可変する様になった。
波形を見ると入力電圧7.4V以上で異常発振していたので、出力に0.01uFのセラコンを追加。
2.DC-15V用
Img_6118_rImg_6120_rImg_6119_rImg_6121_rオリジナルは正出力用なので、負出力用にMC34063Aデーターシート回路例を元に改造する。
Akit12v34063fushuturyokukaizouR3を2.2kΩにR4を27kΩに変更することにより可変範囲は-11.8~-16.6V(計算値)、-11.71~-16.32V(実測値)となった。
負荷(150Ω程度)を接続してみるとかなりドロップしてしまうので、ブースト用のNPNトランジスタを使わない様にしたら安定度は良くなった。ブースト回路は後日実験したいと思う。
最終的にL1は220uHに、C2は1000PFにした。
100Ω負荷で
出力12V時の入力電圧は4.5V以上で安定
出力16V時の入力電圧は7.0V以上で安定
3.DC+1.5V用
Img_6122_rオリジナルは+5V固定出力なので、R3を200ΩにR5を1kΩに変更。R4,R6は実装せず、出力のUSBコネクタはねじターミナルに基板改造で変更。
2.2Ω負荷でも変動は無かった。L1はシリコン接着剤で固定。

【ガイガーカウンタ改造】
Img_6127_rImg_6128_rImg_6133_rImg_6132_rImg_6131_r既存の電池ホルダーと電池スナップを外し、分散するが、空いたスペースに取り付け絶縁ボストをねじ止めする。使用したDC/DCは取付穴が無いので、丁度パターンと部品の無い部分に穴明けする。
電源のスイッチ回路が異なる(オリジナルは電池毎に切替)ので、1回路をDC/DC入力電源ON/OFF用に変更し、各DC/DCの端子に配線する。出力も夫々配線する。
電源をONして各出力電圧を確認するが変動は無い様だ。
Img_6125_rハイインピーダンスのヘッドホンでモニターする様になっているが、ハム音よりは高い周波数で雑音が入る。ネオン管の部分にコンデンサを入れたりすると少なくなる様だが、特性に影響するかも知れないので、そのままとした。スイッチングノイズの影響では無さそうだ。
Img_6135_r放射線の多いマントルに当てると、ちゃんとカウント(音とランプとメーター)するので、正常に動作している様だ。
ケースとDC/DCが近いので、ケース内側に絶縁シートを貼る。
バッテリーは動かない様にプチプチクッションで巻く。
雨どい近くの土壌で放射線が高いという例が多いので測定してみるが、値は自然界より少し高いかなという程度だった。
 私が生まれた頃の1950年代に作られたクラシックなガイガーカウンタが、新しいテクノロジーとの合作で
現代に甦った。

コメント
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