発信器類は低周波用、高周波用を持っているが、レベル測定器が無かったので、オークションを物色していた。
今回、アンリツの選択レベルメーター(ML422C)が意外と安かったので落札した。
馬鹿でかいし、重いので持ち歩くというのは厳しい。
発売時の価格は120万円以上とのことだが、落札価格は2万円強だった。
選択レベルメータとは、ある周波数帯域のフィルター(20Hz,3.1KHz,48KHz)を持っており、設定した周波数(50Hz~30MHz)のレベルが測定出来る。勿論フラットレベルメーターとしても使える。
前の会社で設計をしているときは、アナログタイプを良く使っていた。
本機はFDM通信回線用測定器として作られているので、多様な測定が可能だ。
なので、LSB,USB復調回路も有り、アマチュア無線の高級受信機としても使える。小型だがスピーカーも付いているので、そのままモニター出来る。
アマチュアバンドは、まだモニターしていないが、中波帯の放送局はちゃんと復調された。
電源確認だけの、どちらかというとジャンク品扱いだったので、心配ではあったが、レベル、周波数等は合っているようだ。
但し、周波数を可変するロータリーエンコーダが、右廻りにしても、周波数が下がる方向にしか変化しない。左廻りは正常に変化するから、結果的には、どちらに廻しても下げることしか出来ない。
表面パネルを分解して、ロータリーエンコーダ部分をチェックする。
オシロで信号確認するが、ちゃんとパルスが出ている。念のため、手持ちのフォトトランジスタとか赤外発光ダイオードと交換してみたが、変わらない。近くのロジックICのリードに触ると、逆に高い方に変化(右左とも)する。どうやら、ロジック部分の故障らしいが、スイッチの取り付け板を外すのが大変なので、現状のまま使うことにした。
エンコーダーの上にあるステップ変化(上下)の押しボタンが有るので、変化ステップを設定してやれば、同じ様な操作は出来る。
エンコーダ信号は正常なので、PICのプログラムで方向を検出して、その出力パルスでこの押しボタンを制御してやれば出来そうなので、PICが得意な先生に相談してみることにする。
この他には、測定周波数(表示)と同じ発振出力(TRACKING_OUTOPUT)が有る(0dB)ので、アンプの特性試験や、変調器をつなげればAM送信機も作れて、簡易トランシーバーにもなるかも知れない。
IF_OUTは25kHzだった。DC_OUTPUT(レコーダー用)も有る。