トラブルシューター

私の修理・製作体験記(茨城・県西おもちゃ病院・JA7FJP/1)

オシロ用ファンコントローラ試作

2009-05-02 19:04:00 | おもちゃ病院

Img_6059_r先日、テクトロ製デジタルオシロスコープ(TDS320)のオークション品が目に付き、衝動買いしてしまった。(各種マニュアルはネットでウンロード可能)

見ると、すぐ中身が見たい性格(小学校低学年頃から)で、これが高じて「おもちゃ病院」や「家電修理」をやっているが。

先月はブログに書いた様に、所持していたテクトロ製の動作品まで壊して、オークションで購入したテクトロ製オシロの電源も修理出来ず、先輩の岩通製アナログオシロを長期借用していた。

Img_6058_r分解した理由は、前述したこともあるが、今回のは、表面エスカッションが割れていて(承知済み)、これを修理するのに分解が必要だったからです。

プラリペアで補強して、何とかくっ付いてくれた。

Img_6042_rImg_6037_r外してみると、なんと、CRT周りのファンクションスイッチは、リモコンやおもちゃでも良く使われている導電ゴムを使ったもので、ちょっとがっかり。天下のテクトロでも相当コストダウン(技術屋の立場で考えると、この方が大変で、製品化出来たときの喜びは大きい)しているのが感じ取れた。

Img_6044_r Img_6050_r Img_6052_r 更にびっくりは、回路基板とCRTが、アナログオシロに比べて非常にコンパクトになっていることである(回路はコンパクトなほど、高周波に対しては有利なので利にかなっているとは思うが)。CRTはアナログオシロと違って、デジタル処理した画像を表示するだけなので、テレビ用ブラウン管と同じ原理である。

だから電源盤と、その放熱ファン(12cm)が半分を占めている。これが無ければ、容積半分以下になるのだろうが。

Img_6051_rImg_6054_rこのファンがうるさい(プロ用だから関係無いのだろう)。静音ファンに交換すれば改善されるかも知れないが、購入するのは勿体無く、発熱の割りには大き過ぎるので、現状で何とか静かに出来ないものか考えた。

私の尊敬するエジソンの「必要は発明の母」という言葉(原文の英文解釈の違いはあるみたいですが)がある。

発熱が少ない時は回転数を落として静かにさせようと、温度制御ファンコントローラを作ることにした(パソコンでは一般的だが)。

Img_6063_rImg_6062_rデジタル温度計で使った温度センサIC(LM60)、OP-AMP(LM358)、可変電圧レギュレータ(LM318)を使ってみた。

LM60は最大電圧が10Vなので、青色発光ダイオードをシリーズに入れて、入力電圧12Vでも壊れない様にする。

この、温度による電圧変化をLM358で電圧増幅・オフセットを調整し、LM318のコントロール端子に加える。リファレンス電圧が1.25Vなので、これに対してプラス(温度が)になると、出力電圧が上昇する(OP-AMPの非反転増幅)。

ブラシレスモーターなので、電圧で回転数が可変する。モーターは12V/0.2Aなので、LM318(1A以上)でも、放熱フィン無しで動作している。

テクトロのファンはmade in Japan(日本サーボ製)だった。

実機においては、温度変化/回転数変化が、ある程度比例する様、ゲイン・オフセットの調整が必要になるが。

この他にも、タイマーIC(LMC555)のPWM機能を使えば、もっと簡素化出来るかも知れない。

コメント
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