5/24から5回シリーズで開催した、講座も今日、最終日で無事終了した。
第1回 おもちゃ修理の基本と導通チェッカー製作
第2回 修理の具体例説明
第3回 持参おもちゃ及び入院おもちゃを使った修理実践
第4回 あじさい祭り臨時おもちゃ病院での入院おもちゃが多かったので連続して修理実践
第5回 修理用可変スイッチング電源製作
今日に限って他のドクターの都合が付かず、私一人での指導となった。参加者は11名
基板内の部品取り外し・交換や細かい半田付けが有り、私が対応するしか無く、待たせることになるので、その間にユニバーサル基板の穴開けをお願いした。
原寸大の加工図をAUTO-CADで作成してお願いしたが、下が見えないので時間が掛かったりずれたりして大変だった。反省だが、1~2枚予め、φ2.5の穴開け加工した基板を作っておいて、この基板をガイドに重ねて穴開けすれば良かったと思った。
やはり時間オーバーで皆さん完成しなかったので、終わらなかった分は、会場を「電子工作サークル」に移し、都合の付く方は引き続き作業を行ってもらった。都合の悪い方(2名)は7/20(月)PM1時からボランティア室で対応した。
最終的には、皆さん無事動作して、今後の修理に活用してくれることでしょう。
関連資料ダウンロード
前回の「あじさい祭り臨時おもちゃ病院」の修理も全て完了(修理不能も含む)したので、持参。
前回の余波で沢山の依頼があるのではと不安(と言うのは、ドクターの都合で午前中は私だけで対応)だったが、予想通り、終わってみると13件の依頼が有った。午後は深谷ドクターが加わってくれたので助かったが。
4件だけ修理完了となった。
【ライトセーバー】
中には東京都足立区から、私のブログを見て、車で「マスターレプリカ社ライトセーバー」の修理に来られた一家があった。
おもちゃとは言えないので、お断りも出来るのだが、遠くから来てくれた手前、断る訳にもいかず、その場で修理することになった。
接着だったり、隠しねじだったりで非常に分解しにくい代物で、キズは了解の上で分解を進める。
「ライトが暗くなった感じがするのと、音が出なくなった」という症状で、基板のところまでは行きついたが、ライト部分は分解困難の為、現状通りで了解してもらう。音が出ないのはスピーカーの断線で、27mmの薄型スピーカーが使われており、一般的なおもちゃ用では高さが収まりきれないので、つばの部分をギリギリまで切り落として収めた。小さい薄型スピーカーは手持ちで有ったのだが、ライトセーバー独特の低音サウンドが全然出ないので、このスピーカーの採用となった。
【番外・孫のおもちゃ】
前日に孫のおもちゃ修理を依頼(スイッチを押しても、音が出ない時や強く押さないと出ない時があるという症状)されて、やっていたら、なんと抵抗のリードがランドパターンに半田付けされていなかったのが原因だった。中国製(殆どがそうだが)おもちゃでは、有り得る不良だが。
もう1個の時計知育おもちゃは、指針の軸折れで、ねじで苦労して接続し完璧だろうと持ち帰ったら、瞬殺されて、また同じになってしまった。簡単に壊せない様に工夫しなければならない。
その他の入院おもちゃは、修理完了時点で報告としたい。
臨時おもちゃ病院の入院品で、おもちゃ病院としては常連客である。
大体が、吸い上げポンプ用モーターの錆びが原因でモーターが回らなくなるものが多い。
今、開催しているおもちゃドクター養成講座でも、持って来られた方がおり、この方は切断用のパイプカッター(プロ用の4枚刃)で綺麗にカットされたとのことでしたので、今回の講座で工具を持って来てもらいポンプ部分のカットをしてもらった。
接着されているので、毎回プラのこを使ったり苦労していたが、これにより、綺麗にカット出来た。
尚、配線を外す場合には、本体との接点ねじ部に+-の極性を書く。またモーターも分解した場合には、モーター配線部分にも書くことを忘れない様に。
更に、内部にあるモーターケースもカットすると、モーターケースが錆びていてケースから外れてこない。どうせ交換するのでブラシ部とローター部を外して、ケースをこじって何とか外した。
このモーターはRE-260と同様だが、シャフト長が長い特殊品なので、このローターだけは流用(ブラシ→整流子は磨いて、接触を良くする)して新品モーターと入れ替える。単体で回ることを確認し、ケースに入れる。
尚、シャフトに差し込んである小さな防水ゴムリングも劣化していたのでφ2のシリコンチューブを切って代用した。配線は途中で接続し、熱収縮チューブで防水処理する。
このケースも赤いケースもクイックボンドで接着し、水分が入らない様にする。赤いケースはさらに赤いビニールチューブを巻いて補強した。
最後に、実際吸い上げ出来るか確認したが、問題無い様だ。
クマノフさんからご指摘のメッセージが有りました。
磨いたのはブラシでは無く、整流子ですね。訂正します。
全然動作しないという症状。
分解してみると、スイッチ(タクトスイッチ)が壊れていてONにならないのが原因だった。
交換すると、ちゃんと動作して、顔内部のLED点灯パターンが変化して面白い。
だが、回路を見てみると、このタクトスイッチ(容量はmax50mA程度)でモーター(誘導負荷)やバーサライタのLED等全ての回路をON/OFFしている。
これでは、また使っているうちに容量不足(約200mA流れていた)で壊れる可能性が有るので、トランジスタでON/OFFする様にした。
最初はスイッチ基板にトランジスタを入れたが、そうするとモーターが干渉して蓋が閉まらなくなるので、本体内の電池ボックスとモーター間の空きスペースに組み込んだ。
同期には本体側のφ3mm赤外線LEDと、回転部内にフォトトランジスタで行っている。
LEDはスイッチ基板に付いていたが、作業中に根本からリード線を折ってしまった。
蓋を締めないと光軸が合っているか確認出来ないので、これを機会にブラシ上部に実装した。
(写真ではφ5の手持ちLEDが写っているが、これだとスイッチ基板にぶつかるのでφ3品を入手して交換した。これだと問題無い)
これで、問題無く動作する様になった。
本件の不具合はディズニーのお客様相談センターにも連絡。クレームに感謝され、今後の商品に参考にしたいと言ってくれた。
正式名称をご存じの方はお知らせください。
柱時計の振り子の様に左右に振れるというムーブメントだが、全然動かないということで、おもちゃでは無いが、面白そうなので修理を引き受けることにした。
電池は006P(9V)を使用している。
確かに、手で左右に揺らしてみても段々と振幅が弱まり止まってしまう。
分解(底蓋が接着)してみると、コイルの1本だ断線しており、これだろうと接続したが、やはり動作しない。
試しに電圧を30V以上に上げてやると動作する様だ。
中の仕組みは電磁石とそれにトランジスタらしいものが接続されている。
当初、データーシートが見つからなかったのでホールICかも知れないと思ったが吉本先生が探し出してNPNの高hfeトランジスタの様だ。
ネットで検索するとリードスイッチでON/OFFする方法が載っており実験してみたが、思う様に動作しない。
原点に返って回路図を書いて見る。
2巻線が有り、検出用コイルと電磁石用らしい。
エミッタ側で電磁石駆動しているのは初めて見た。
コイルの向きだが、リード線の出ている側を振り子側(上側)にしたら電圧が9Vでも動作する様になった。
その後、トランジスタを変えてみたが、動作可能電圧をあまり低く出来ない。
そこで、現状と同様、高hfeトランジスタ(2SC3112)が有ったので、これに交換したら7V程度まで動作した。
巻線は非常に細く、これに直接部品を接続するのは無理(現物は巻線ボビンのツバにトランジスタリード差し込みの穴があるが熱に弱い)なので変換基板をツバ部分に接着して中継することにした。
また、一時的にリード線を伸ばして外部回路を色々簡単に変更出来る様にした。
ケース内部にリング状の凸が約1mmほどあるので、出来るだけ振り子に近づける為に除去した。
振り子も支柱に対しねじ式で回すことで、上下に微調整が出来るので、安定に動作し続ける位置に調整する。
波形を観測してみるが、ベース、エミッタ共に、電磁石断続信号の間に約600Hzの信号が出ている。これがなんの動作に関係しているのか不明なところではある。(依頼時にも、この波形は観測されていた)
結果的には、断線が大元の原因だったが、その他、動作しなかったのは振り子内にある永久磁石の磁力低下が考えられるかもしれない。
【7/21ドラマに】
NHKのドラマ10「美女と男子」のバックに、ピントは合っていなかったが、このムーブメントと同一品らしいのが動いていた。映像によると、かなりの勢い(±60°位)で左右に揺れていたので、今回の修理では、まだ本調子では無さそうだった。
また、今回から登場した秋田出身(私も)という「田中幸子」ちゃんが私の姉の旧姓と同じというのも偶然だった。
秋田弁がうまいなと思いながら検索すると、実は沖縄県出身の俳優さんだった。さすが役者である。
スイッチをONにすると、最初のメッセージは出るが、ペンでタッチしても読み取らないという症状。
以前DXで無いものは修理実績が有るので、分解してみるが、ペンの中身が少し改良されて、先端センサー部(黒いノーズ状のモールドで覆われている)はコネクタで外れる様になっている。(従来品は直付け)
スマホのカメラで観測するが、ちゃんと紫外線の点滅は観測される。
以前のは、このLEDの角度を調整したり、半田を補強したことで正常動作したが、今回はこの方法でも動作しなかった。
ということで、修理は困難と判断したが、ネット検索するとペン単体での購入が可能らしいのでメーカーに問い合わせしてみた。
以下が、その回答です。
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お問い合わせありがとうございます。
(株)セガトイズお客様相談センターです。
またいつも玩具をお直し頂き
心より感謝申し上げます。
この度は「アンパンマンことばずかんDX」の不具合で
大変ご迷惑お掛けしております。
ペン不具合原因は実際に拝見させていただかないと
ご案内が難しいのですが、ペンの単品販売について
ご説明させていただきます。
「ことばずかんDX」は現在2種類販売されております。
【ペンの種類のご案内】
「黄色い本体で赤いボタン」のNEWことばずかんDXのペン。
「オレンジの本体で黄色いボタン」のことばずかんDXのペンの2種類です。
「タッチペン」の単品販売ですが、オレンジ色のペンはすでに生産終了しており、
ペンの在庫も無い為、販売は終了となりました。
現在ご用意出来ますのは、黄色のペンのみです。
大変恐縮ですが、ペンは部品としてご用意している為、数に限りがございます。
ご連絡頂いた方に限りお分けしているので、「1点限り」とさせていただいております。
またDXでない従来品のペンとは、「おしゃべりいっぱい!ことばずかん」の
赤いタッチペンで宜しいでしょうか。
赤いペンとDXのオレンジ、黄色のペンとは互換性はないので、
絵本にタッチしても反応はしません。
タッチペン(黄色)のご購入方法に関してご案内します。
お支払い方法は伺いました宅配業者様への「代金引換」となります。
代金引換手数料は、サービスさせていただきます。
送料は商品代金が¥3,000-未満の場合は1回につき
¥500-の送料ご負担となります。
------【商品代金のご案内】--------------------------------------
商品代金:¥2,500-
送料 :¥500-
合計金額:¥3,000-
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ご注文の際は、下記メールにてお申し込みを承っておりますので、
申込みフォームに必要事項をご入力の上
再度返信をお願い申し上げます。
ご連絡を受け次第、注文手配をさせていただきます。
=====【通信販売申込フォーム】===================================
お名前 :
ご住所 :〒
お電話番号:
ご連絡先 :
メールアドレス:(上記お届け先とお申込者が異なる場合入力ください)
ご希望商品名:NEWことばずかんDX タッチペン
ご希望個数 :1個
=====================================================
約1週間程度でお届けとなります。
お手数をおかけしますが、ご返信お待ちしております。
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(株)セガトイズお客様相談センター
電話:0570-057-080 10:00~17:00
FAX :03-3251-2901
月曜~金曜(除く土日祝日)
メールアドレス:segatoys-info@jmscom.co.jp
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ということで、今後の勉強の為にと早速注文してみた。(一人1個までしか注文出来ないとのこと)
届いて、動作確認すると、もちろん正常にタッチした絵の内容がメッセージで反応する。
そこで、このセンサー部分のみ、今回依頼の有ったペンに装着し直すとこれも正常に反応した。
このことから、本体内基板回路は正常で、センサー部分の不良であることがはっきりした。
センサー部分だけの提供が可能か、もう1度問い合わせたが、単体では扱っていないという回答だった。
【7/6再調査】
DXでない初期バージョンの「ことばずかん」をヤフオクで落札して調査してみた。
まずは、メーカーが言う様にDXとの互換性が本当に無いか相互にタッチして見たが、やはりバージョンが異なると反応しなかった。
センサーとの接続部がDXと異なり、本体基板に直に半田付けされているが、これをうまく外すと、DXのセンサーと同じ形状になるので、これを入れ替えてみると、今回の故障品で問題無く読み取りしたので、センサーは互換性が有る様だ。
だが、何回か使用していると動作しなくなり、結果的には、また分解するはめに。
LEDについて、以前のブログで紫外線では無いかと書いたが、今回の実験で単体で電圧を印加すると、かすかに赤く点灯しVfも1.4V程度だったので、秋月で購入可能な3mm赤外線LED-OSI3CA3131Aの様な波長が850nmtyp近辺のものと思われる。一般的な赤外線LEDの波長は940nm近辺の様だ。
また、ドライブ用のSMDトランジスタも壊れている様で調べると「1AM」の表示。これで検索するとMMBT3904というNPNトランジスタでaitendoで販売されているが、今回は手持ちの2SD1000で代用した。LEDの電流制限抵抗はエミッタに9.1Ωが入っていた。
センサー部の写真だが、光学系に詳しいSNS仲間に聞いてみたら
2次元のイメージセンサーでしょうね、
シリコンのセンサーは近赤外線に感度のピークがありませ野で赤外線のLEDと相性が良いようです。
CCDのセンサーは数種類の電源が必要ですがMOSのセンサーは単一の電源で動作しますので周辺回路が簡単になりますのでこれはMOSのセンサーと想像します。
【8/6カラーコピーで動作するか】
インクジェットプリンタ3種とレーザーモノクロプリンタで原本をコピーしたもの。
あと、スキャン(原寸大、部分拡大)したデーターをプリントアウトしたものが検知出来るか試した。
結論からいくと、どれも検出しなかった。
ルーペで拡大して見ると、原本の様なコードのドットが見えない。
解像度がよほど高く無いと再現は出来ない様だし、もしかしてコピー防止印刷を採用しているのかもしれない。
6月の定期おもちゃ病院は4件の受付と低調だったが、臨時おもちゃ病院は、好天にも恵まれ、チラシの効果が有ったのか26件と、1日での新記録を達成した。こういう日に限って対応のドクターは八田と私の2名だけで、殆どが入院となってしまった。
入院おもちゃの集合写真が下である。
丁度、翌日が「おもちゃドクター養成講座」だったので、これらを教材にして4班に分けて割と簡単なおもちゃ4台の修理を指導した。
正規なドクターも、呼びかけて2日間センターのボランティア室で修理作業をしてもらった。
おもちゃ名は省略するが、スイッチ不良、液漏れによる各部の腐食、電池の外し方不明、分解したものの組立出来ず、ギア割れ、スピーカー断線、リモコンのコード断線、折り畳みピアノヒンジ部で断線、車輪のゴム劣化と断裂、車軸とギアのスリップ、ぬいぐるみ内スイッチ配線の断線、などが故障内容である。
今後の参考になる物だけ紹介しておく。
1.あいうえおボード
か行だけ音が出ない症状。
分解すると、フィルムシートに力の掛かった様な折れが見られ、その部分のパターン(銀の印刷)が切れていたので、スイッチサイエンス製導電インクペンをパターンに塗り、約30分放置したら導通が戻ったので組立直し、正常にか行を含め、全てのボタンが正常動作する様になった。
2.アンパンマンドキドキドライブコース
ベルトに詰まり(子供が何か入れたみたい)が有る様で動かないという症状。
分解すると5mm程度の球体異物が3個入っていたので取り除いたが、短い方のベルトは切れていた。
ゴム糊とゴムパッチで表に出ているベルトの中央部分を張り合わせる。左右の内部に隠れている部分は厚く出来ないので、テープをゴム糊で貼り付けて対応した。
3.アンパンマンわくわくクレーンゲーム
バケットが前後に動かない症状。
分解してみるが、いつも修理しているのと異なり改良された新型の様だ。
リミットスイッチを調整したところ問題無く動作した。従来品と異なり修理も楽になった。
4.あんぱんまんデジカメ
全然動作しないという症状。
以前にも1台修理した実績が有り、分解してみるが、その時点で動作はOKとなったので、組立て直して様子を見てもらうことにする。
5.名曲ピアノ絵本
高い「れ」の音が出ないという症状。
分解し、配線の導通を見ると、3番目の線(黄色)の導通が無い。たどっていくと、丁度折り畳みヒンジの中になっており、別な線を通して接続した。
6.ABCタブレット
電源が入ったり、入らなかったりするという症状。
分解すると、基板の一部に集中した応力が掛かったみたいで放射状に割れが生じており、表面側のパターンもそれにより数ヵ所断線していたので、半田接続、離れて半田が届かない部分は撚り線の1本を渡して半田接続する。基板の割れはクイックボンドを塗布して補強した。
ことばずかんDX、ミッキー・ネオンサイン(私の仮称)、ゆらゆら(電磁石によるムーブメント)は詳細説明が有るので別の項で紹介する。
今週6/19(金)東京おもちゃ美術館内で、今年度の総会が行われ、私以外のテクニカルコンサルタントの皆さんも参加するということになったので、今回参加することにした。
そこで、各自30分程度の講演をお願いしたいというので、先日このブログで紹介したUSBオシロを使って、ラジコンカーの送受信部回路の波形を見せて説明することにした。申し訳無いが、繁忙の為、資料の作成時間は無いのでぶっつけ本番の説明になる。
試料にするラジコンカーを近くのリサイクルセンターで購入。1280円(税別)だった。
分解すると送信機にはSCT2000、受信機(カー)にはSCR2000(DIP-16P)のICが使われていた。
ロゴからHangzhou Silan Microelectronics CO.,LTD. 製であることが分かった。
送信機は27.145MHzの水晶発振子が使われており、受信機は超再生方式かと思われる。
従来のラジコンICと異なり、直接モーターをドライブしている。説明によると2A/6Vまで流せる様だ。
各部の波形を見て見た。
水晶のリードで測定。先日紹介した様にこのUSBオシロは帯域幅:20MHzなので、これ以上の周波数入力ではデタラメな周波数表示となる。約9MHzとなっている。ただし、発振しているかどうかは確認出来るので目安に使える。
次に、制御信号部を測定。850Hz周期のクロックの様だ。
アンテナ出力の波形を測定。制御信号ONの部分に27MHzの搬送波が載っているのが分かると思う。
【おまけ】
USBオシロのプローブ調整信号をスピーカーの確認用に使えないものか実験する。
信号は0-+5Vで1kHzになっている。
圧電スピーカーでは、問題無く鳴るが、マグネチックスピーカーでは音が小さいが動作しているかは確認出来る。(壊す可能性も有るので、お勧めは出来ない。トランジスタ等で電流増幅すれば良いだろう)出力インピーダンスを測定すると448Ωだった。
5/24の「第1回(全5回)のおもちゃドクター養成講座」も、何とか無事に終わり、導通チェッカーも残り時間30分ほどで皆さん完成出来た(私の図面ミスが有ったが)。
どの回に入れるかは、まだ決定していないが、電池使用おもちゃチェック用の可変電圧電源を製作してもらう予定にしている。
そこで、出来るだけ簡単で、しかも電源らしい顔になる様に試作してみた。
ユニバーサル基板(標準の2倍サイズ)を使って、穴開けし、樹脂の間隔ボルトに各部品を取り付け。
電源モジュールはaitendo製DC-DCモジュール [DC-DC2576-ADJ] 販売価格: 580円(税別) を使うことにし、出力電圧表示が必要なので同じくaitendo製極小電圧表示器 [VM3D-30V-036] 赤 販売価格: 199円(税別)を使用した。
電圧可変は、基板上の多回転半固定抵抗(10kΩ)では、調整しにくいので取り外して外部ボリュームを付けた。秋月から以前大量に購入してあった縦型の基板用(10kΩ)で、現在は販売されていない様だ。シャフトが長すぎるので、少し切断。
出力は陸式ターミナル(赤/黒)を使用する。
ACアダプター(写真のアダプターは別物だが)は先日ヤフオクで落札した24個で21円(1個1円以下)のNEC製16V/2.8Aを使用する。
出力プラグが一般的な径で無いので後日交換作業を行う。
電圧表示器は、このままでは低電圧で動作しないので、製品裏のジャンパー半田を吸い取り、電源と測定入力端子を切り離す。0V/VCC/DC-IN(測定)の順になるので、VCCは電源スイッチの出力に接続。0V/DC-INは電源出力に接続する。
ボリュームは右回転で抵抗が大きくなる様な接続にする。
実際に動作させると1.12V~12.2Vの可変となった。微調整が心配だったが、1回転でも、それほど不便は感じなかった。
電圧表示器は実際の電圧より0.1V程度高く表示されるが調整箇所が無いので、そのまま使用するが、問題とはならないだろう。
負荷に丁度良いのが無かったのと、アンプ等への雑音影響はどんなものかと、以前製作した真空管YAHAアンプを接続してみた。
無負荷に比べると0.2V程度下がるが、レギュレーションは問題無さそうだ。
尚、この電源は、電源スイッチを入れたままで、電圧切り替えのDIPスイッチを切り替えたり、切り替えスイッチが全てOFFの状態で電源を入れると、スイッチング用ICが壊れる可能性大で、これも壊してしまったので、手持ち同一ICで、ねじ取り付け用タイプをフィンに付けて交換した。なので、購入品とは外観が異なる。
【表示電圧調整】
クマノフ様よりコメントで、教えていただきました。ありがとうございます。
調整が出来るということに気が付きませんでした。
実験してみました。
実験したものは、同じもので、真ん中が半田でジャンパーされていました。
ジャンパー部を左上に見て、一番左と真ん中をジャンパーすることで、一番誤差が少なくなりました。
6V~30Vまでは誤差無く表示、最大表示電圧が33Vですので、32.5V入力時の表示電圧は32.6Vとなりました。
5V以下では誤差が少し大きくなります。
5.0V表示 入力5.02V
4.0V表示 入力4.03V
3.5V表示 入力3.53V
3.0V表示 入力3.04V
2.5V表示 入力2.55V
2.0V表示 入力2.05V
1.5V表示 入力1.56V
1.0V表示 入力1.06V
(0.5Vステップ時は分解能の関係で表示は安定しません)
【IC保護について】
電源回路はフィードバック端子の分圧抵抗を切り替えているだけなので、下手をするとオープンになったり、スイッチのチャタリングがあるとFETを壊します。
内部等価回路が不明なので入れるべきか不明ですが少容量のコンデンサをつけるべきではないかと思っています。コンデンサで応答が悪くなったり、発振が起きると厄介ですが。
以前、異なるスイッチング電源ですが、同じ現象が有り、コンデンサを入れて軽減させる様にしました。
VrefとVout間に33uFを入れたのが一番良かったですが、最終的にはショーティングのロータリースイッチを使いました。
今回はVrefとVout間に15Vツェナーダイオードを入れました。これにより、オープンでもMax出力15.6Vで、ICの保護になると思います。
おもちゃでは、回路保護用に抵抗型ヒューズが一般的に使われているが、購入するとなると購入単位が大きくてちょっとということで、一般ヒューズやポリスイッチに交換していた。
今回、aitendoの新製品で、発売されたことが分かり、早速購入した。
規格が2種類(一般と速断型)で、それぞれに0.5Aと1.0Aがある。
抵抗型ヒューズ(5個入) [RFUSE-Y] 販売価格: 100円(税別)
抵抗型ヒューズ(速断型/5個入) [RFUSE-G] 販売価格: 100円(税別)
データーシートについてSNS仲間が調べてくれた。
パナソニックのヒューズ抵抗
13件の依頼が有り、ドクター4名で対応した。
1.機関車トーマス(プラレール)
スイッチを入れても動かない現象で、スイッチの接点を少し曲げて接触する様にした。
2.アンパンマンレジスター
電池ボックス内液漏れで接触不良・・・電極を磨いてOK
3.アンパンマン列車
電池を交換するだけで動作
4.トーマス機関車(自由車輪?)
自由車輪のゴムが紛失ということで、プラレール用をはめ込みOK
5.ディズニーブックリーダー
ブックを入れてページをめくると、文章と同じ朗読が流れるのだが、これが全然反応無し。
これが、面白い仕組みだった。
本体側に14個のネオジム・マグネット(絞りの円筒形電極内に収まっている)が有り、外部磁力により上下に僅かに動く様になっており、その間にシート型電極が有るので、磁力の有る部分のみ導通することになる。
一方、ブック側にも、各ページごとに1個の磁石がヒンジリングの間に仕込まれており、ページを全部閉じた状態では、全接点がONになる。これを1ページづつめくると、上の磁石から1こづつ離れて行くので、これのON/OFF関係により、合った朗読が再生されるという仕組みだ。
再生されなかった原因としては、ヒンジのリングが変形しているのとページのリング部が切れて厚さが膨らんで磁力が及ばなかった為である。
これを補修してOKとなった。
もう1つ、ボリューム音量が変わらないという症状についてはアース側の線が切れていたのが原因で、接続して正常に音量調整出来る様になった。
6.miniヘリコプター
二重反転方式だが、ローター上にあるバランサー?が外れて、上昇しないという症状。
バランサーの固定シャフトは部品のリード線を入れ両端を曲げて抜けない様にする。ローターとの接続だが、深谷ドクターがうまいこと考えてくれた。
0.3mm厚程度のマイラーシートを小さく切り、上下にはめ込み用の穴を開け、これで接合する。
飛行テストをすると、問題無く操縦出来た。
7.プラレール車両
動作せず、分解するとモーター接点摩耗の為、新品モーターと交換。
(秋月のDCモーター FA-130RA-2270が同一形状で100円と安価で、ストックしている。)
8.CATホイールローダー
サウンドと走行が連動するはずが、サウンドしか鳴らない。
車軸とスパーギアがローレットでかみ合わせになっているがスパーギア側穴が摩耗してスリップしていたので、瞬間接着剤を塗布し、硬化促進スプレーで強度を上げた。
9.機関車トーマス-ヘンリー(プラレール)
動作せず、分解するとモーター接点摩耗の為、新品モーターと交換。
10.プリモプエル
電池液漏れにて、接点腐食。磨いたが全然動作せず、スピーカーにも直流電圧が掛かったままになっている。
水晶が使われており、円筒形の161Sと表示が有るが発振波形が出ない。仕様が分からないので、一緒のコプエルを見てみると32.768kHzだったので、手持ち品と交換したところ、おしゃべりする様になった。
11.プリモプエル(コプエル)
右手のスイッチが反応しないというので、縫い目を切って中身を見ると、スイッチでは無くて、ループアンテナパターンの基板が入っていたので説明書を見る。
説明書はバンダイのホームページ「Q&A詳細:プリモプエルシリーズの取扱説明書を探しています。」からダウンロード出来る。
これによると他のコプエルの右手と合わせて通信出来る様だ。オシロで観測すると400Hz/20mVと低い周波数だった。
12.犬のぬいぐるみ
後ろ足が曲がっていて、ちゃんと歩かないという症状で、中を見ると、クランクが外れて、また足を引っ張っているスプリングの引っ掛け部分が折れていたので一巻を90°曲げて引っ掛けられる様にした。
13.常用バイク
バッテリーが入っておらず、入れても動作しないので見て見ると、内部で配線が人為的に切断されていたので接続してOK。ACアダプターも無かったが、依頼者宅にハンドドリル充電用の同一容量品(6V/500mA)が有ったので、これを活用するが、中心電極(+側)がφ2.5で、バイク本体のφ2.1と合わないので、手持ちの変換アダプターを提供した。
先日、孫へ中古のおもちゃをあげようと電池を確認したら、2台共(同じおもちゃ)単四電池3本中1本の極性が逆になる転極現象が起きていた。
修理依頼されたおもちゃでも、同様な現象のものが有る。の説明によると、
「アルカリ乾電池」よくあるご質問
Q:使い終わったアルカリ乾電池をテスターで測定すると、針が逆に振れ(マイナスの電圧を示し)ますがなぜですか?
A:未使用状態で起こることはないのですが、2個以上のアルカリ乾電池を直列につないで放電すると、放電末期に残容量の少ない方の電池がマイナスの電圧を示す場合があります。これを転極と呼んでいます。
分かりやすい例として、電池A(残容量50%の電池)と電池B(残容量100%の電池)を2個直列にして放電した場合、電池Aの容量がゼロになった時点で、電池Bの容量はまだ50%残っています。このまま放電を続けると、電池Bの力で容量ゼロになった電池Aを強制的に放電させることになり、電池Aはマイナス電位まで放電して転極状態となります。
転極は放電末期の電池で発生する現象で、電池としては異常な現象ではありません。ただし、転極した電池は、電池内部で急激にガスが発生して内圧が上昇するため、破裂防止用のガス排出弁が作動し、ガスを外部に放出します。その際に電解液も一緒に放出される場合があります("液もれ"という現象)。
転極は、機器に電池を入れっぱなしにすることで起こる場合がありますので、使い切った電池はすぐに機器から取り出してください。長期間機器を使用しない場合にも電池を取り出してください。また、使いかけの電池の組み合わせや新旧電池の組み合わせ(電池は製造後、放電しなくても徐々に容量が減少していきます。)、異種電池の組み合わせ(マンガン乾電池やアルカリ乾電池)、異なるメーカーの電池との組み合わせなどで起こる場合があります。複数本使用される場合には、同一銘柄で使用推奨期限の同じ乾電池をご使用ください。
とある。
しかし、今回使用した電池はセブンイレブンの新品を入れてあった。
なにか、そのおもちゃ特有な使用条件(消費・待機電流とか)で発生するのかは不明なところである。
県西生涯学習センターでの「まなびぃ県西」で、何か講座をお願いしたいと要請が有り、「おもちゃドクター養成講座」を実施することにした。
5/24・6/7・6/21・7/5・7/19(日曜日10:00~12:00)の5回シリーズとなる。
初心者向けに松尾 達也(著), おもちゃ病院連絡協議会 (監修) 「おもちゃドクター入門―おもちゃ修理のマニュアルから病院開設まで」をテキスト(材料費5000円に含む)にして、おもちゃ修理のコツや、修理に必要なチェッカーや電源も製作することにしています。
受講したいという方は、県西生涯学習センターにお申込み願います。
来院家族は4組と少なかったが、おもちゃとしては全部で11個と多く有り、1個は修理不能、2個が入院となった。
1.おやすみホームシアター
症状:スライドが回転しない(病院では常連の修理依頼品)
原因:モーターシャフトのグリス劣化で負荷が大きくなり、回転せず。
対応:分解しセラミックグリス塗布
2.メリー
症状:全然動作せず(ライト点かず、回らない)
原因:電池液漏れで電池接点接触不良(半田付け、リード線も)、スイッチ接点(導電ゴムで開放型)接触不良
対応:接点磨き、半田付け直し、リード線交換、スイッチ接点清浄、導電ゴム部6B鉛筆でなぞる、LED(ウォームホワイト?)交換
3.ピンクの怪獣
症状:動作しない
原因:バネ外れ
対応:バネ装着
4.リング状のメロディ?
症状:スイッチを押してもメロディ再生しない
原因:電池(LR44×2個)消耗
対応:電池交換
5.はじめてのあいうえう教室
症状:全然動作しない
原因:電池液漏れによる接点腐食、マイナス側断線
対応:接点磨き、+-線交換
6.ショットガン(本来は病院での修理対応外品)
症状:モールド破損で動作せず
原因:元々の強度不足(屋台?の販売品)
対応:モールドをステンレス細線で接合しプラリペア塗布、モールド紛失部分はテープで補強
7.プラレール(パーシー)
症状:前輪の片側が割れて紛失
対応:同一径の平歯車を加工(軸径、ギア幅)して取り付け(依頼者了承済み)
8.プラレール(エドワード)
症状:スイッチを入れても動かない
原因:連結部の配線断線
対応:線材を交換し、接続し直し
9.プラレール(ゴードン)
症状:スイッチを入れても動かない
原因:連結部の配線断線
対応:線材を交換し、接続し直し
10.プラレール(D51)
症状:スイッチを入れても動かない
原因:電池消耗、但し新品を入れても弱い
対応:電池交換、モーターを分解し清浄
11.あいうえおボード
症状:ある範囲のキーが反応しない
原因:分解してみたが、シートキーは密閉構造で、不良は考えにくい。基板とのシートコネクタ接触部も清浄したが同じ。内部IC(TOBタイプ)が不良では無いかと考えられる
対応:修理不能と判断し返却
県西生涯学習センターで私が行っている行事スケジュールです。
☆☆お願い☆☆
最近、おもちゃの修理や業務用ラジコンの修理について「県西生涯隔週センター」に問い合わせられる方が多くなっているとセンター担当より連絡が有りました。
この様な問い合わせの場合には、「県西生涯隔週センター」への問い合わせはしない様にお願いします。
今後、問い合わせについては、当ブログのメッセージ欄からお願いします(メールアドレスを入力されないと返信出来ませんので、必ず記入願います)。
また、営業目的での、おもちゃ修理は有料でも受け付けておりませんのでご了解お願いします。
●「県西おもちゃ病院」は毎月第2土曜日です。ゲーム機以外のおもちゃでしたら何でも直します。費用は材料費のみです。重症の場合は入院となる場合が有ります。
●電子工作サークルは毎月第1、3日曜日の開催予定ですが、都合によりずれる場合が有ります。変更はこのカレンダーで連絡します。 講座室で電子工作を楽しんでいますので、電子工作に興味のある方は覗いて見て下さい(見学・体験入学自由、場所は時々変わりますので入口の案内を見て下さい)。
会費は1000円/月です。(材料費込みですが教材によっては別途徴収有り)
●「パソコン相談室」は毎月第4土曜日です。パソコンに関する相談(ハード・ソフト・インターネット等)何でも応じます。但し、修理は原則行いません。
日本おもちゃ病院協会に入会している全国のおもちゃ病院です。
日本おもちゃ病院協会 登録おもちゃ病院リスト
●広報筑西ピープル12月号「輝く人」におもちゃ病院長として掲載されました。
●電子工作に興味のある方は講座室(都度、部屋が変わりますので入り口案内で確認下さい)の様子を覗いて見て下さい・・・見学、入会も自由で、講師を除き殆どの方が初心者です。
●2008/1/25発売のエレキジャック(№5)に当サークルが紹介されています。
●Word・Excel2007/2010の参考書が多数、図書コーナーに有りますので、活用下さい。