沖縄を考える

ブログを使用しての種々の論考

詩398 沖縄からのメッセージ 29の9

2013年04月07日 09時59分39秒 | 政治論
 手厚いVIP待遇(日米地位協定)のうえに、金のかからない(思いやり予算)沖縄米軍基地以下駐留米軍に関し、自国財政難の折から国防費の大幅削減が至上命令となっている状況下、諸在外基地の縮減傾向を醸しながらも何くれとなく居座り、県民挙げて突き上げる沖縄の反安保思潮にもかかわらず、ゴリ押しの状態を維持し続けている唯一の根拠(沖縄海兵隊に関し最早かならずしも戦略的必要性にないことはとうに暴露されている)は、ほかならぬ日本政府官僚どもの得体の知れぬ安保堅持姿勢と故知らぬ旧来からの沖縄差別にほかならない。
 そこには、既に世界の警察たる大義名分も、9.11以後イラク攻撃の欺瞞を晒して喪失し、冷戦終焉以後のレゾンデトル失効実態にある産軍複合戦争経済主義継続という、恐らくは名実ともに「世界性」の頂点に立った者のみが味わう自家撞着を、自ら凝視せざるを得ないアメリカ合衆国の苦悩が隠されている。
 嘘つきブッシュのイラク戦争を両手を上げて支持した小泉の犯罪的軽薄さという、あの愚民政治時代が象徴的に日米の劣悪な関係性を示しているが、その前後においてもこの国は、彼ら自身の言う「敗戦国」縛りにどこまでも忠実に自虐的政治手法を推してやまなかった。
 明瞭に言えることはこの国がアメリカ合衆国国家安全保障政策に依拠する、世界謀略諜報戦略の歯車そのものとなり、独立国とは名ばかりの二番煎じな傀儡政治に明け暮れているということだ。
 嘉手納以南6施設返還計画とやらは、多くの点で沖縄に対しては「愚策」を意味するのだが、彼らは「県民の理解」など期待していないし、本土の日本人一般に向け「我々は沖縄の負担軽減にも道筋をつけますよ」と嘘のアピールをし、参議院選用選挙ポスター作りを先取りしたわけだ。
 本土の日本人は、こうした策略に騙され「これでやっと沖縄にも明るい未来が開けてきた」と勘違いし、根拠のない期待感だけで上向き傾向を醸す市場原理に乗せられ、実態に目を瞑る浮薄な愚民化を、マスコミ・マスメデア挙げて成し遂げようという方へ流れていく。
 こうして醸成された一億総翼賛国家大勢を利用するのが安倍政権の憲法改悪、共通番号制、再軍備(核武装)、による「戦争ができる人殺し礼賛の、美しい、犯罪者集団に監視された、いつでも徴兵できる国」構想のわけだ。(つづく)


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