5月15日が沖縄本土復帰42周年ということでここでは何が行われるかというと、37回目の5.15平和行進が16日から始まったのだ(18日まで様々な形と内容でそれは行われる)。当然のことながらこの平和行進の意味は、本土復帰、祖国回帰、沖縄返還といった文言に含まれるある種の祝賀気分は一切なく、平和憲法のもと本土並みに人権が守られ、軍事的展開が皆無であるはずの5.15が、その真逆な実質で覆われている事実に失望し、絶望し、抗議し、告発し、抵抗し、本土政府並びに本土国民及び仕事をしない官僚たち、更には節操も理念性も堅持せず本土執行部の前に脆くも渋面とともに泣き崩れた本県自民党連中への憤り、その他さまざまな憤懣、怒り、の声に満ちているという、沖縄県の苦々しい実態を表現する意味合いになる。
折から沖縄防衛局の辺野古事業推進気運はいや増しにまし、名護市長訪米不在の現在やりたい放題言いたい放題を繰り返し、その地頭代官実力行使姿勢には封建遺制という表現が最も適当していると言わざるを得ない。平和行進は3コースに分かれるが16日はその辺野古浜を出発点として県内外から約1100人近くが全員ここに集結した。防衛局の「お代官」態度に対する突き上げの意味もある。国家対人民の血塗られる恐るべき闘争が徐々に修羅場を迎えようとしている。行動意思のある人々がここに駆けつけ官憲との目を覆う前近代的な傷つけあいをしようとしている。誰がこの悲劇的局面を避けられるのだろう。避けるために努力するのだろう。(つづく)