理想の夫
2022年04月18日 | 本
オスカーワイルドの戯曲の巧みさというか、言葉のうまさ。
リズムがいいし、サスペンス要素もあってあっという間に読んでしまう。
舞台化の後に原作読むと、キャスト思い出して楽しく読めちゃう。
逆にイメージが固定化しちゃうのが、難点かな?
あかさんのロバート、お髭が素敵だったけど、原作にはロバートひげ生やしてないって書いてあるけど、どうしてもひげのロバート想像しちゃう😅
戯曲もザジェントルライアーの脚本もよくできてたと思う。
四幕?冒頭にあったアーサーのおしゃれに関するやりとりを最初に持ってきたことでアーサーの人物像がはっきりするし、ストーリーの流れが途切れない。
ガートルードの婦人運動と、ロバートの演説を歌にしたことでミュージカルになったし、二人の人物像もわかりやすい。
ローラが最後にロバートの屋敷に行くのは蛇足では?とも思うけど、アーサーをめぐるロマンス要素強くした結果なのかも。
アーサーが昔ガートルード好きだったっていうのもオリジナル設定だけど、むしろその方が納得いくというか。夫の友達ってだけの男性にあんな手紙送ってくる女怖いわ😅
理想の夫って世間的に見て理想的なって意味より、ガートルードによって理想化された、偶像化されたってことなのね。
ビクトリア時代の過度な道徳的な面に皮肉もあるのかもしれない。