オバマさんが「アメリカ初の黒人大統領」となりましたが、では大統領に関する次の「アメリカ初」はなんでしょう? 身体障害者はすでに小児麻痺のフランクリン・ルーズベルト(第32代)がいますから除外して、白人女性・黒人女性が次の“候補”かな。そうそう、アメリカ初の“非キリスト教徒”の大統領がもしも誕生したら、宣誓式ではどうするんでしょう? 聖書じゃなくてコーランとか仏典に手を置く?
【ただいま読書中】
『絵のある世界』〈新・ちくま文学の森15〉安野光雅 編、筑摩書房、1995年、1748円(税別)
「絵がある文章」が集められています。「絵と文章」といえば私はすぐに絵日記を連想しますが、安野さんはもちろんそんな軟弱な発想での集め方はしていません。目次は以下の通り。
「あやとりかけとり より」竹久夢二、「えげれすいろは詩画集」川上澄生、「忠類図譜 抄」辻まこと、「タヌキ」手塚治虫、「イヌ・いぬ・犬 序章」サーバー、「囮り船」岡本一平、「東京における生活」モース、「避難小屋」今和次郎、「密林の彷徨」小松真一、「戦中気儘画帳 より」武井武雄、「隅田川両岸一覧 抄」木村荘)、「氷魚の村君」菅江真澄、「はるかなる山」上田哲農、「山で見た星」野尻抱影、「森の悲劇」シートン、「私の草木漫筆」坂本直行、「足の裏/春の彼岸とたこめがね」小出楢重、「劉生絵日記 より」岸田劉生、「わが家の食卓」鴨居羊子、「パリからの旅 より」堀内誠一、「わが回想 より」シャガール、「ゴッホの手紙 より」ゴッホ、「クレーの手紙 より」クレー、「下手も絵のうち より」熊谷守一、「もうひとつの空 より」有元利夫、「私の現実 より」ジャコメッティ、「イーナ・ワトソンへ」ルイス・キャロル、「ある絵の伝記」ベン・シャーン、「マオリの古代信仰 より」ゴーギャン、「歌と歌絵」チッペワ族、「子規と文人画について 解説にかえて」安野光雅
目次を見ただけでわかりますが、内容はバラエティーに富んでいます。ちょっと一言ではまとめられないな。
編者の職業からか、画家の文章が結構あるのですが、画家って面白い文章を書きますね。それぞれが魅力的です。で、それに添えられた絵はけっこう下手。
「えげれすいろは詩画集」では安野さんの「ABCの本 ──へそまがりのアルファベット」を思い出しました。
シートンももとは挿絵作家としてデビューしていたということを私はここで知りました。シートン動物記をまた読み返したくなります。
最後の「歌と歌絵」。私には稚拙に見える小さな線描を見たら、チッペワ族はそこに描かれた「歌」を歌うことができるのだそうです。まるでそれが楽譜であるかのように。テッド・チャンの『あなたの人生の物語』を想起しました。“そういう文化”は実在していたんですね。
【ただいま読書中】
『絵のある世界』〈新・ちくま文学の森15〉安野光雅 編、筑摩書房、1995年、1748円(税別)
「絵がある文章」が集められています。「絵と文章」といえば私はすぐに絵日記を連想しますが、安野さんはもちろんそんな軟弱な発想での集め方はしていません。目次は以下の通り。
「あやとりかけとり より」竹久夢二、「えげれすいろは詩画集」川上澄生、「忠類図譜 抄」辻まこと、「タヌキ」手塚治虫、「イヌ・いぬ・犬 序章」サーバー、「囮り船」岡本一平、「東京における生活」モース、「避難小屋」今和次郎、「密林の彷徨」小松真一、「戦中気儘画帳 より」武井武雄、「隅田川両岸一覧 抄」木村荘)、「氷魚の村君」菅江真澄、「はるかなる山」上田哲農、「山で見た星」野尻抱影、「森の悲劇」シートン、「私の草木漫筆」坂本直行、「足の裏/春の彼岸とたこめがね」小出楢重、「劉生絵日記 より」岸田劉生、「わが家の食卓」鴨居羊子、「パリからの旅 より」堀内誠一、「わが回想 より」シャガール、「ゴッホの手紙 より」ゴッホ、「クレーの手紙 より」クレー、「下手も絵のうち より」熊谷守一、「もうひとつの空 より」有元利夫、「私の現実 より」ジャコメッティ、「イーナ・ワトソンへ」ルイス・キャロル、「ある絵の伝記」ベン・シャーン、「マオリの古代信仰 より」ゴーギャン、「歌と歌絵」チッペワ族、「子規と文人画について 解説にかえて」安野光雅
目次を見ただけでわかりますが、内容はバラエティーに富んでいます。ちょっと一言ではまとめられないな。
編者の職業からか、画家の文章が結構あるのですが、画家って面白い文章を書きますね。それぞれが魅力的です。で、それに添えられた絵はけっこう下手。
「えげれすいろは詩画集」では安野さんの「ABCの本 ──へそまがりのアルファベット」を思い出しました。
シートンももとは挿絵作家としてデビューしていたということを私はここで知りました。シートン動物記をまた読み返したくなります。
最後の「歌と歌絵」。私には稚拙に見える小さな線描を見たら、チッペワ族はそこに描かれた「歌」を歌うことができるのだそうです。まるでそれが楽譜であるかのように。テッド・チャンの『あなたの人生の物語』を想起しました。“そういう文化”は実在していたんですね。