JCP市原時夫です

千葉県房総の睦沢町から、政治・経済・歴史・オペラ・うたごえを考えるgabuku@m12.alpha-net.ne.jp

身に覚えのない、請求メール

2014年12月26日 | Weblog
 ヤフーで調べたところ、詐欺らしいメールが届きました。相手に連絡を取らない方がよいらしいです。


今回お客様がご利用になられた
インターネットコンテンツ運営会社様より弊社に調査依頼があり、 御連絡させて頂きました。
私、オートクレイムの井上と申します。
委託先の運営会社様よりお客様へご連絡をさせて頂いておりますが 、御連絡がないまま放置をされている状況につきまして、 委託先の運営会社様が裁判による法的手続きの為、 訴訟準備期間に入りました事を通知致します。
このままご連絡もしくはお支払の意思表示が無い場合、 やむを得ず身辺調査後に管轄裁判所への訴訟申し入れという形にな ります。
弊社と致しましては、 双方にとりまして法的手続きではなくお話し合いでの解決が望まし いと考えておりますので、 早期解決に向けて本日弊社営業時間中に必ずご連絡、 ご対応の程よろしくお願い致します。
また、 先日弊社の社用PCからメールをお送りさせて頂いたところ、 ご連絡が無かった為ドメイン指定を考慮した上で私の社用携帯電話 からこの度再送信させて頂いておりますので、 本日をもって最終通告と致しますことをご了承下さい。
会社名: オートクレイム
担当者: 井上、甲斐
電話 : 03-6667-4376
営業時間:10:00 -19:00
時間帯により回線が大変混雑致しますので、繋がらない場合は、
大変恐れ入りますが再度お掛け直し頂きますよう、 よろしくお願い申し上げます。
※法律上の兼ね合いもあり、メールでのお問い合わせ等は一切お答え致しかねますのでご了承願います。

ちょっと角度を変えて見てみようでしょうか・・・・「街場の中国論」・内田樹著

2014年12月26日 | Weblog

本屋で偶然見つけた本です。内田樹(たつる)氏の名前は聞いたことがあったので、ミシマ社1600円でしたが、新たな視野が開けた一冊です。氏の主張の同意したという訳ではありませんが。
 「兼中国論の垂れ流しに同調できない」「中国がこの先安定した国家になることは困難」「日本は統治者が失敗しても、政権交代ですむ」が「中国はその災厄の規模が桁違い」の危機感がある。
 中国政策の根底にある中華思想は、国境を明確にしない、あいまいなものが良いと考えている。などの論が展開されいます。
 私は今の中国指導部は、社会主義社会をめざしていると考えていますが、非常に危うい常態にあると思っています。
 「娘が通っていた大学の中国人留学生が、娘がちょっと席を外した時に、そこに置いておいた鞄をどけて、座っていた」「私たち夫婦が箱根のケーブルカーに乗っていたとき中国人?台湾人?の若い観光客が妻のリックに肘を乗せて談笑していた」「観光船で扉を開けても閉めない」「JRに客がだれも降りる前に、数人の中国人の若いグループが当然のようにわれさきに、乗り込んだ」「日本で農業を手伝っている華僑の女性は『中国人は信用できない』と公言している」「中国共産党のこどもで、日本に留学している、30才前の女性と話したとき、彼女は『チャンイーモー監督は大嫌い、私は上海にすんでいる、あの貧乏たらしい映画は嫌い』と激しく主張していた」、しかし、日本人の方と結婚された中国人女性のまじめな方も知っています。
 それが、この本にあるような、「阿Q正伝」の著者が危惧している、個人としての中国人の一般的なものなのか、新しい価値観からなのかは、この本からはわかりません。
 私の、問題意識の一つは、鎌倉幕府成立、明治維新、戦後があり、明治維新なぜ日本は植民地を免れることができたのか、という同一の問題意識で、書かれています。国内論では、中央集権ではなく藩による自給自足の治国の力・・そんな考えもあるのかと思いました。あとは、南北戦争・英仏代理戦争論などが展開されています。インドや中国植民地化への抵抗を経て、英仏の政策の変更はどうだったのかについては記述ありません。
 また、毛沢東思想はマルクス主義よりもすぐれているとしたが、それは「中体西用」思想からとしています。
 「日本でも仏でも、マルクス主義者は自分の党派のマルクス主義理解はどのくらい『本家の言いたかったことを正しく理解している』を主張する」という部分は、前段の「各国の特殊事情を加味して、ローカルな政治思想をつくるというのはどこの国の左翼でもやっていることです」という指摘を前提にしても、誤解を受ける気もしました。マルクス主義は、現実から出発すること、現実を変革する立場を堅持すること。マルクス自身が現実の中で変化発展していることなどがあるのですが。
 この本の多くの部分は、氏の大学院での演習を元にしているとのことで、院生や聴講生自身への多面的な題材を提供し自ら考えてもらうという点で成功しているのではないでしょうか。一面、評論家でもない、経済関係者でもない、政治家でもない利害から離れたところからの、主体性の弱さも感じる一冊です。