足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

 No.1115 ~ 飛び出た アブラコウモリ ~

2013年01月29日 | 野生動物

自然環境保全センター研究棟

片隅の外壁にコウモリが下がっていたと言う

枯葉の中に落ちていた。

手に取ってみたが小さく軽い

アブラコウモリだ

コウモリは11月中頃には冬眠にはいる それなのに・・・・

野外に飛び出すとは・・・・・・・

七観 察 月 日  2013 1.20.晴 7℃

観 察 場 所  厚木市 七沢 (自然環境保全センター)

 

 「一週間前ですが、壁にコウモリが下っていたので、飛ぶと思って

手を触れたら、落ちてしまって・・・。そのままなので、探してみます」

と語ったのは、日頃“自然のドラマ”を求め歩いているM(兄)さんで

あった。

 そこは、研究棟の裏手の片隅で、Mさんが指した外壁の下の枯葉

の中に落ちていた。拾い上げて見ると死んでいて乾燥状態であり、

後で調べてみたところ“アブラコウモリ”であった。別名”イエコウモリ“

とも言われ、家に住み着く事からセンターの建物のどこかに居たのか

も知れない。

 コウモリは11月中頃から冬眠に入っている筈なのに、厳冬の最中

野外で活動?していたとは、不思議な事に思える。

 そこで、コウモリの冬眠について調べてみると、他の動物と違い自分

の体温を自分で設定する事が出来、外気温より1℃高い体温にまで下

げて冬眠する事が解っている。そして、冬の間眠り続けるのではなく、

アブラコウモリでは16日に1回目を覚まし、体温をあ上げて飛翔し、水

を飲み、用足しもし、虫がいれば捕えもする様である。

 これに当てはめれば、越冬場所から野外へ飛び出したものの、厳冬

下の外気温に抗しきれず、外壁に休んだまま凍死したのであろうか。

 恐竜は鳥になって空を飛び、地上生活のコウモリの祖先は、哺乳類

を捨てる事なく哺乳類のまま空を飛んだ。だからだろう、羽の秘密、エ

コーロケーションの秘密、冬眠の秘密、子育ての秘密、・・・不思議一杯

の哺乳動物なのだ。

 


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