自然環境保全センター研究棟
片隅の外壁にコウモリが下がっていたと言う
枯葉の中に落ちていた。
手に取ってみたが小さく軽い
アブラコウモリだ
コウモリは11月中頃には冬眠にはいる それなのに・・・・
野外に飛び出すとは・・・・・・・
七観 察 月 日 2013 1.20.晴 7℃
観 察 場 所 厚木市 七沢 (自然環境保全センター)
「一週間前ですが、壁にコウモリが下っていたので、飛ぶと思って
手を触れたら、落ちてしまって・・・。そのままなので、探してみます」
と語ったのは、日頃“自然のドラマ”を求め歩いているM(兄)さんで
あった。
そこは、研究棟の裏手の片隅で、Mさんが指した外壁の下の枯葉
の中に落ちていた。拾い上げて見ると死んでいて乾燥状態であり、
後で調べてみたところ“アブラコウモリ”であった。別名”イエコウモリ“
とも言われ、家に住み着く事からセンターの建物のどこかに居たのか
も知れない。
コウモリは11月中頃から冬眠に入っている筈なのに、厳冬の最中
野外で活動?していたとは、不思議な事に思える。
そこで、コウモリの冬眠について調べてみると、他の動物と違い自分
の体温を自分で設定する事が出来、外気温より1℃高い体温にまで下
げて冬眠する事が解っている。そして、冬の間眠り続けるのではなく、
アブラコウモリでは16日に1回目を覚まし、体温をあ上げて飛翔し、水
を飲み、用足しもし、虫がいれば捕えもする様である。
これに当てはめれば、越冬場所から野外へ飛び出したものの、厳冬
下の外気温に抗しきれず、外壁に休んだまま凍死したのであろうか。
恐竜は鳥になって空を飛び、地上生活のコウモリの祖先は、哺乳類
を捨てる事なく哺乳類のまま空を飛んだ。だからだろう、羽の秘密、エ
コーロケーションの秘密、冬眠の秘密、子育ての秘密、・・・不思議一杯
の哺乳動物なのだ。