観 察 月 日 2015.12.13.雨 9℃
観 察 場 所 山北町 玄倉
10月も雨、11月も雨、12月も確りと雨降りで、3か月続いて
の雨降りとなってしまった。今日は、雨雲の中に、玄倉の集落
がすっぽりと入ってしまった景色だ。12月の雨と言ったら冷た
い雨だが、今日の雨は冷たくないのがせめてもの救いだ。
まだ紅葉した葉を付けている木もあるが、殆どは裸木で、林
の下には雨水をたっぷりと含んだ落葉が積もっている。中でも
緑をペイントした蘚苔類の上に真紅のイロハモミジが置かれた
ものは、ドッキリする程印象的だ。又、緑の小さなガラス球を無
数に付けたタマゴゴケの(さく)は赤褐色に色付き、一際美し
い。
丹沢湖は雨雲が立ち込め、水面は鉛色で重苦しいがその中
をカモが泳ぐ。
「ホシハジロが19羽、マガモが6羽」と誰かが数える。時折ホ
シハジロが湖上を飛行する。
「カモが1羽こっちへ飛んで来る」誰かが叫んだ。その声に振
り向いて見ると、私達に向かって一直線に飛んで来る。
「カモじゃないよ、ヤマドリの雌だよ」野鳥に詳しいWさんが叫
んだ。尾羽を開き加減に、私達の頭上を飛び越え、湖にそそぐ
川を飛び越えススキの草原の中に降りた。
ヤマドリは背丈を越すススキの中をゆっくりと歩き、時として
立ち止まっては頭を下げ何かを食べている。ススキの色付いた
葉の色と、ヤマドリの羽の柄と色彩とが融け込んで、動きに付い
て行けない。
やがて飛び立ち、川を越えて閉館中のビジターセンターの敷
地内に消えた。
雨に煙る 玄倉集落
色を残す木もあるが、殆どは裸木だ。
苔類の付く岩の上に落ちた イロハモミジ。
タマゴケ
鉛色の丹沢湖 何の工事だろうか。水面をホシハジロが。
頭上を跳んだヤマドリが ススキの茂る原をゆっくりと歩く。
時折止まっては 餌を探す。
ヤマドリが ススキの枯葉色に溶け込む。
閉館中のビジターセンターの敷地内に消えた。
寿 みなさん よいお年をお迎え下さい