足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No.1325 ~ コロギス を 見つけた ~

2015年05月30日 | 昆虫

観 察 月 日  2015.5.15.晴 27℃

観 察 場 所  横浜市 緑区 (県四季の森公園)

 女性の仲間が数人サクラの木の下で、何やら話し合っている。

彼女等は、花も草も木も、虫も鳥も、自然については興味深々だ。

そして綺麗だね、面白いね、不思議だね、色や形や行動やらに、

興味深々だ。そしていいね、綺麗だね、面白いね、不思議だね。

色や形に思いを巡らし、名前は後から付いて来るものと言う人

達なのだ。 私を見掛けると、手招きで声を掛けてきた。

 「サクラの枝を見ていたら、葉が綴られていたのでそっと中を

見たら、バッタ?がいたので、何かと思って・・・」と。そして、手

にはサクラのそれを持っていた。

 和名には、その植物や昆虫そのものを良く表しているもの、

そうでないもの等あるが、“コロギス“とは、誰が付けられたの

か、特徴を良く表していると感心させられる。それと共に、コロ

ギスと発した音には、不思議な響きを感じ、興味を引き付けら

れる魅力がある。

 一見、体形はキリギリスに似るが、まだ翅は短く若虫、幼虫

だ。頭部は丸くツルリとしていてコオロギに似て、愛嬌のある

顔?つきだ。

女性仲間からは、「コオロギとキリギリスを一緒にしたんです

ね」「キリギリスには似るが、どこか違う」等の言葉が飛び出

した。もっと良く観察しようと一先ずプラケースに入れようとす

ると、跳ねて地上に降りた。その時、一瞬銀色の糸が光って

見えた。

見れば見る程、考えれば考える程、不思議な昆虫だ。

「キリギリスに似るが、どこか変だ・・・・・」呟きが。翅がまだ伸びきらない。

コオロギの様な顔?つき。前足中足の鋭い刺は昆虫を捕食する時に役立つ。

幼虫だから 産卵管が背の方に曲がっている。♀

昼は隠れ家に、夜活動する。

口から糸を出して、葉を綴る。

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No。324 ~ ヒメスギカミキリ の 産卵行動 ~

2015年05月22日 | 昆虫

観 察 月 日  2015.5.17.晴 26℃

観 察 場 所  厚木市 七沢 (県自然環境保全センター)

 野外施設では、林内に陽を入れる為、崖の崩れを防ぐため等、

成長した針葉樹を何本か伐採している。その為優しい陽が入る

ようになり、今年の春はニリンソウやヤマブキソウが林床一面

に咲き、ミニ観に来た人達を喜ばせた。

 切り出した樹から取った板、皮を剥いだ丸太は、観察路の脇

にねかせてある。私は密かに、「どんなカミキリが集まるか」と思っ

ていた。切り出したばかりの材は、カミキリを集めるトラップに成

るからだ。

 5月5日のミニ観の時も、観察ポイントと意識していたがいなか

った。

 5月17日ミニ観時には、何匹ものカミキリムシが丸太の上を歩

き回っていた。頭部と胸部は黒褐色、鞘翅は赤褐色13mm程の

テツイロヒメカミキリと考えたが、その後ご教授もあり、検討した所

ヒメスギカミキリに訂正した。ヒノキの丸太の上では、単独で歩き回

っているもの、交尾行動、産卵のもの色々だ。

中でも、産卵管の長さからして何処に収納していたのか、まるで伸

縮するカメラの三脚の様に、腹端の7~9節の腹間膜を伸ばして長

い産卵管を形成しているのは、観察ポイントだろう。

 神奈川県昆虫誌を開くと、ヒメスギカミキリの記載は大変多く、“針

葉樹の材には極めて多く普通種で、色彩には変異がある”とあった。

 丹沢大山山麓でも多数の記録があるので、センターのフィールド

の樹木の枯枝等、又、補修に使用するであろう丸太についても、今

後継続して見て行きたいと思う。

成長した針葉樹を伐採  

丸太が置いてある

ヒメスギカミキリ が

交尾のもいる

どこへ 産卵しようかな

長い産卵管 にビックリしませんか!

これからが 楽しみ

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No.1323 ~ ホソオビヒゲナガ の 時間 ~

2015年05月21日 | 昆虫

観 察 月 日  2015.5.8.晴 25℃

観 察 場 所  厚木市 七沢 (県自然環境保全センター)

 あなたは、チョウとガを区別する人ですか、それとも、しない

人ですか。

 殆どの日本人は蝶と蛾を区別して見ています。私も子供の

頃、先生?から大人の人からその区別点を教えてもらった様

に思います。

  (1)蝶は日中活動するが、蛾は夜活動する。

(2)蝶は体毛は少ないが、蛾は触ると粉や毛が付く。

(3)蝶は色鮮やかで美しいが、蛾は地味な色をしている。

(4)蝶は翅を立てて止まるが、蛾は平たくか屋根型に止まる。

位だったと思いますが、どうでしょうか。ところが、(1)~(4)の

例外が多く区別点には成り難いのです。しかし、(1)は「そうだ

よね」と言いたいのですがどうでしょうか。

 日中ハルジオンを覗いて見たら、花上で吸蜜している開長15

cm程のホソオビヒゲナガというガが目に止まりました。金色の

細い翅に白い筋が1本、特徴は何と言っても雄は体の何倍かあ

る長い髭を風にそよがせていました。その飛ぶ姿は、翅をひらひ

らさせ、長い髭を踊りの様に動かすさまは、私には、子供の頃開

いた絵本に載っていた羽衣の天女の姿を思い出させました。

 学問の世界では、チョウもガも鱗翅目のグループとしてまとめて

いますが、私達一般の人の間では、蝶と蛾を何となく区訳している

のに過ぎないのです。

日中、ハルジオンの蜜を吸う ホソオビヒゲナガ 雄。

雌は 髭が短い

イタチハギの蜜を吸う。(伊勢原市 仁ガ久保林道) 

優雅に 髭を そよがせる。

                                *日中 活動する ガはまだまだいる。

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No.1322 ~ タケウチツノアワフキ 初見 ~

2015年05月18日 | 昆虫

観 察 月 日  2015.5.5.晴 28℃

観 察 場 所  厚木市 七沢 (県自然環境保全センター)

 県自然環境保全センターの南斜面には、シナノキ、ボダイジュ、

オオバボダイジュ、が植栽されている。花の時期には早いが、ど

うなっているものかと見上げると、シナノキの葉や若い枝に、ごく

小さな虫が止まっているのに気付いた。

 体長1cmにも満たない虫なのでよく見えない。静かに枝を引き

寄せて見ると、油色の翅、体色は黒、まるでアブラゼミの超ミニチ

ュア版だ。そしてルーペで覗いて驚いた。前胸背は丸く盛り上がり、

小楯板は後方に伸長し、鋭い刺状の突起に成っている。初めて見

る、体長は8mmのタケウチトゲアワフキだと頭に閃いた。その後、

ボダイジュ、オオバボダイジュからも見られた。

 神奈川県昆虫誌(2004)を開くと、“丹沢山北 水の木(林1997)”

1件の記載のみだ。6年前山中湖から丹沢湖まで歩いた折、途中

世附川沿いの水の木橋を通ったが、丹沢でも奥深い所であった。

タケウチツノアワフキはシナノキ、ヘラノキが寄主として知られてい

るので、丹沢で言えばヘラノキは無く、シナノキはブナ帯で尾根で

よく見掛ける事から、本種は高所と思っていた。

 ところが自然環境保全センターで見られた事は、シナノキ属の樹

があれば、案外平地にも棲息場所は広がっている事が考えられる。

(昆虫誌も既に11年も過ぎているので、記録も増えていると思われる)

 ところで、不思議に思うのは、8mmと言う極小さい体に、前胸小

楯板から後方に伸びる刺状の突起だ。いつの頃か何故こうなったの

だろうか。それには何かに役立つ事があるのだろうか。それとも、突

然変異として現われたのだろうか。

 昆虫とは、自然とは、見れば見る程、考えれば考える程、不思議な

事が、解らない事が、多い。

だから面白い。だから止められない。

センターの南斜面には、シナノキ、オオバボダイジュ、ボダイジュ がある。

シナノキ

蕾はないかと、見上げると!

若い枝に、体長8mm程の虫が

葉にも!

タケウチツノアワフキだ

 

30cm程垂直に跳ねあがる。後足の鋸状に刺が機能するのか。

寄生蜂が 何を狙っているのか。 じっと待つ。

                                *生きるための 厳しさ・・・・

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  No.1321 ~ 初めての サクラスミレ ~

2015年05月12日 | 植物

観 察 月 日  2015.4.27.晴 20℃

観 察 場 所  群馬県 渋川市 赤城自然園

 「サクラスミレはどれですか。東屋の近くにあると聞いたの

だが」カメラとカバンを下げた人が現われた。 

 それは私に聞いたのではなく、私とここのN指導員さんと話

をしていた所に、そこへ横入りをしてきたのである。

 「その柱のすぐ横にあるのがそうですよ」とNさんが指を指し

た。私は始めて見るスミレで、ここで見られるとは予想も期待

もしていなかったので、目が丸くなった。

 私のいる所より5m程の近さで、雑木林の林縁で、落葉がふ

かふかに積っている中から、花や葉がつきだしている。花が大

きめなのですぐに解ったが、その気が無いと近くにあっても全く

見えないものだと、少々恥ずかしくなった。

 ところで、サクラスミレと言うからには、花色は綺麗な桜色を期

待するのだが、桜色とは程遠いものだ。では「何故、サクラスミレ

と呼ぶ」と本を開いて見たら、その由来に“花弁の先端がくぼん

でいる”とあった。そこで、改めて花弁を見ると確かに先端が微

妙に凹んでいた。

 花は直径2.5cmと大きく、側弁基部が閉じて咲いているので、

花の内部は見えない。又、側弁の基部には毛が密集している。

 丹沢大山山麓では見掛けないので、県植物誌(2001)を開い

て見ると、「陽の当たる草原や林縁に見られるが、暗くなると衰

退する」とあり、調査時では箱根のみの様であった。

 この他赤城自然園ではアケボノスミレが多く、ニオイタチツボ

スミレ、エイザンスミレ、ヒゴスミレ、ナガバノスミレサイシン、ア

カネスミレ、オオバキスミレ等が見られた。

 「サクラスミレが咲き出すと、そろそろサクラの花は終わりなん

ですよ」実感のこもった言葉を聞きながら、ヤマザクラの華吹雪

の中を、Nさんと別れた。

日当たりのよい 落ち葉の積もったところにサクラスミレが

花柄 葉柄 は毛深い

花は 桜色ではないの?

側弁の基部は毛深く 閉じているので花の中が見えない

アケボノスミレは多い

ニオイタチツボスミレ

エイザンスミレ

ヒゴスミレ

オオバキスミレ

「サクラスミレが咲くと サクラは終わりなんです」

                          * 「なるほど! それで サクラスミレ なんだ!」

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