足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No. 1575 ~ 5月の玄倉 ~

2018年06月03日 | クモ

観察月日  2018.5.13 曇 16℃

観察場所  山北町 玄倉

今朝は富士山に、二重の笠雲が掛かっている。午後は雨

になりそうだ。

 元ビジターセンターの裏にあるエノキで越冬したアカボシ

ゴマダラの幼虫を見ている。先月は、やっと芽吹き始めた

小さな葉の上に幼虫は乗っていた。エノキは細い木で、若

芽が開いたが葉の数が少なく、蝶になれるのか心配した。

 今月は蛹の季節、ドキドキしながらエノキの所へ行ってみ

た。みんなの目で蛹か幼虫かと探して見たが、見つからな

い。「これは餌が足りなかったか」とあきらめかけたその時、

頂上の細い枝でOさんが蛹を発見。「緑の葉が風に揺れて

るのかと思った」と。地面に落ちているのも発見、蛹になれ

たのは2匹であった。

 「アラ!ミツマタに種が出来るの?」不思議に溢れた声はO

さんだ。花は毎年すぐ目の前で見ているが、種の事を考え

た人は、一人もいなかった。見落としが露見。クサギカメム

シが吸汁。

 建物の板壁にはヒラタグモの巣が多い。クモは糸で作った

敷布と掛布の間に入っている。Oさんが巣を指先で押すとク

モが頭を出した。が、その横に小さなトビムシの一種も体を出

した。トビムシの暮らしは土の中と思うが、高さ1m50cmの

クモの巣の中に居たのだ。

 林道では、ピースをする種が散乱、見上げるとイタヤの大

木が。

キハダは花盛り、ハキリバチが蜜と花粉を集めに来ていた。

みどりの蛹が そよ風に揺れて

みんなで 蛹の捜索

ミツマタの 実

ヒラタグモの巣

指で軽く押すと クモとトビムが頭を出す。

イタヤカエデの種が 散乱

今日も 西丹沢玄倉に集まる

 

 

 

 

コメント

No. 1571 ~ ネコハエトリの争い ~

2018年05月09日 | クモ

観察月日  2018. 5.2.薄曇 26℃

観察場所  横浜市

 この日は朝から庭の草取りをしていた。草取りをしていながら、

レモンの木、高さ120cmの葉の上に、2匹の黒い虫が動きあっ

ているのが、ボャッとした映像で目に写った。

 草取りの手を止め、腰を伸ばして覗き込むと、黒く写った虫は

2匹の”ネコハエトリ“で、互いに2本の前足を上げ、争っている

最中であった。 

 私は草取りを止め、争いの様子を写真に記録しようと家の中

へ駆け込み、カメラを手にしてレモンの木へ戻ると、2匹の争い

はまだ続いていた。

 カメラにマクロレンズを付け覗くと、クモは体を斜め前に持ち上

げ、2本の第1脚を開いて斜め上に伸ばし、体を右に左にとひね

りながら相手を牽制し合っている。2匹の間は5cm程で、近付い

たり離れたり、争いは終わる気配が無い。

私がレモンの葉上で見付けたのは10時27分、それから6分も続

いている。と、見たその時である。2匹は第1脚を下げたかと思う

と近寄り、頭を付けあった状態で動きが止まってしまった。2匹は

触肢を突き合わせていて、どんな情報を交換しているのだろうか。

そして2分が経過した所で突然絡んだ足を解き、小形と思えるク

モが後方の葉に飛び移り、姿を消した。

この争いの終末は、私には予想外であった。

 互いに怪我もなく、命も落とさず、静かに別れられたのには、秘

密があったのだろう。静かな2分間は解らないが、第1脚を伸ばし、

左右に振り、体で競った6分間の行動に、その秘密が隠されてい

たのであろうか。

この日は、庭で草取りをしていた。

レモンの葉の上で 2匹の黒い虫が。

ネコハエトリ が争っていた。

争いは6分も続く。

歩脚を下げたかと思うと 突然争いをやめた。

近づき 触肢をつき合わせて。そして、何を話し合ったのだろうか!

付き合わせが2分間続き、突然分かれた。

争いごとは、一体 何だったんだ。

 怪我もなく、命も落とさず、その秘密は。

コメント

No. 1521 ~ ムツトゲイセキグモ ~

2017年10月03日 | クモ

観 察 月 日   2017.9. 10.晴 28℃

観 察 場 所   山北町 玄倉 (秦野峠林道)

 秋晴れだ。林道沿いの木々も草も青々としている。ススキの

根元に横文字を走り書きした様な隠れ帯びを付けて、ナガコガ

ネグモが虫の掛かるのを待っている。いつもの事だが、隠れ帯

びは不思議だ。 

 「アッ!この卵嚢イセキグモのものですよ」クモに詳しいOさん

がウツギの葉を引き寄せて作った、それを指さした。

 我が国には、イセキグモの仲間は、マメイタイセキグモとムツト

ゲイセキグモの2種いる。その上出会うのは超難しい希少なクモ

だ。Oさんは、どっちのイセキグモに入るのか、頭を巡らしている

様だが落ち付いている。私の方がイセキグモと聞いた事で、やや

興奮気味だ。

 それは随分前の話になるが、海外にはクモが糸で玉を作り、そ

れを糸で吊るし、揺らしてガを捕える習性を持つナゲナワグモ類

のクモは居るが、日本には存在していないと思われていた。

 だが、ひよっとすると、イセキグモが投げ縄の習性を持っている

のではないかと考えていた新開栄一さんが観察を続け、日本で

初めて投げ縄の習性のある事を発見記録し、“アニマ”にその結

果を発表したものを読んだ事を思い出したからだ。

 Rさんがクモの図鑑を持っていたので、ムツトゲイセキグモと解り

、1mほど離れた所にもう一つの卵嚢も見つかった。

 実は以前、玄倉林道のススキの藪でマメイタイセキグモとも出会い、

卵嚢を親が抱き守っていた様子を、丹沢大山だよりに記載した事が

ある。その時も、夜、投げ縄の様子を観察したいと思ったのだが。

秋晴れだ!今日はいい事がありそうだ!

ナガコガネグモ 不思議な隠れ帯を張って。

ムツトゲイセキグモの卵のう。

すぐ横に 親が守っているのだろう!

葉に指を触れても反応しない。

すぐ横に もう一卵のう。

 

コメント

  No. 1517 ~ コガタコガネグモの不思議 ~

2017年09月05日 | クモ

観 察 月 日   2017.8.23.晴 29℃

観 察 場 所   松田町 秦野峠林道

 林道へ入って間もなく、道の中央付近に白い印が浮き出た

様に下がっていた。コガタコガネグモの網だ。そう言えば、ゲート

入口に“路肩が崩壊しているので通行出来ません”との立て看

板が置かれていた。これに関連した印ではない事は当たり前

だが、道の中央にクモの大きな網が張られていると言う事は、人

が歩いていないと言う証拠でもある。

 近づいて見ると、垂直に張られた円網の中程に、クモの糸を編

み込んで字形に白い帯が作られ、“隠れ帯び”と呼ばれている

ものだ。

 クモは8本の足を2本づつまとめ、4本の足に見える様にして重

ねている。まるで隠れている様に見えるので、“隠れ帯び”と呼ん

でいるのだろう。

 クモの姿を確かめようと、“隠れ帯び”の横に回り込むとクモは素

早く反応し、巣を離れてオニドコロの葉と葉の間に逃げ込んでしま

った。“隠れ帯び”とは、人間が見た感じで付けた呼び名なのだろ

うか。

 クモの天敵は、何と言っても狩りバチは有名だ。円網を張ったク

モに体当たりをし、麻酔の毒針を打ち込み、生きたまま幼虫の餌に

してしまう恐ろしい相手だ。狩りバチの種類は多い。その数も多く

常に狙っている。次に野鳥だろう。

網に居て餌の掛かるのをじっと待っているクモも、危険と隣合わせ

で、次代に命を繋いでいるのだ。

林道に入って間もなく、空中に”✕印”が浮かんでいた。

糸で編んだ✕印の向う側に コガタコガネグモがいた。

クモを見ようと廻り込むと 素早く反応して、隠れ家へ逃げ込まれた。

★ ”隠れ帯”と呼ばれているが クモにとって 何 なんだろう。

コメント

No. 1448 ~ 10月 雨の玄倉 ~

2016年11月09日 | クモ

観 察 月 日   2016.10.9.雨後曇 21℃

観 察 場 所   山北町 玄倉

 此処のところの玄倉は、雨降りか傘を手放せない天気が続いてい

る。今日も天気は雨。白い雲が山々を覆い、麓まで下がっている。

そんな天気でも、皆さん集まって来た。傘をさして小菅沢林道を行

く。初夏の林の上を鳴きながら飛んだホトトギス、その下を白い花

で飾った“うのはな”ニシキウツギは硬い粒状の実を付け、雨の雫

で飾っている。

昆虫はいないかと、ススキの茂みを覗くが、ヤガの仲間が葉の下

に隠れていただけで寂しい。咲き残ったタイアザミの花が辺りを明

るくし、ハエの仲間が雨粒を体に付けながらも、長靴の形をした口

器を伸ばし花粉を食べている。その生命力はすごい!。

小菅沢橋まで来ると、紅葉を前にやや疲れた緑の向こうに丹沢ダ

ムが見えた。これから、集落の上部に出て、ダムへと降る事にする。

「あ!これクモの卵塊」と誰かが叫んだ。ススキの葉をバネに利用し

て、空間に浮かぶ卵塊は、ゆりかごの様に優しく揺れる。トリノフン

ダマシのお母さんは優しい。山側から小さな谷川が、そこに想わぬ

ツリフネソウの群落があり、足が止まる。

小降りとなった雨も上がり薄日が差すと、ヤナギハナガサの花に

ウラナミシジミが現われ、ストローを伸ばす。

今日は集落のお祭りだ。ダムへ神輿が担ぎこまれて、神様も大

喜びだろう。

雨の中 いつもよりは大分少ないが それでも集まった。

ニシキウツギの実に 雨の滴が。

雨の中、ハエの一種が花粉を食べに。

トリノフンダマシの卵塊は 雨に揺れ・・・・。

思わぬところに ツリフネソウの群落が。

雨も止んで 明るくなった。

ヤナギハナガサにウラナミシジミが やって来た。

集落の祭りだ。大人も子供も 神様も嬉しそう。

  ★ ダムが呼んでいる

コメント