足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No. 1515 ~ クサギとクマバチ他 ~

2017年08月30日 | 昆虫

観 察 月 日   2017.8.23.晴 29℃

観 察 場 所   松田町 秦野峠林道

 クサギの花はやや盛りを過ぎていた様に見えたが、黒い

翅をした大型のアゲハの仲間がやって来ていた。

 クサギは花冠の長さが22mmもあり、ストローが長い大

型のチョウでないと蜜源に届かず吸蜜する事は出来ない。

“花は虫を選び、虫は花を選ぶ”長い長い・・・時間の中で花

の構造を変え、花にやって来る昆虫を選別したのだ。

 ところがクサギの花にやって来る昆虫は、選別した筈の大形

のチョウだけではなく、クマバチやスズメバチ等大型のハチ

も来る。ハチの巣では幼虫を育てているので、蜜を集めに来

ているのだ。真夏のこの時期は、蜜源となる花は多くは無い。

クサギは木本なので花の数は多く赤紫色と白の花弁の2色

効果があり、遠方からも山の緑の中に浮き出て見える。

 ハチ達はその刺激に引かれて花へ来ても、クサギの花は

花冠が22mmと深く蜜腺には届かず蜜を集める事は出来な

い。遥か昔・・・ハタと困った事があったに違いない?

 では、今は“どうしているのか”と言うと、クマバチの場合咬

む事の出来る鋭い顎と5mm程の短く太い口吻で花冠に穴を

開け、受粉と言う仕事をぜずに吸蜜してしまう。所謂盗蜜だ。

 スズメバチを見ていると、まだ花の開く前の蕾に鋭い大顎

で花を包んでいる蕚を咬み切る。時には咬み取る行動が見

られる。クサギにとっての“負の状態”だが、遥か遠い将来ど

うなるのであろうか?

林道には クサギの木が多い。

盛りが少し過ぎたようだが 2色効果の花は浮き出る。

オナガアゲハが ストロウーを根元まで花冠に入れている。

クマバチが羽音大きく 何匹も来ている。

如何して吸蜜しているのだろうか?

スズメバチは 蕾に来た。

細かく 噛んでいるが。

クロオオアリも 蕾に。腺毛を舐めているのだろう。

★ 花と昆虫の関係は永遠に続くのだろう?

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No. 1514 ~ 谷戸の生き物 ~

2017年08月25日 | 植物

観 察 月 日   2017.8.20.曇 26℃

観 察 場 所   厚木市 七沢 (県自然環境保全センター)

 今年の夏は雨が多かった。日照時間も少なかった。

 センターの野外テーブルも緑色に染まり、湿っぽい。天板の継

ぎ目から、1cm程の高さにツノマタタケがつんつんと出ていた。

キノコが出るのには良い環境なのだろう。

 「この頃“ハリガネタケ”に出会わないね」Rさんに声を掛けた。

雨の続く季節、落葉の積もった山道を歩くと、柄がハリガネの

様に細く10cm程に伸び、その先に傘を付けたキノコによく出

会った。   

 傘に指先を軽く付け、弓なりに曲げて放すと細い柄はまるで針

金の様にはじけて震えた。キノコの柄と言うと脆くてすぐ折れる印

象があるのだが、これは正反対。口ピアノ線で「ビヨンーン・・・」と

言って歩きを止め、遊んだのを思い出したのだ。

 自分の足元を見たら、細い柄の先にひだの入ったランプシェード

を付けたキノコが落葉の上に立っていた。遊びで“ハリガネタケ”

と呼んでいたが、和名は“スジオチバタケ”だ。

 野外施設の奥の湿地を白く飾っているのは、セリの花だ。ナガバ

ノヤブマオを刈り取ったので、目立つ様になったのだろう。「見掛け

ない、黒いシジミチョウがいるのですが・・・」と呼び止められた。「ベ

ニシジミですよ」と答えたら、けげんな顔が返って来た。そうか、ベニ

シジミも翅の黒い夏型にバトンタッチする季節なのだ

 花と花の間を利用したオオシロカネグモが網をかけていた。

野外テーブルに ツノマタタケが。

ランプシェードのスジオチバタケ。

セリの花が目立つ。

ハナアブ。

夏型の ベニシジミ。

オオシロガネグモ。

カノコガの季節だ。

★ 谷戸は 賑やか。

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No. 1513 ~ スミナガシ幼虫の棲家 ~

2017年08月19日 | 昆虫

観 察 月 日   2017.8.13.曇 24℃

観 察 場 所   山北町 玄倉

 「こんな出会いがあったんですよ」Yさんがカメラのモニターを

見せた。そこには、車に轢かれたヤマカガシにスミナガシが一

匹、赤色のストローを伸ばして食事をしていた。もう一匹のスミ

ナガシが旋回している様子が動画に記録されていた。

 チョウと言えば花(蜜)を連想するが、種類によって色々で、ス

ミナガシは、小動物の死体や、糞に好んでやって来る。

 Yさんは玄倉の仲間で、熱心にタカを追っている人だ。「この日

は鳥の方は全く駄目でしたが、スミナガシの食事に出会え、それ

だけで満足でした」と。さすが自然観察者だ。

 スミナガシと言えば、今日歩く林道の中程に、ミヤマハハソの木

があり、去年も幼虫を見た。スミナガシは年2回発生、その2化目

に当たるので、気に掛けて歩く事にした。

 歩き出すと、悪天候が続くのにヘクソカズラが、明るく花を付けて

いたのでほっとする。ススキの葉が巻いているのが気になるとOさ

ん。セセリチョウの幼虫の棲家と食べ跡だ。

 種々の木と混ざりあった、ミヤマハハソの所まで来た。全体的に見

たが、何の変化も見えない。次に細かく見て行くと、幼虫は見えない

が、一枚の葉の先端部分を細かく切り、短冊状に吊るしヒラヒラして

いるのが見えた。一個見つかると次々に見つかった。筋状のなった

葉脈をルーペで見ると幼虫がいる。今年もスミナガシは無事だ。や

がて来る冬は蛹で越し、チョウのなるのは初夏の頃だ。

明るく咲く ヘクソカズラ。

ススキの葉のまるまりが 気になる。

ウズグモ クモは網の下で待つ。

スミナガシ幼虫の棲家。

幼虫が 解りますか。

チョウに成るのは 来年の初夏の頃。

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No. 1512 ~ アオバセセリ と クロヤマアリ ~ 

2017年08月17日 | 昆虫

観 察 月 日   2017.8.13.曇 24℃

観 察 場 所   山北町 玄倉

 先月から気になっている事がある。私一人かと思ってい

たら、皆もそうであったと言う。

 それは林道の山側の一部がブロック積みになっていて、

そこにマメズタが伸びている。それが、右に左に、上に下に、

直線に曲線にと自由に伸び、それが、模様や文字に見えて、

気になるのだ。

 「先月は英字に見えたけど、今日は漢字みたい」「北の字

に似ているね」がやがやとやっている内に、“漢字の北”に

落ち着いた。

 今年の夏の天候不順の原因は、「オホーツク海高気圧か

ら吹くやませが・・・」TVで説明している絵が頭に浮かび、

「“北”がポイントなのだ」と非科学的に、もう一度マメズタを

見上げてしまった。

 不順とは言え、夏の季節は進み、タマアジサイは咲き、マ

タタビの葉の白さは薄れ、実が下がっている。

 湿った林道の上に アオバセセリが休んでいる。「アオバ

セセリがいるので、そっと此の位置まで集まって」と皆に伝

えて、私は膝をついた。アオバセセリは、気温が低いのか、

湿度が高いのか、飛び立つ様子もなく、みんなでゆっくり観

察する事が出来た。

 私が望遠レンズで覗くと、クロヤマアリが現われ、アオバセ

セリの周囲をじぐざぐに歩くと、突然アオバセセリの頭部先端

に近づき、動きを止めた。どうしたのだろうか? この時のア

オバセセリの“つぶやき”と、クロヤマアリの“つぶやき”を考

えてみませんか。

マメズタが 字を書いている。 

タマジサイも咲いた。

マタタビの実が。

林道上に イラガの幼虫が。

続いて アオバセセリが休んでいる。

望遠レンズで 引き寄せて見た。  聞いてみたいな 両種の ”つぶやき”!

”つぶやいた” 自然大好きな人間です。

★ 毎月第2日曜日10時 玄倉バス停。(駐車場あり)

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No.1511  ~ 8月 の 玄倉 ~

2017年08月16日 | 昆虫

観 察 月 日   2017.8.13.曇 24℃

観 察 場 所   山北町 玄倉

 

 若い頃には「梅雨明け 3日」と言う ことわざ があった。梅雨が

明けて3日や5日は晴天が続くと言われていた。だから、梅雨が

明け夏休みになるのを待ちかねて、高い山に出掛けた。それが

今年の天気は。

 やっと西丹沢の玄倉へ来たが、空は鉛色で夕暮れの様に暗い。

 「今年はネムノキの花のきれいなのを見た事が無かった」と言っ

たら「そうですか、私もきれいなネムノキの花を見ていません」と

Yさんから返ってきた。今年の天気と関係があったのだろうか。

 みんなが双眼鏡で見ているのでカメラを向けて見ると、鉛色の

空にネムノキの崩れた花の糸がモノクロ色に見え、クロアゲハが

翅をばたつかせながらストローを伸ばしていた。

 「あれ!ゴミ粒のようだと思ったら、動く?」ススキの葉の上か

ら指先に移した5mm程の小さな 何? 魔法の様に動き回る。

 気に掛けて見ていると、意外に見つかるアミメカゲロウの幼虫

だ。細かいがゴミの下を覗き込むと、柔らかそうな体に細い肢、

頭部の先には鋭い刺状の顎が突き出ている。弱弱しそうだが

小さな虫を捕える昆虫だ。食べたかすや、ゴミを背中に乗せて

いるのだが、何故か “つぶやき” を聞いて見たいと思いません

か?

 エビヅルの葉上にツユムシを見付けた人がいた。体長4cmで

ツユムシの中では大型だ。ホソクビツユムシで、山地の林縁で

見られる種類だ。よく見ると、右前足、左中足と後足が途中から

千切れている。何があったのだろうか。

ネムノキも天候に惑わされて。

灰色の空を クマタカが舞う。

それでも 季節はまわる。 (コボタンズル)

小さなゴミの玉が 指の上で魔法の様にくるくる回る。

葉の上に移して見たら 魔法は溶けて。

ホソクビツユムシ

★ 足が切れている。 どうしたのだろう?

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