足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No. 1660 ~ 一本の松の木から (ミニ観) ~

2019年08月05日 | 野生動物

観察月日  2019 7.21.曇 25.5℃

観察場所  厚木市 七沢 (県自然環境保全センター)

 樹木観察園の一隅に、深く傷つき、脂の流れ出た、松の木がある。

 今日のミニ観察会ではこの木を取り上げ、参加者と私たちフィールドスタップ

が考えを出し合い、動植物の生き行くドラマに迫ろうと考えた。

 松の木の前に来て、その惨状を見た人達は、「ひどい傷だ」「松脂がひどい」

「松が気の毒」等の声が上がった。樹幹の外皮は削られ、材が露出、樹脂が

流れ出ている。又すぐ上方の外被には、鋭利な刃物で直線状に傷つけられ

ている。

 「こんなひどい事、誰がやったんだ!」の声が後を追い駆けた。

木を中心に半径1mの円の中は草が踏まれ、湿った土が露出している。「土に

は、ひずめの跡が付いている」「シカかな?」「イノシシかな?」

 樹の幹に、褐色の獣毛の付着しているのを発見した人がいた。どうやらシカか

、イノシシだろう事になり、では、“何故やっているのか”と、その理由に絞られ

“松脂”が、キーポイントになった。手で触れてみた。粘着力がすごい。土やごみが

付いたら取れない。私はその手でカメラを掴んでしまい、大変な事になった。動物

が体に付けたらどんな事が・・、方向が見えて来た。

 が、その時「松の木の周囲には、他の木があるし、動物の行動も広く見たい」Yさ

んから、私達の頭に無かった疑問が出された。 “さあー、あなたならどうする?”・・・・。

☆ 参加者のミニ観への感想。

・すぐ答えを出すのではなく、皆さんの考え方を出し合って、考える事の大切さを

知ることができました。(K.M)

・答えをすぐ出さない、討論型の観察会、勉強になります。生き物の発見のポイント、

解り安く伝えて頂いた。(Y.I)

傷ついた一本の松の木。

一本の 松の木に 集まった。 幹には動物の毛が。

木の周りの土に 動物の足跡が。

その時 わたしたちが頭になかった疑問が・・・・。

”あなたなら どうする?”


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