観 察 月 日 2010、10、13 晴 20℃
観 察 場 所 山梨県 上野原 向風
山風呂という由緒ありげな集落を過ぎると登山道だ。
暗い急登の道端に、そこだけ明りを灯した様に、タイアザミが花
を付けていた。突然、1匹の昆虫の飛翔が目に入ったが、薄暗く
その種類が解らない。花へ来たのでコシボソヒラタアブの仲間が
頭を過ったが、意外にもガガンボの仲間であった。
帰宅後、ストロボ撮影した映像を精査して驚いた。
ガガンボなので足が細く長く、胸部は発達し、細い2枚の翅、
そして飛翔をコントロールする2本の平均棍は当然だが、口吻が異
常に長く、体長の2倍強には意外であった。
多くのガガンボの口吻は、それ程長くなく、この種のガガンボは、
長い時間の中で、足がずんずん長くなるにつれて、口吻も伸長した
のであろうか。こんなにも長くては、活動し難いであろうし、破損
をしないかと、余計な心配さえしたくなる。
口吻は1本の管に見えるが、基は上顎や下顎等幾つかの口の器官
を集め成り立っている。ここでも、自然は不思議を生み出す造形
作家なのだ。