観 察 月 日 2016.8.21.晴 30℃
観 察 場 所 厚木市 七沢 (県自然環境保全センター)
「晴れているのに、或る木の下だけ雨が降る」と言う不思議な話を
聞いた事はありませんか。
“或る神社の駐車場での出来事だ。車から降りると目の前の一本
の木の下だけだ、一面に濡れている。空は青空、雨を降らす雲など
無い。不思議に思って木の下に行って見ると、ポツリ ポツリと雨が
降っているのだ” ミニ観の途中、聞いた“世にも不思議な話”を思
い出してしまった。
「空には、雲は無い」訳だから、“狐の嫁入り”的な雨の降り方では
ない。だが、木の下は雨が降っていると言うので、木に何か隠され
た原因があるのだろう。
ミニ観の途中、ムラサキシキブの枝にツマグロオオヨコバイが2匹
並び、枝に口吻を差し込み汁を吸っているのに出会った。そして、体
の末端から水滴を出している。そう言えば、セミを取り損ねて掛けら
れたオシッコも水だし、同じ仲間のアワフキムシも、お尻から大量の
水で泡をつくっている。何故だろう?
木は地中から水を吸い上げ、葉で2酸化炭素と光を吸収、水+CO2
+光=澱粉+酸素の仕事をしている。ツマグロオオヨコバイは、その
内の何を横取りしているのだろう。養分の少ない水を吸っているのだ
。常に多量の水を吸い、腸で少ない養分を吸収、多量の水を肛門か
ら放出する。もしも、多数のツマグロオオヨコバイが木にいたとしたら、
雨は・・・・・。
ミニ観の途中、ムラサキシキブの所で・・・・。
”雨を降らせる 不思議な木”の話を思い出した。
ツマグロオオヨコバイが 木の汁を吸って水滴を出す・・・・・。
ツクツクホウシが鳴いていたが、掛けられたオシッコも水だ。
同じ仲間のスケバハゴロモも 木の汁を吸っては水を・・・・・。
★ ツマグロオオヨコバイは棲息数が多い。吸水の量も多い。