足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No. 1440 ~ 9月にサクラでお花見 ~

2016年09月30日 | 植物

観 察 月 日   2016.9. 18.時々雨 23℃

観 察 場 所   厚木市 七沢 (県自然環境保全センター)

 Uさんが、朝一番会うなりに総状に花咲く小枝を、私の目の前に指示

した。樹木園を一回りしたら、この花木が目に付いたのだと言う。

 その木を見るなり、私の頭の中は、その木探しに回り始めた。

 先ずは「ウワミズザクラ、そしてイヌザクラ」、総状に花が咲く種類の花穂

と取り巻く景色が頭に浮かんだ。それと続いて「バクチノキ」も頭に浮

かんだ。

これらは、サクラ科の植物で、Uさんが持って来た植物も、その特徴か

ら同じ科だろうと思った。だが「フサザクラとイヌザクラの開花は4~5

月で季節が違う」「バクチノキは9月頃」と言う事なので、バクチノキに

近いと言う事までは辿り着いたが、名前は解らなかった。

 「リンボクです」とUさん。そう言えば、樹木園の暗い植え込みの当た

りに植栽されていた事を思い出したが、花は見た事が無かった。

 雨降る中であったが、何人かでリンボクの所まで行ってみた。

 常緑の葉は厚く暗緑色、樹形はこんもりとして花が見えない。花の

位置も高いので、Rさんが傘で枝を下ろした。

 雄蕊が多数、花より外へ飛び出している。中心に雌蕊が伸び、蕚筒

は椀状で、雨粒と共に蜜が光っている。暗くてはっきりはしないが、大

形のハチが見え隠れする。天気ならば、“秋にサクラのお花見”と洒

落たミニ観が出来たものを、残念であった。

*リンボクは、県内では湯河原周辺で見られるのみ、県希少種。

Uさんが、花一枝を持ってきた。見覚えのある花だ。

雨の中、その”リンボク”の木へ行ってみた。葉に花が埋もれて・・・・

蜜が多いようだ。ハチが飛び回っているようだが、よく見えない。

下ろして見ると、ショウジョウバエとアザミウマがいた。

★ ここの木は、植栽です。

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No.1439 ~ チョウ それとも ガ ~

2016年09月28日 | 昆虫

観 察 月 日   2016.9. 16. 曇時々雨 24℃

観 察 場 所   箱根町 芦ノ湖西岸

 芦ノ湖西岸の道は、イタドリの花も盛りだ。花の外観からは蜜が無さ

そうに思えるのだが、多くの虫達が賑やかに来ている。

 その中に、焦げ茶色の翅をひらひらさせながら、花に飛んで来た虫

が目に止まった。花に止まると、翅を開閉させながらゼンマイ時掛け

の様に巻いていた口を伸ばし、蜜を吸い始めた。

 初めての人が見たら、チョウにも見えるし、がにも見えそうだし、ど

ちらか迷ってしまうだろう。

 焦げ茶の翅に白い筋の模様があって、小柄だが綺麗だ。昼間活動

するのはチョウで、夜活動するのはガと思っているのが多くの人だろ

う。処で、図鑑を開いて見ると、“シラフシロオビナミシャク”とある。長

い名前でとても覚えられる範囲ではないが、名前の最後に”シャク“と

あるので”シャクガ”で、チョウではなくガと言う事になる。

 少し離れた所に“ヒカゲチョウ”が止まっていた。触角を見ると、先が

棍棒状に丸くなっている。これは“チョウ”の特徴で、“・・・シャク”を見

ると細く糸状で、“チョウ”ではない事になる。だが、すぐ隣のアザミに

来ていた“イチモンジセセリ(チョウ)”の触角は、太いが先が反り返っ

ているので、外国の研究者の中には異論の人もいる。

 「では、チョウとガは、区別出来ないジャーン!」   その通りで、

“便宜的に呼んでいるだけ”で、分類上は両者共に“チョウ目”なのだ。

イタドリの花に、焦げ茶地に白の模様。小形だが綺麗なチョウだ?・・・・・・

触角が 糸の様な髭状だ! ”チョウ”でいいのかな?

近くにやって来た”ヒカゲチョウ” これは”チョウ”に間違いない。

触角が 棍棒じょうで太い。

だが、チョウと言われる”イチモンジセセリ”の触角は太いが反っている。

昆虫網 チョウ目 便宜的に チョウ類 ガ類 に。

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No. 1348  ~ ホトトギス花の不思議 ~

2016年09月24日 | 植物

観 察 月 日   2016.9. 16. 曇時々雨 24℃

観 察 場 所   箱根町 芦ノ湖西岸

 芦ノ湖西岸を秋の花を訪ねて歩く。

 タマアジサイは、紫色の両性花が平面を造り、疎らの白い装飾花が

おしゃれだ。雨模様なのに、ノウズヘイスをしたシロスジベッコウハナ

アブがやって来た。

 お昼に借りた芝生の外れには、沢山の花を頭状に集めたマツムシ

ソウに、ハナアブが来ていた。どちらの花も空に向いて咲き、昆虫に

とっては、ヘリポートでありレストランになっている。

 遊歩道には、ホトトギスの花も多い。垂れ下がった長い茎の上に幾

つもの花を並べ、開かれた花弁にある紫色の斑点は、昆虫へのガイ

ドマークだ。静かな空間に小さな羽音がしてマルハナバチがやって来

た。ところが、前2種の時の様に、花の作りにヘリポートは無く、マル

ハナバチは傘の様に開いた雌蕊と、花弁との間に潜り込んだのである。

 ホトトギスの花は、6枚ある花弁の中心には雌蕊が立ち上がり、その

先端が平たく横へ3裂し、別れた先が又浅く2裂し、腺毛状の突起が並

ぶ。雄蕊は6個、雌蕊の柱に沿って立ち上がり、上部はそれぞれ外側

に開き、下向きに葯を付けている。蜜は花弁の付け根の膨らみの中に

あるので、マルハナバチは花弁と雄蕊と雌蕊の間を、吸蜜しながら一

回りする。その時ハチの背中に花粉が確りと着くのだ。

 ホトトギスの花は、マルハナバチと共に進化して来た花と言えそうだ。

芦の湖西岸の遊歩道は、タマアジサイの季節だ。

ハナアブがやって来た。歩くと、体中の毛に花粉が付く。

マツムシソウの花も、ヘリポートでレストランだ。

ホトトギスの花は、作りが違う。

マルハナバチは、雄蕊と雌蕊、花弁の間にもぐりこんだ。

★ 植物と昆虫との駆け引き、興味深いですね。

 

 

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No. 1437 ~ アケボノソウの不思議 ~

2016年09月21日 | 植物

観 察 月 日   2016.9. 16. 曇時々雨 24℃

観 察 場 所   箱根町 芦ノ湖西岸入口

箱根町の民家も途絶え、芦ノ湖西岸入口まで来た。幼い頃の金平糖

を思わせる、ミゾソバの紅が目を引く。隣にはツルリンドウが筒型の

花を付け、蕾の塊が重く垂れていた。

 今日の目的の一つは、アケボノソウに出会う事だ。一週間前下見に

来た人の話では、「見当たらなかった」と言うので、まだ開花していな

かったのだろう。その言葉を頭に置きながら、横を見ると、アケボノソ

ウの茎が何本か立ち、夜明け前の空にまだ幾つか星が残る“曙の景

色”を連想させる花が開いていた。

 アケボノソウの花は2cm程の大きさで、5枚の花びら、5本の雄蕊、

中央に1本の雌蕊があり、多くの花ではその中心に蜜腺があり、昆

虫を雄蕊と雌蕊に近づける仕組みになっているが、アケボノソウは

それぞれの花弁の先近くに2個の蜜腺を付けている。花弁の先にあ

る紫色の斑点は、昆虫に蜜のありかを示すガイドマークだ。

 アケボノソウの蜜腺には、アリがよく来ている。今日も小形のハチ

が来ていた。これでは受粉等考えられず蜜腺の位置に疑問が残った。

だがそのわけは、ハエが教えてくれた。ハエは花粉を嘗め、蜜も嘗め、

雄蕊や雌蕊を跨いで歩く。その時、腹側に花粉が付くのだ。

 今日は雨模様で見られなかったが、晴天の日には、主役のハナア

ブが花を訪れ、同様な行動を取る事だろう。

ミゾソバ 金平糖を思い出す。

ツルリンドウ 

アケボノソウに 小形のハチが蜜を舐めていた。 受粉はどうなる?

疑問の解決は ハエが教えてくれた。

腹側に 花粉が付くのだ。

★ やって来る昆虫は 天気によって種類は異なるだろう。

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No. 1436  ~ 9月の玄倉 ~

2016年09月15日 | クモ

観 察 月 日   2016.9. 11.曇 26℃

観 察 場 所   山北町 玄倉

 先月は白い花に埋もれていたコボタンズルは、緑色の若い実に変

わっていた。その茂みの下から逞しく伸び上っているのはメドハギで、

小さな花弁に赤紫のポイントが可愛い。昔は占いのめどきに使った

のが納得できそう。

 イタドリの花が盛りで美しい。蜜や花粉が豊富なのだろう、昆虫達が

やって来る。昆虫が来れば、それを狙うクモがやって来る。練り色の

丸い腹部に焦げ茶の模様、緑の頭胸部に四方を睨む単眼のクモが

ハエを捕えていた。「頭胸部に毛が生えているかしら?」と言うのは

クモ大好きのOさん。反応してカメラで接写する人、ルーペで迫る人。

「毛があればコハナグモ、毛が無ければハナグモよ!」とOさんが付

け加えた。

 ジョロウグモが大形のカメムシを捕食していた。ここの林道ではよく

見掛けるカメムシだ。背面に4個と6個の黒い点模様があるのが特徴

的。4+6=10でトホシカメムシ、憶えやすい名前だ。

 「このクモ、腹部の上に穴が空いていますよ!」と言っているのはU

さんだ。見るとススキの葉の上に、1匹のオニグモが足を縮めて休ん

でいる。淡い褐色の腹部背面に黒く穴が空いたように見えたのは模

様で、ヤマシロオニグモであった。夜網を張って昆虫を捕獲するクモ

なので、今は眠っているのか、全く動こうとしない。

 「天気のわりには、生き物に出会いましたね」とまとめたら、「涼しく

なったからでしょうね」と返ってきた。

羽は閉じているが、星型の若い実に変わった。

茎がまっすぐ伸びていて、めどきに。なるほど。

イタドリにクモが。

カメラで 激写して見たら。 これは何グモ。

まだ若い雌グモにとって 大ご馳走だろう。

「クモの 腹部背面に 穴があいてるよ!」 何とはなしに見えそう!

★ 涼しくなって 人も生き物も よかった!

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