足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No. 1718 ~ 白いヒガンバナ ~

2020年09月28日 | 植物

観察月日  2020.9. 24.曇 22℃

観察場所  大和市 泉の森

 瀬谷区在住の人をもとに出来た“けやきの会”自然探索に毎月歩い

ている。だが、コロナ感染症が流行してから8月までは一時休む

ことにした。

 さて、9月からはどうするか、Eさんが心配され私に相談があっ

た。「丁度私が担当なので、ひとまず近場の“泉の森”のヒガンバナ

にしておきましょう」と言うことにして置いたが、状勢から考え

「今年度中は休む事に」なった。

 “泉の森”は、私は何回か訪れている。長く続く土手にヒガンバナ

のある事も知っている。だが何故か秋の彼岸の季節に訪れた事が

ない。だから、長い土手をヒガンバナが真っ赤に染めるその情景

を“けやきの会”の人たちと見に行くのを、密かに楽しみにしてい

たのだが。

 TVは、GOTOキャンペーンの話で持ち切りだ。国民も家籠りに

は限度なのか賑わっているようだ。いよいよ秋のお彼岸、ヒガン

バナの季節になったが、台風絡みで天気が悪い。

 しかし、台風がやや離れた24日、霧雨の中家を出て“泉の森”へ

向かった。散策路を歩くが人は少ない。いよいよ遠くに土手が見

える所に来たが赤色がない。そればかりか”白い色波“が見え、燃

えるような赤色は、何処へいった。 近くに来てそれが解かった。

白いヒガンバナの集団だったのだ。普通ヒガンバナと言えば深紅

に決まっている。何か”逆転の発想“でも、あるのだろうか。

遠くに ヒガンバナの咲く土手が見えてきたが 濃赤色が無い。どうした?

近づいて見たら。私の予想が間違っていた。

赤いヒガンバナは 咲くのが遅れているようだ。

花の奥は 暗いシラカシの純林だ。

アルビノ なのだろう。

 赤いヒガンバナは遅れているようで、蕾が多かった。2~3日もすると

赤色も咲きそろい、又違う風情が醸し出されたことであろう。

 


No. 1717 ~ 続 玄倉だより ~

2020年09月21日 | 昆虫

観察月日  2020.9.13.曇 21℃

観察場所  山北町 玄倉

 「アッ!“バイキンマン” がいるよ!」誰かが小声で叫んだ。

「ほんとだ、可愛いね」「何匹もいるね」「目立つ季節になった

んだね」密にならない様に寄って来た仲間が、マスクの中で

呟いた。“今年も出会えて好かった”みんな明るい満足げな

顔をしている。

 ここはバス停近くの林道、もしも、通行人がこの様子を目に

し”バイキンマン“の話を聞いたら、どう反応しただろうか。

 “バイキンマン”とは、“クロコノマチョウ”の幼虫で、私達仲間

の間で呼んでいる愛称なのだ。それには、その訳が、その歴

史があるのです。

 クロコノマチョウは暖地性で、その後東進し神奈川県では南

部で1990年代に幼虫が発見された。その後玄倉の林道でもス

スキの葉を食べているのが目立ち、2005年秋、当時小3年の

涼子ちゃんが、幼虫を見て「バイキンマンみたい」と可愛く言っ

たのがその始まりである。取り巻いていた人達は「ほんとう」「

感じそっくり」と、“バイキンマン旋風”に巻き込まれた。私も「お

じさんは、アンパンマンは見ていないので解らないが、呼び名

そっくり」と言った覚えがある。

 その涼子ちゃん、昨年小学校の先生に合格、千葉県で活躍

している。千葉県にはクロコノマチョウは棲息している。無論

幼虫もいる。郊外学習で子供たちを連れ野道を歩いた時、ス

スキの葉に、幼虫がいる可能性は高い。

 その時、子供たちと一緒に「バイキンマンみたい!」と楽しそ

うに笑顔で話しているのでしょうか。

ススキの葉を食べる バイキンマン。

葉裏で休憩。

薄暗い林で休む、クロコノマチョウ成虫。

 

 

 

 

 


No. 1716 ~ 玄倉だより9月 ~

2020年09月18日 | 昆虫

観察月日  2020.9.13.曇 21℃

観察場所  山北町 玄倉

 1日中晴の筈の予報が、曇りで小雨もぱらついた。

 いつもの様に、“自然情報”があったら話して貰う。Wさん

が話し始める。1番目、「先日丹沢湖で、スッポンの姿を見

た。多分今までには無かった事と思う。2番目、この前高木

の枝で餌をねだる仕草をしていた幼鳥、ヒヨドリでした。・・」

写真を示して説明する。

 林道を歩き始めると、ススキの穂が秋風を招いている。その

草叢を覗くと、しなやかに伸びた葉上で、セスジツユムシが静

かに眠っていた。頭部を下げ、腹部と伸びた羽を斜めに上げ

た体を前足と中足で支え、跳ねる道具の後足は後方へ長長と

伸ばしている。情報を集める為の触角は、力なく前に伸ばして

いる所から、眠っている事が解る。身を守る武器を持たないツ

ユムシは、草木に化ける実を身に付けたのだろう。

 「キチョウがいますよ」ことば少なにRさん。言われて覗くと、そこ

はコボタンズルのからまる藪で、葉の裏側に止まっている。と言

う事は、葉の裏面の表皮細胞に爪を掛け、6本の足で掴むよう

に体を支えている。キチョウが止まる所を観察すると、一瞬にし

て静止場所を確認し、一瞬にして静止する。時間的ずれを感じ

ない。私はいつも感心すするのだが、どうだろうか。

 それに対してヒメウラナミジャノメは、ススキの葉上にチョコンと

止まっていた。と見えても細いが、確りとした足で体を支えてい

る。翅は切れ、鱗粉は落ち、秋を感じさせる。そろそろ世代交代

の季節だ。

Wさんが自然情報を。あの幼鳥は、・・・・・・・・・。

セスジツユムシの眠り。

止まるキタキチョウ

ヒメウラナミジャノメ


No. 1715 ~ 我が家の菜園 ~

2020年09月07日 | 植物

観察月日  2020.9.5.晴 34℃

観察場所  横浜市

 コロナ感染症の為、本来の仕事としている丹沢山麓歩

きが出来ず、そのお陰で野菜作りにいそしんだ。

 と言っても果実を食べる“ナス科”のもので、花は紫のナ

ス、花は純白のピーマン、花は黄色のトマト、果実が目的

だが花も中々綺麗で、楽しむ事が出来た。これが、プロの

農家と違う所だろう。

 だが、トマトは路地作りの一本立てに挑戦、茎の高さは

私の背を越え3m程になった。その訳は。

 私の所へ時折訪ねてくれるHさんがいる。屋敷が広いの

で、出来た野菜やら、梅干しやら、あえ物やらを下げて来

てくれる。「トマトは脇芽を欠いて、長い支柱に茎が巻く様

に育てると・・・」庭で教えてくれたので、やってみた。真赤

なトマトも鈴なりで大成功。

 普通農家では作らない葉野菜を、我が家では毎年作って

いる。それは、三浦半島の海岸、砂浜でよく見られる海岸

植物、ツルナ科“ツルナ“だ。以前種子を拾って来たもので、

毎年自動的に発芽し、庭の一画にツルナの畑が出現する。

 “ツルナ“は、イギリスの海軍士官キャプテン・クックが、南

半球に大陸を発見する大航海の折、ニュージイランドでこ

れを採取、本国へ持ち帰りイギリスで栽培された事から、

「ニュージイランドのホウレンソウ」と言われ、ヨーロッパで

は広く野菜として作られているという。

 我が家では、伸びた蔓の先を摘まみ、軽く折れた所で収

穫し、よくゆで、お浸し等で頂く。便利な植物である。

小道を挟んで、左が野草園、右が小さな野菜畑。

アマは、花を楽しむ・・・・・。先ずは”ナス”の花。

次は、”ピーマン”。小さいけれどルーペで見る。白くて可愛いでしょ!

トマト! 花弁は、細くて繊細だ。

花も良いけど、果実もいい!

一本立てで、青空へ向かって伸びる、伸びる・・・・。

今度は 葉採。 プロは、作らない。花は極小さくて黄色で・・・どう思う?

庭の片隅に、キャプテン・クックの畑が・・・・・

指でつまんで、この大きさで収穫。癖がなくて、色々に使える。

早めの ”ダイコン”を蒔きました。網等は、ネコのいたずら除け。

* 秋から冬への 野菜畑が 楽しみだ。