観 察 月 日 2014.2.24 曇 9℃
観 察 場 所 横浜市 瀬谷区
近所の幼稚園児のお子さんに写真を見せて、
「何に見える?」と聞いて見た。
「おさるさん」と一人がすぐに答え、続いて「クマさん」と返って来た。
道路にも、庭の北側にも雪が残っているので、2月はどうしても
雪の話になる。
大雪が降り出した14日に市民の森へ行った時、何年か前に畑
の隅にテウチグルミが植えてあったのを思い出し寄ってみた。
水分を多く含んだ雪は、クルミの枝に積もり太くなり重そうだ。秋
の終わりに葉を落とし、枝には葉柄が残して行った付け根の模様、
葉痕が積もった雪の中からやっと顔を出していた。
クルミの葉痕は大きいので肉眼でも見えるが、種類によっては
ルーペの世界になる。
拡大した写真を見た二人の子は「サル」「クマ」に見たが、私はヒ
ツジの顔に見えた。枝に雪が付き、それが白い分厚い毛を連想
させたからでもある。
動物ではない植物が葉を落とした跡が何ら関係の無い動物の
顔に見える、見ようと思う事は、どこから来るのだろうか。一時人
面魚とか、人面・・・が話題になった事があり、それは何処から来
るのだろうか。
今、人間は、地球上で我がもの顔をしているが、遥か遠い昔の私
たちの祖先は山野の片隅で恐れおののき暮していたのだろう。力
の弱い人間は何時襲って来るかも知れぬ動物を恐れていたに違い
ない。それには暗闇の中から突如現れる顔、目を監視している必要
があった。
私達が自然の中から顔を見出すのは、遥か昔の祖先の遺伝子が受
け継がれているのだと言われているが、あなたはどう感じますか。
「何に見えるか」 聞いてみた。
テウチグルミの枝に雪は積もる。
先週の雪と違い 湿った雪は枝に付く。
雪の枝から 動物の顔が覗く。
私はヒツジに見えたのだが、あなたは何に どう見る。
私の遺伝子の中に、はるか昔の祖先が宿っているのだ。
核果が残っていた。見上げると空から落ちてくる雪は薄墨色だ。