足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

 No.1062 ~ ヒバカリ の 意外な行動 ~

2012年06月28日 | 野生動物

細めのヘビが池底に潜って出てこない

出て来たら、伸びあがる姿勢のまま止まり、辺りを見ているようだ。

皆が見ていても10分をはるか過ぎても動かず (水面に見える)

時折、舌を出しては辺りを探る

やがて、体を倒し泳いで岸へ上がる

体長を測ったら約45㎝

尾は体長の約4分の1 力強く巻きついた

観 察 月 日  2012.6.10 晴 25℃

観 察 場 所  山北町 玄倉(丹沢湖ビジターセンター)

 「あっつ!ヘビが!」センター裏庭にある池にいた人達が、小声で叫んだ。

見ると、細めのヘビが池へ入り、底に潜って姿を消した。

 池の中には、平地では既に変態を終えたヤマアカガエルが、まだオ

タマジャクシなのだ。幼体のヤマカガシが池に来ては捕食しているが、

このヘビも餌を求めて来たのだろう。

 だが、池底に潜ってから10分を過ぎても水面に上がって来ない。

「ヘビって、そんな生き物だったかな?」と不思議に思って呟くと、ゆっく

り水面に顔を出し、そのまま垂直に身体を起し、そのままの姿勢で動か

なくなった。 

「まるで、ネッシーみたいね!」と誰かが呟き、その行動に度肝を抜かれた。

 戦後来日した、“ヘビの神父”と呼ばれたリチャード・ゴリス氏は「ヒバカリ

は、水辺を好み、前半身を乗り出し首をもたげて、辺りを見回す習性があ

る」と、又「80㎝の水深に潜って泳ぐのを見た」と語っている。

 ヒバカリは、元来棲息数の少ない種類と言われ、近年減少していると言

う。今日見せてくれた行動は、観察者にとってベスト・チャンスであった様だ

 

 

 

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No.1061 ~ 地下茎に 葉 がある?(ドクダミで見る)

2012年06月26日 | 植物

観察路脇を埋めるドクダミ

一本のドクダミを掘って見ると

対生の鱗片葉が地上茎の方向に

横に伸びる地下茎の鱗片葉は成長する方向へ向いて

鱗片葉を付けている謎は 地下茎の先端にあった。

その先端を 拡大して見ると 「解ったでしょ!」

鱗片葉は地上茎にもある

観 察 月 日  2012.6.8 曇 25℃

観 察 場 所  秦野市 曽屋(くずはの家)

 ドクダミの白い花が観察路の両脇を埋めて美しい。

「昨年は、目立たなかったよね」と、Rさんに言うと、頷いた。

 受講生にも同様の話をし、地中はどんな状態だろうかと聞いて見た。

すると、「地下茎が張り巡らしているだろう」と答えが返ってきた。根で

はなく“地下茎”と言う用語がポンと出て来たのである。

 では、「地下茎とはどんなもの」と問い返すと「・・・・」で、いつの間にか

用語だけが独り歩きしていたのだ。

 維管束植物では、葉を付ける器官を茎と呼んでいる。地上茎には葉が

付いていて、植物にとっては重要な炭酸同化作用を行っている。

 では、「地下茎には葉があるの」と聞くと、「ない?・・」「それでは、茎と

は呼べないんだ」と戸惑いの顔つきになった。

 ドクダミの地下茎を掘り、何の問題意識も持たないで見ていると気付か

ないが、節目には対生に葉が付いている。地上茎のものとは違い、炭酸

同化作用をしない葉で鱗片葉と呼ぶものだ。鱗片葉は地上茎と同様成長

の方向に向かって付いているので、たどって行くと、地上茎は地下茎のど

こを基点としているかが解る。

 それにしても、地下茎は何故炭酸同化作用もしない葉を付けているの

だろうか。その謎は、地下茎の成長する先端にあった。

 

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No.1060 ~ アカボシゴマダラ の 産卵行動 ~

2012年06月11日 | 昆虫

アカボシゴマダラの♀チョウが、食草のえのエノキを探して飛び回る

エノキの幹を下へと歩く

尚も下へと降りて行く

「おいおい、その木は食草ではないよ!」

尚も降って、地上に降りてしまった。そこはジャノヒゲの茂みだ

ジャノヒゲの中を歩いた後、飛び立っていった

エノキの葉柄の付け根に産みつけてあった卵

意外にも ジャノヒゲの葉に産みつけてあった卵

観 察 月 日  2012.6.3 曇 25℃

観 察 場 所  横浜市 旭区 万騎が原

中国大陸系統の春型のアカボシゴマダラが何匹も飛んでいる。アカボシ

ゴマダラなのに赤い星模様もなければ、黒い胡麻模様もなく真っ白な別

種のチョウを思わせる。

 林の中の低木上を飛び、葉を足先で触れながら飛んでいる。幼虫の食

草であるエノキを探している♀チョウなのだ。

 目でチョウの動きを追うと、1m程の高さの細いエノキの幹に止まった。

止まるとすぐに頭を下方に向け、下へと幹を伝って降りて行く。葉柄の所へ

来ると腹を曲げ産卵行動を取るが、再び動き出し下へと降りて行く。やが

てカナメモチの若木と幹が接している所へ来ると、カナメモチの幹に移り

腹部先端を付け産卵行動のまま尚も幹を降りる。「おいおい、それは食草

ではないよ!」とつい声を掛けたがチョウには聞こえる筈もなく、尚も降下

し地上に着いてしまった。そこはジャノヒゲの茂みで、チョウはその中へ入

り込んでしまった。しばらくしてチョウは、茂みの中から直接飛び立ち林の

中に消えていった。

 チョウが見えなくなった後、Tさんは卵を確認したいと探し始めた。カナメ

モチには見当たらなかったが、エノキの葉柄の付け根にⅠ卵と、意外に

も予期せぬジャノヒゲの葉にⅠ卵が産みつけられていた。

 今回は短い観察であったが、何故食草のエノキに1卵のみであったのか、

カナメモチに産卵行動を示したのか、そして、ジャノヒゲへの産卵は偶然の

出来事なのか、それともアカボシゴマダラの産卵行動の一端を物語ってい

るのか疑問点が多い。

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No.1059 ~ モリアオガエル に 羽はない ~

2012年06月06日 | 野生動物

旭区公園の谷戸

対岸のアラカシ、アオキ等の枝に6個の卵塊が

宮が瀬園地のシカのぬた場を利用した卵塊 2006年6月24日

丹沢湖ビジターセンター裏の小池に突如現れた卵塊 2006年7月9日

卵塊が崩れてオタマジャクシが池の水へと落ちていく 2007年6月12日

産卵を待つ モリアオガエル

観 察 月 日  2012.6.3 曇 25℃

観 察 場 所  横浜市 旭区

 「モリアオガエルのオタマジョクシは卵塊からいつ頃出てきますか」とTさん

から電話が掛かってきた。卵塊のあった場所が、***公園だと聞いて、

私は「またか?」と思わず声を上げる程驚いた。

 翌日行ってみると、子供達が田植えをするという田んぼの奥に続く緑豊か

な谷戸であった。対岸のアラカシやアオキの枝に6個の白い泡状の卵塊が

重そうに下っていたのである。

 神奈川県でのモリアオガエルの棲息は、藤野町で知られているが、これも

「環境の悪化が進めば、絶滅の恐れがある」と故浜口哲一氏は指摘されて

いた。

 ところが、2006年6月宮が瀬湖園地のシカのぬた場上で3個の卵塊を始

め、ダム湖畔数か所でも確認された。同年7月9日には、丹沢湖ビジターセ

ンター裏の小池に枝を張り出したヤマボウシに突如1個の卵塊が出現し驚

かされた。それまで、西丹沢ではモリアオガエルの生息が確認されていなか

ったものが、突如出現する不可解さがある。昆虫等長距離を移動する手段

を持つものであれば可能かも知れないが、カエルにはそれが無い所に不思

議さがある。

 丹沢湖ビジター、宮が瀬ダム共に幼生は変態し現在に至っている。これらの

不思議さが、人間の身勝手によるもので無い事を!

 

 

 

 

 

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No.1058 ~ モンシロチョウ の 勘違い ~

2012年06月02日 | 昆虫

天頂一帯は積乱雲に覆われ始めた

モンシロチョウがオオマツヨイグサの茂みに入って止まった

大粒の雨を写し止めてみた

観 察 月 日  2012 6 1 雷雨 26℃

観 察 場 所  座間市 座間

 午前中は雲が多かったが、陽射しもあり少々暑いが気分良く、緑の

上をゆったりと飛ぶモンシロチョウを感じながら歩いていた。

 ところが、急に辺りが暗くなり、のどかな雲は消え、天頂一体は墨色

の雲に覆われ始め、気温も20℃に下がり涼しくなった。

 ゆったりとしていたモンシロチョウは急に慌しくなり、オオマツヨイグ

サを見付けるとその葉に足を触れては飛び、飛んでは止まる行動を

繰り返している。産卵するため食草を探している♀の行動とは違うし、

羽化間もない♀を探している♂の行動とも違う。落ち着きの無い行動

の後、オオマツヨイグサの茂みの中へ入り込み、葉上に休む様に止

まった。まだ昼下がりだと言うのに、辺りが薄暗くなった事でモンシロ

チョウのセンサーは、夜が近いと勘違いしたのである。それから間も

なく、大粒の雨が激しく降り出し雷鳴も聞いた。

モンシロチョウの勘違い行動は、自然の変化に対応したものだった

のである。

私は傘の下で大粒の雨を写し止めようと広角レンズを付け、絞り10.

1秒のシャッターを手持ちで切った。画面には6月のミドリの雨が写し

出されていたのである。

 

 

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