足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

  No.920  ~ヤドリギ に レンジャク が来た ~

2010年11月30日 | 野鳥

 

 

  日 20101124 晴 8

日 群馬県 みなか

宝台樹スキー場のシラカバに見事なヤドリギのあるのを思い出し、

帰りに寄り道をしてみた。

 逆光によるシラカバの枝は黒く、そこに宿るヤドリギが細かな枝

で作るくす玉も、球状のシルエットを作り上げ、その背景には裸木

の山が、遠景には雪を纏った奥利根の山が白く眩しかった。

 「まだ、レンジャクは来てないんでしょうね」Yさんと言葉を交

わし、シラカバの梢に目をやったその時であった。

 近くの林から、3羽、4羽、・・の小さな群れがシルエットになり、

ヤドリギ目指し突っ込む様に飛んで来たのである。“あきらめ”が

瞬時に“希望”へと変わり、双眼鏡で確かめると、キレンジャクと

ヒレンジャクの混群であった。

 くす玉状の樹形を作るヤドリギの枝先には、橙黄色の実をたわわ

に付けている。レンジャク達は、ヤドリギの枝に止まっては実をつ

いばみ、時には近くのシラカバの枝に止まり、首を伸ばしたり、180

 度回したりして実をついばんでいる。

 いつの日か見た絵本の1ページと、目のの光景とが重なり合っ

ていた。

 

 

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No.919   ~ ホンドギツネ に 出合う ~

2010年11月29日 | 野生動物

 

  日 20101124 晴 3

所 群馬県 みなかみ町 藤原

「朝食前に、野鳥の探索にでも行きますか。」

Yさんの車で出かけた。ゆっくりと走らせながら木々の枝に気を配

るが野鳥の気配がない。気温3℃、風が強く寒い。

 「だめですね。山を登ってスキー場へ行ってみましょうか」

車は曲がりくねった道を登る。藤原の集落が遥か下に箱庭のように

見える。

 その時だ。茂った草を刈り終え、雪の来るのを待つばかりのゲレ

ンデを横切る道路に車が差しかかった時、「アッ!、キツネだ!」

二人の声が共鳴し合った。

 キツネは、車のすぐ前を横切り、ゲレンデの急斜面を駆け上がっ

て行くのに出合った。キツネが駆け上がって来たゲレンデの遥か

下には、雪を待つロッジの集まりが見えた。きっとキツネは、ロッ

ジの人達が活動する時間前に餌を漁り、山へ帰る途中だったのだろ

う。

.思いがけぬ早い時間に遭遇した車に、キツネはさぞかし驚いた事

だろう。その後キツネは振り向きもせず、跳び跳ねながらゲレンデ

を一直線に駆け上がり、山の森へと姿を消したのであった。

 

 

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  No.918   ~ アカネを食すホシホウジャク幼虫 ~

2010年11月28日 | 昆虫

 

 

 

日 20101121 晴 18

所 厚木市 七沢 (県自然環境保全センター)

 「これ、ガの幼虫ですか?」

黒い実の付いたアカネの茎に、一匹のスズメガの幼虫が休んでいた。

 頭が小さくおしゃれな縞模様、赤褐色の可愛い足、この前ヘクソカ

ズラの葉を食べていた、ホシホウジャク幼虫を思い出した。

 ヘクソカズラは名前の通り、葉を揉むと強烈な臭いのする植物で万

葉の頃から有名?。現在はその正体がデカノイルアルデヒドと言う揮

発性物質である事が解っている。この物質は二日酔いの嫌な臭いとな

る物質と似ているのだと言う。

 ホシホウジャクは生命を伝える方法として、他の昆虫達が避けたで

あろうヘクソカズラを幼虫の食草に選んだのだと言われている。 

 ヘクソカズラは、アカネと同じアカネ科ヘクソカズラ属だが、アカ

ネ科の中にはアカネを始め、コーヒーノキ、クチナシ等有用植物があ

り、ヘクソカズラの実も、昔はしもやけの薬に用いた様だが、同列の

中には頭に浮かんで来ない。

 しかし、両種は類似点があるのだろう。アカネにいた幼虫は、ホシ

ホウジャクに間違いなさそうだ。

 

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No.917   ~ 霞堤 の マユタテアカネ ~

2010年11月26日 | 昆虫

 

 

 

日 20101116 快晴 19

所 小田原市 蛍田

 

 「あら!、堤防が切れているわ!」 

一緒に歩いているRさんが首を傾げた。 

 確かに今歩いている堤防は、ここで切れ落ちている。が、前方

を見ると、噛み合わないところから、再び堤防が始まり、その間

は開けて、草原があり畑や住宅地と続いている。

 これは、「戦国時代、武田信玄が考えたと言われる“霞堤”。

洪水時に河川の水を逃がして堤防の決壊を防ぐ」おぼろげな記憶

が浮かんできた。それにしても、水の逃げ行く先は、昔は田畑、

今は住宅地、ついこの前の集中豪雨の時は、どうだったのだろうか。

 水の逃げ道に入ってみると、幅広い排水路が作られ、底には水

生植物が繁茂していた。

 田畑が宅地に変わった現在、これが機能するのかと溝を覗くと、

赤く見えるものが飛び交っている。マユタテアカネであった。

 この地は暖かいのだろう、ふた組のカップルが浅い溜まり水の中

に軽く叩く様に産卵をし続ける。時には単独の雄が体当たりをして、

産卵の邪魔をするのが見受けられた。

 マユタテアカネは、霞堤を利用しているのだ。

 

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No.916  ~ アオマツムシ ♀ ~ 

2010年11月18日 | 昆虫

 

 

 

日 20101114 曇 13

所 山北町 玄倉

 

西丹沢にも紅葉の季節が訪れ、サクラ、カエデ、ブナ・・・と、

錦で染まる。

 黄色に茶にと染めたブナの葉に見とれていると、季節外れの

緑の葉がゆるゆると動いた。よく見ると、それはアオマツムシ

の雌であった。

 先月は、日中木の上で「リュー リュー・・・」と鳴いてい

たのに、今日は聞こえない。雄のアオマツムシは一生を終えた

のだろう。この雌の動きも力がない。無事産卵を終えたのであ

ろうか。雌の翅は網模様で後方に長く伸び、産卵管が隠れる程

だ。

 明治の末、東京都心の木の上で発見され、大正から昭和の戦

前に掛けては、都心の秋を賑わしていたが、戦災とアメリカシ

ロヒトリの駆除の影響を受け、一時期姿を消した。それが再び

目立つ様になったのは東京オリンピックの頃で、高度経済成長

の波に乗って高速道路を伝わり、東京から地方の都市へと分布

を広げていった。

 その後は、都市から町へ里山へと広がり、山へも登りここ西

丹沢の玄倉の秋の夜を賑わしているのだ。

 

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