足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

 No..1111 ~ モンシロチョウ羽化 の 条件 ~

2013年01月09日 | 昆虫

突然モンシロチョウが飛びだした(カーテンで一休み)

ガラス戸に止まる

植木鉢に残っていた羽化した蛹の殻

羽化した所へもう一度

はちみつを水で薄め、綿棒にしみこませ

モンシロチョウに与える

観 察 月 日  2013 1.5.晴 7℃

観 察 場 所  横浜市 瀬谷区

 突然部屋の中にモンシロチョウが飛び出し舞い始めたのには家中

がびっくりした。「なんで、この寒い季節に」の疑問が飛んだが、私に

は思い当たる事があった。

 家にはベンジャミンゴムノキがあり、夏の間は外へ出してあるが、11

月の中頃室内に取り入れたのだ。予感は的中し、植木鉢には羽化した

蛹の殻が残されていた。

 モンシロチョウは、もともと北方の蝶で幼虫も寒さに強く、庭の菜園に

はいつまでも幼虫がいて白菜は穴だらけとなった。

 モンシロチョウの蛹は日長に左右されず、幼虫の時の気温が20℃

より高ければ非休眠蛹になり、20℃より低ければ休眠蛹になって越冬

する。その間どんなに暖かい日があっても、1ヶ月~2ヶ月ほどの冬の

寒さに振れなければ、休眠から目覚めない様自然のセキリティーが被

せられている。鉢を蛹化場所に選んだチョウは、室内に取り込まれると

は思っていなかっただろう。室内は暖かく羽化する条件は充分だが、

冬の寒さに振れる必要日数を満たしていたかは、厳しかった様に思う。

 モンシロチョウの対寒性を見ようと、野外で-2℃の枯れ草の中に

一晩置いたところ、翌朝地上に落ちていたが、室内に入れると間もなく

飛び立た。現在蜂蜜水を与えている。早春の頃モンシロチョウがいち

早く飛び立つのは、季節を読み取る仕組みを身に付けているからなのだ。

 

 

 


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